2018年06月16日

覇権国家に成ってはいけない!?


今回の記事は「覇権国家の負担」に関する考察となります。

覇権国家と言えば、現代ではアメリカ合衆国が、少し以前の近代では大英帝国が思い浮かびます。それ以外にも幾つか国がローマやモンゴルなどの世界帝国が栄華を極めてきました。

これら覇権国家が如何にして大国になったのか学ぶ人は多くいますが、なぜ衰退し崩壊たのかを学ぶ人は少ないと思います。

本日はそれらの事をツラツラと語り考察して行きます。ついでに今後の日本が崩壊を避けるためにどの様な政策を行っているのかも考えてみます。


★日本にとって、避けなければ成らない事

現在の日本にとって最も避けなければ成らない事は、覇権国家になる事です。

いえ、正確に言うと、「覇権国家にさせられる事」です。

覇権国家とは、世界のワールドオーダーを下す事の出来る国であると同時に、世界の治安と経済に責任を持たなければ成らない経済構造になった国の事で、古来から「ローマ帝国」「イスラム帝国」「モンゴル帝国」「大英帝国」そして現在の「アメリカ合衆国」がソレに当たります。

ですが、現在の米国を含めて全ての国が、覇権維持のために自国の影響力を世界に投射する為の、世界の治安を維持しなければ成らない負担に耐えかねて、崩壊しています。

それ以外にも自然環境の悪化が原因である事も有れば、別の大国の台頭による軍拡負担増に耐え切れ無かった場合も有ります。

古代の「ローマ帝国」は、自然環境と財政の悪化から異民族の侵入により、崩壊しました。

その後に出来て来た「イスラム帝国」は、次々と王朝が変わり続けましたが、イスラム教を国教とする国家と言う意味では続きました。ですが、地球規模の自然環境変化(小氷期)に突入しようと言う時代に、台頭し始めたモンゴル帝国の影響で覇権を失いました。

その「モンゴル帝国」も小氷期の寒冷化が底を打ち、南方の国々が台頭し始めた時期に覇権を失い北の草原に帰っています。

モンゴル帝国が崩壊してから世界は、混沌とした状況が続きましたが、欧州での産業革命から発生した大英帝国が世界の覇権を勝ち取りましたが、新大陸から出現したアメリカ合衆国の旧大陸諸国に対するオフショア・バランシング戦略の前に財政負担が耐え切れず崩壊して行きました。

そして現在の「アメリカ合衆国」も、米覇権に挑戦する挑戦国との軍拡や、それによる世界貿易システムの維持を行う為のコスト負担に耐えかねて崩壊仕掛けています。

この様に、過去全ての覇権国は不用意に勢力を拡大したが為に、そこから得る事の出来る利益を守ろうとする防衛コスト負担により財政赤字がかさみ、それによりマネーの過剰流動が発生した結果、資本の流出や国家の衰退に繋がり覇権を喪失しています。


★対外投資はしても、必要以上に富の還流を求めるな
上記で述べた通り、日本が持続的に存続しようと思えば、覇権国家に等なってはいけません。

同時に避けなければ成らない事が、外国への依存率の拡大です。

対外依存が上昇すればするほど、他国の政策に巻き込まれますし、通商を守らなければ成らないリスクが増大します。現在のグローバルが著しく進む世界経済に身を置いている状況を鑑みれば、経済成長をすればするほど世界との結びつきが強くなり、いざと言う時の世界からの影響から逃げられない国家になります。

この状態は、覇権国家が世界秩序を維持する為に、世界に巻き込まれるのと同じ構図となります。

世界に依存したくなければ、世界との関係を極力避けるために、国内経済を不況にしなければ成りません。

同時に日本以外の国家に潜在的不安定に追い込むために、他国の経済成長を日本が努力して援助しなければ成りません。

日本が負担を被り捻出したマネーを他国に貸し与える行為が、結果的にグローバル化の進む世界で、自国の長期的安全保障を守るための政策となるのです。


注意してほしいのは、「国家間の"人材やマネーの供給"の貸し借り収支を、出来る限り赤字に成らない様にして、国内産業を整えて世界から距離を置こう」と言っているのであって、絶対に他国に頼ってはいけないと言っている訳では有りません。

分かり難いですが現在の日本は、これらの政策を行われており、国民が自虐的に「ガラパゴスJAPAN」と言っている、日本独自の規格や産業がソレに当たるのです。

かなり自虐的な響きですが、行っている事は、かつて英国が行っていた"光栄ある孤立"や米国の行っていた"モンロー主義"とほぼ同じ孤立政策です。(日本の江戸時代の鎖国政策も同じものと言って良いでしょう)


なお、必要以上に投資した資金を還流させない様にした方が良いと言う言い分は、「世界中の国々を、出来る限り日本に対する依存状態に置いて、日本が世界に対する生殺与奪のパワーを持っている状況を維持し、外交を有利に進めれる様にした方が良い」と言う事です。


★日本は覇権を拒否した方が良い

日本の政策は、平成バブルの崩壊からなるグローバル化以降、世界と距離を取る政策ばかりを行っています。

一見国民の幸せに結びつかない非合理的な経済政策のように思えますが、上記の「覇権受け取り拒否」や「いざと言う時の対外依存率の低下」の双方を見据えた安全保障政策を前提に考察した場合、政府の愚政は、必ずしも愚政では無い事になります。

その観点から見た場合、日本は「軍備を整備し米国に負担を掛けずに、世界の平和に貢献しろ」とか、「正しい歴史を学び愛国心を取り戻そう」とか言う保守層の言い分は、必ずしも日本の為になるかどうかは分かりません。

むしろ、

日本人に冤罪を着せる、
日本人を迫害させる、
日本を貧困化(増税)させる、
日本を貧困化させ捻出したマネーを世界にばら撒く、
世界から日本を孤立化させる、
世界の国に騙されて毟り取られてあげる、

等の主体性ゼロの受け身政策や、日本を貶める情報を提示する行為が、日本の為になる可能性も十分あります。

全ては覇権を押し付けられ、世界秩序の維持管理負担を被らない様にする為には、致し方ない事なのかもしれません。

何はともあれ、朝日新聞を始めとする事象リベラル系メディア及び言論人の方々は、これからも日本国民を挑発し憎まれる様な情報操作を行い、日本人以外の地球人類に日本人を迫害させる為の情報捏造流布や偏向報道を命懸けで行ってほしいと思う。(彼らリベラル系メディアの人が復讐されても知った事では有りません。逆を言えば、そのための高給取りであり、国からの援助(減税など)も受けているのだから・・・)

保守系の朝日新聞を批判する人たちも、それらを前提に朝日新聞を始めとする左派掛かった言論人を援助するべきである。(分からない形でね)

・・・と言う考えも成り立ちます。(←弱気)

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本日は「覇権国家に成ってはいけない」のタイトル通り覇権を押し付けられる事の危険性が、最終的に国家や文明の崩壊にまで至るため注意するべきであると言う点の考察を行いました。

あくまでもブログ主の個人的見解による考察なので、異論は有っても叩かないでください。

本日はココまで!!

関連リンク
≪バブル崩壊が覇権国家を生み出す≫
≪地政学と通貨で見る覇権国家の誕生≫
≪産業革命を地理的環境で考察する≫


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