2018年07月12日

紛争と侵略の原因

本日は、紛争と侵略の原因に関しての考察となります。

紛争や侵略と言いますと多くに人は、一部の人が"野心"を抱き自己の利益の為に起こす武力行使だと認識していますが、実際はそこまで単純な事では有りません。

無論、野心により戦う人が存在しない、と言っているわけでは無く、現実はそれだけで紛争等が起こるわけでは無いと言う事です。

ブログ主は、侵略や戦争が起こる原因は大まかに区別して4つの理由が有ると思っています。

それは
①野心や理想と言った自己実現や正義感と言ったモノを理由に始める場合
②食糧や物資の増大や喪失と言った供給能力の増減が原因である場合
③力の空白が原因である場合
④世界全体の縮小によっておこる場合
の4つです。

"①"の場合は完全に個人的もしくは、その国家や民族の人達の価値観に基づく紛争です。
"②"の場合はその国の生産能力で生み出せないモノを手に入れる場合
"③"の場合は自国に隣接する地域の治安が乱れ、その地の治安を守る者がいない場合に起こる安全保障対策として行われる侵攻行為
"④"の場合は全世界規模の異常気象により、国家体制の維持が出来なくなった場合

と簡単に説明するとこうなります。

★正義の確信(侵略する方に問題がある場合)
一つ目の正義の確認や地域の統一などの大義を実現する為による戦争行為は、古来から現代まであらゆる地域で起こされてきました。文化や価値観の違いから生まれる誤解や、他者を認めようとしない宗教原理主義によって起こされた事など歴史を遡れば数限りなく存在しています。

有名なところでは「中世ヨーロッパの十字軍」や「現在のイスラム教を僭称する原理主義過激派のテロ」や「大航海時代のカトリックの世界布教」や「アメリカ先住民を悪魔として虐殺した白人種の民族浄化」などがソレに当たります。

現在過去の歴史を知る我々は、これらの行為を行った人達は、上層部は分かりませんが末端で虐殺や戦争行為に加担した一般人は、自分達の正義を信じて行っていた普通の人々であると言う事が分かっています。現在では、「人は正義を信じた時、残虐な行為を行えるのだ」と言う事を歴史を通して学ぶ事が出来る様になりました。

また戦争発展しなくても、異民族もしくは異国の人が、自分の育った土地で通用した価値観を他の地域に持ち込み現地を混乱させる事も、規模こそ小さいですがこれに当たると思われます。

★供給能力の増減
二つ目は、その国の持ちえる生産力の制限に関する事が原因となる紛争や戦争で、例えば自国で養える人口以上の食糧が必要な時、場合によっては戦争で口減らしをしたり肥沃な領土を得なくては国家が維持できない為、そのために戦争を興す事が有ります。

それ以外にも胡椒が欲しいので遠く離れた東南アジアまで取りに行き、結果的に現地人を虐殺して占領したオランダの胡椒貿易の様な事も有ります。

他にも自国の有り余る生産能力で作った商品を他国に売り、貿易体制を維持する為に売却先の国を血を流さない方法で占領する帝国主義時代の侵略形態も有ります。現在の中国共産党政府の他国に対する侵略も一面ではこれに当たると考えられます。(彼らはそれだけでは無いと思いますが・・・)


★力の空白(侵略される方に問題がある場合)
三つめは力の空白によっておこる紛争になります。
国家と言うモノは力の空白を恐れます。
国家や勢力による力の空白と言うモノは、その国家が国家体制を維持するのに必要な生産能力を維持できずに、国家体制を崩壊させてしまい混乱状態に成る状況で、この様な状況に成ると国内で紛争やテロが頻発する事になります。そしてその様な状況を最も嫌うのが隣国となります。

・力の空白が作られた場合
混乱している国の隣国は、その混乱の影響が自国に飛び火したり、治安が崩壊した隣国から難民が流入する事を恐れる事になります。そのため自国の影響の及ばず特定勢力の影響下に無い混乱した空白地域には、軍事力を派兵して治安維持に励む事になるのです。例として挙げれば、戦前の極東地域における清国の解体から始まる満州国建設に至る過程が、ソレに当たるかと思われます。

・力の空白を意図的に作った場合
この場合は、自国の重要地域の治安時事や防衛を意図的に放棄し、混乱させたり、隣国の侵略を誘発させる事により、自国に隣接し、侵略しようとする国以外の国の危機感を煽ったりする事により防衛負担を押し付けたりする行為になります。

有名なところ(その筋の人達の間)では、戦前の日清戦争や日露戦争による朝鮮半島の行いがこれに当たります。日本はこの朝鮮の行為により超大国である清国やロシアと戦う矢面に立たせられる事になったのです。

またに日本の「反基地運動で混乱しているように見える沖縄」や「第二次世界大戦終戦直前にロシアに奪わせた北方領土」を利用しての米国に対する実質上の侵略経路提供提供としか思えない政策がこれに当たります。

なお侵略経路の提供行為は、基本的に戦わずに行うと自国に隣接する全ての国々に対する侵略行為と見なされ、「A国が戦わずに我が国に対しての侵略経路をB国に提供するのであれば、我が国はA国の領土を防衛線にしてB国と戦い、A国の国土を犠牲にしてでも、その地ででB国を止める事にする」と言う決断をさせてしまいます。これらのA国の領土を戦場に換えてでも自国の安全を守ると言う行為は、慣習国際法上の正当防衛に当たり、当該国が軍をA国に送っても侵略に当たる事は有りません。

日清日露両戦争の朝鮮はこれを行いました。

現在に日本は、北方領土を占領される時も沖縄を占領される時も米露と戦っていますので、侵略経路の提供と言う形での侵略行為には当たりません。沖縄に関しても米軍の量を減らすように努力しており、同時に離党等に自衛隊を少数でも派遣している為、米中の双方の国に対しての「侵略経路提供による侵略」には成っていません。

沖縄の翁長県知事の行っている事は、あくまでも一県知事の行っている事で、日本国が行っている事では有りませんので、表向き翁長県知事と敵対している姿勢を打ち出している日本国政府を、米国も非難する事が出来ない状況です。(日本は非常にうまくやって居るように思えます)


★世界全体の縮小
最後に侵略や紛争の原因に上げられる回避しようのない事例の第一位が、異常気象による生産力の大暴落で、これが起こった場合、各国、各勢力、各地域で生産されている食糧自給が賄えなくなり、生き残るために他の地域を侵略したり、大量の難民を他の地域に送り付ける事により文化摩擦や生存競争が起こる事になります。

異常気象による混乱から始まる戦争は、他の原因とは違い回避の使用が無く、予測も難しいため、世界規模の混乱に成りやすいのが特徴です。


★侵略や戦争は悪い事なのか?
そもそも侵略や戦争と言う行いは、世間一般で言われる様に「悪と言われる事なのだろうか?」と言う疑問があります。

例えば"①"や"②"で述べた様な「自国や個人の理想で行う戦争、又は、自分達で物資を賄えないからと言って他国に侵略戦争を仕掛ける行い」は悪である。と言う言い分は十分理解できます。

では"③"の力の空白地帯となった土地に進行を掛けて治安維持のための併合を行おうとする行為は?、
"④"の様に全世界規模の異常気象により食糧生産力が破綻して、世界規模の食糧不足になった為生きるために自国民を食わせるための侵略を行う場合はどうなるのか?

真に命が掛かった場合には、ある程度の行為は正当化されます。まさか「戦わずに死ね」とか「生きるために戦うのは悪なので死のう!」などと言う訳には行きません。生物としての生存本能にも反します。

この様な緊急避難的な戦争や侵攻に、善だの悪だのと言う価値観を持ち出す事の方がどうかしているのでは無いでしょうか?

無論、これらの緊急避難的な戦争に関しても、例えば「来年以降世界規模の食糧不足が予測されるので消費量を減らして生産量を増やそう」と言う世界規模の合意が出来ているにも拘らず、それらの努力を怠り「イザと成れば他国を侵略して奪えばいい。生きるためならばやむを得ないので、他国も認めてくれるだろう」などと言うお題目で他国に対する侵攻を正当化しようとしているのであれば、それは間違いなく緊急避難を利用した侵略の正当化でしかない為、認めるべきでは無いでしょう。

この様に戦争でも侵略でも「妥協できる事であるかどうか」の線引きは、技術の向上と情報の分析の高度化により「なぜ戦争が起こるのかの分析」が進めば可能になるのです。


★人類の歴史で戦争は回避できないので、せめてルールを決めよう

戦争と言うモノは、避けようが有りません。人間を含めてあらゆる生物は、自身の住む土地で生きて来た経験で善悪の価値基準や生き方が決まります。そのため住む土地事での価値観が変わるため、その価値の違いで軋轢が生まれ紛争に発展するのは仕方が有りません。

戦争とは、他の生物との生存権を掛けた争いと同じ側面があり、回避できる戦争も有りますが、回避できない戦争も有り、これはもうどうしようも有りません。人類が全知全能でない限り戦争と言うモノは絶対に起こる事なのです。

そして戦争と言う行為は、絶対に避けられない「平時では無い非常事態の時」なのです。普段生きている日常の時は、平時のルールが適応されますが、戦時中は命の掛かっている争いの場ですので平穏時のルールは適応されず戦時の特別なルールが適応されます。

それが戦時国際法と言うモノです。

これは欧州から始まった、「宗教戦争」や「血みどろの三十年戦争」から始まり「帝国主義による世界の書億民地下」や「第二次世界大戦」に至る過程で、「どれだけ止めようとしての戦争と言う行為は起こってしまうモノであり、回避しようが無い。せめて文明人としての尊厳を守る形でルールを守って戦争しようぜ」と言う価値観の下で成立した慣習国際法の一種となります。

これは人間と言うモノは、現時点では永遠の平和などは作れない。歴史上その様な理想を実現できた事も無いので、そういった現実を見た上で国際社会を作って行こうとする、人類の知恵では無いでしょうか?

なお戦時国際法で有名なのは、

「軍人は軍服を着た上で戦場で戦う」= 民間人のふりをしたゲリラ戦を行うと、軍人と民間人の判別がきかなくなり民間人が巻き込まれる恐れがあるため、それを避けるための法案。ベトナム戦争や日中戦争での南京事件の原因としても有名。

「自国の敵対国家に対して第三国への侵略経路を与えない様にする」= 関係の無い第三国が巻き込まれる恐れがあるため。なお侵略経路を提供する行為は、第三国に対しての侵略行為と成るので、その行為を行った瞬間戦争を仕掛けられても文句は言えません。日清日露両戦争の時の朝鮮半島が有名。

「中立国は直接的または間接的に戦争を行っている国に援助をしない」= 戦争の長期化に繋がるので被害化拡大します。イギリスやアメリカのユーラシア大陸に対してのオフショア・バランシング戦略が有名。

これらは戦時国際法の一部となります。(他は自分で調べてね)

関連リンク
正義の法と慣習国際法

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以上が「紛争や侵略」に関する考察となります。より詳しく知りたいのであれば専門書を見るなりして、自習するしか有りません。ブログ主は"チャンネルくらら"で面白可笑しく国際法を勉強したり"エドワード・ルトワック氏の戦略"で戦争の意義を学んだりしました。

双方共に非常に面白く勉強になりました。学生時代記憶するだけの勉強よりも、この様な真理を追求なり考察する勉強をしたかったです。今ではインターネットで幾らでも情報を取得できるので、非常に学びやすくなっています。ぜひ皆さんも色々自分なり考察をしてみてください。

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