2018年07月15日

死刑の意義

少し前に予てから死刑が確定していたオウム真理教の麻原彰晃氏(本名:松本智津夫)を含む数人の死刑が執行されたみたいです。ブログ主が中学生頃に地下鉄サリン事件が起きたので、非常に印象に残っていた人になります。

人は皆、死ねば仏と申しますので、この事件の件に関しての批判評論は控えようと思います。(実際ブログ主自身がこの事件をよくわかっていない為です)

今回取り上げる記事は、まさに死刑に関係する事で、以前から日本弁護士連合会(日弁連)が、私刑の廃止を訴えている問題に関してです。

最も日弁連の一部の人が死刑を廃止を訴えているからと言って、ブログ主自身、全ての弁護士が同じ価値観で居るなどとは考えていません。

ですが大きな団体ですので社会的な影響が有る事は否定できません。今回はこれら死刑の有無が社会にどの様な影響をもたらすのかについての考察となります。


まず最初にブログ主の個人の見解を書かせてもらうと、「死刑制度の廃止は消極的反対」と言う立場を取らせてもらいたいと言う事です。(つまり「死刑制度の維持は消極的な賛成」とも言えます) 

これは死刑が好きだからと言うわけでは無く、古来から死刑と言う制度が有り、現在にまで続いているのだから、意味があった上で存続させているに違いないという認識が有るからです。


★死刑の目的
そもそも死刑の目的は何なのだろう、人によっていくつかあるが、ブログ主は以下の三つが代表的な目的として有ると思っている。

①罰則
基本的に刑法で罪人を裁く最大の目的はこの"罰則"で、犯罪行為を行った者に懲罰を下すべくして下す事を目的としている事です。

②抑止
第二に抑止で、「犯罪を行うと、こうなる」と言う事を、「多くの犯罪を実行する可能性のある人たち」に見せつける事により、犯罪を行う事を躊躇させる効果を期待して行う。

③被害者及び被害者家族の留飲を下げる
第三に死刑になる様な犯罪を行った場合は、ほぼ例外なく人が死んでいるのだが、当然その被害者の家族関係者がおり、その人達も心に傷を負う事になる。その為その被害者家族が犯罪者に対して憎しみの感情を抱く人も出てくる。大切な人を奪われた家族や関係者が「犯人が軽い罰で許された」などと言う事を知った場合、納得ができずに私的な復讐に走る可能性も有る。

余りにも軽すぎる罰則であった場合は、私的報復のリスクがあるため、その様な報復を伴った連鎖的犯罪を起こさない様にするため、被害者関係者の留飲を下げる効果を目的としたうえで死刑を採用している。


★死刑が無い海外では?私刑が増える!?
日弁連の一部の人が欧州に倣い死刑を廃止するべきだと言う人が居ますが、その死刑の無い欧州では、日本で死刑に値する犯罪を行った犯罪者は、どうなるのでしょうか?

皆刑務所に入れられて服役するのか? と言うと、その様な事は無く「私刑で殺される」と言う現実が有るのです。

基本死刑に処される犯罪は、テロなどの大量殺人を行った犯罪者が対象となっており、海外ではこの様な犯罪者は「射殺」されてしまう様なのです。

確かに死刑が無い場合、私刑に値する犯罪を行っている犯罪者を捕まえても、「どうせ刑務所で安全な暮らしをするのだろう?じゃあ!俺の手で裁いてやる!」などと言う考えを持ち対応する警察や軍人が居ないとも限りません。

日本は如何なのでしょうか?

日本では如何なる犯罪者も裁判を通じ裁いてから罰則を下します。そのため犯罪者は余程特殊な状況でなければ生かして捉える事が義務付けられています。これを守らずに射殺でもしようものならば、被害を押さえる等の正当な理由が無い限り、対応した警察官が裁かれてしまう事になります。

「犯罪者を捕まえれば、死刑を含む罰則によって必ず裁いてもらえる」と言う信頼があるからこそ、警察官も危険な取り押さえをするに当たり、自身の命を掛けて生かして捉えようとするのでは無いでしょうか?


★もし外国人犯罪が増えた状況で死刑制度が廃止されたら?
現在日本は、規制緩和により海外からの労働移民の受け入れを加速させようとしています。当ブログでは、この行為は労働市場に労働力を投入する事により低賃金化を加速させる政策であると定義しています。

この政策はグローバル化が著しく進む世界において世界に依存する事が危険であるため、依存率を少しでも減らそうとして、エネルギー消費を抑える為に少子化を加速させねばならず、その政策として行っていると予測する事が出来ます。

海外から労働者を受け入れる政策が海外に対する依存と見なす事も出来ますが、常にデフレもしくはスタグフレーションを行い、日本人が働いて捻出して貯め込んだマネーを海外に貸し付ける事をすれば、自分達で稼いだお金を自分達で使用していない状況(海外から招く労働力の恩恵を日本国民が受けれていない状況)であると考える事が可能なのです。

そしてもう一つの考察として日本政府は、日本に移民しようとしている外国人に対し犯罪を起こしやすい状況を提供する事により、外国人犯罪を増大させ「日本国民に外国人に対しての敵愾心を植え付けよう」としているナショナリズム高揚政策を行っている事も以前書かせていただきました。

そこに日本が行っている地政学戦略である「隣接する大国を激突させて疲弊させ、通貨の過剰発行を行わせる事により世界経済を制御する」行いを考慮に入れると、これら労働移民を「人口構造の制御」だけでは無く「自国の生産能力と通貨供給の調整弁」と「ナショナリズムの制御」として利用している可能性も十分あります。

そしてもしかしたら、それら労働移民を都合の良い様に追放できる状況を作り上げるために、死刑廃止を謳っている可能性をここに提示させてもらいます。


先ほども書きましたが死刑を無理矢理廃止すると、民衆の報復と言う形で憎しみの力が犯罪者に叩きつけられてしまう可能性が増大します。そこで外国人の犯罪を意図的に増大させた場合、日本国民と外国人移民との間に激突が生じる事になるでしょう。

そうなると日本国内における移民排斥の運動を行う大義名分が、移民反対派から出て来る事と成り、労働移民を都合よく追放したり入国させない様にしたりする事が可能となるのです。

死刑廃止論者はそれらを考慮した上で死刑の廃止を訴えているのだとしたら、彼らは憎しみの連鎖を広げようとして死刑廃止の活動を行っていると見なす事も出来るのでは無いでしょうか?

また欧州の様に外国人犯罪者を即時射殺してしまう状況を作り上げる事により、「移民を受け入れたくない」とか「移民を追放したい」と言うメッセージを海外や国内の外国人に向かって発する状況を構築する為、と言う考察も成り立ちます。これら無言のメッセージも海外に対して、移民はもういりませんと言う印象を与える事が可能となる筈です。


関連リンク


★問題は「死刑」では無く「冤罪」
死刑制度を反している人達が必ず理由として挙げているのが、「冤罪を着せてしまった人に対して死刑制度を適応させた場合取り返しがつかない」と言う論法です。この論法はおかしな話で、死刑でさえなければ冤罪を着せても構わないと言っている様なモノで、これに関しては承服しかねます。

死刑であろうとも、懲役刑であろうとも、冤罪により服役したり人生の時間や名誉を奪われ他場合、人生が破壊されてしまう事には違いが有りません。

ならば死刑反対論者は、死刑制度の批判を行うのでは無く、独善的正義により冤罪を着せる事にこそ批判を行うべきでは無いでしょうか?

ですのでブログ主は、死刑制度廃止における問題は、死刑がある事では無く、冤罪があると考えています。


★死刑制度を無くすのならば?
敢えて死刑制度を無くするのであれば、刑罰を科す理由である「罰、社会への見せしめ、被害者及び被害者家族の感情」の三点を満たす罰則制度を新たに作らなければ成りません。

死刑が最高刑であると思われている現在では、死刑制度を廃止した場合、現状の如何なる罰則も死刑制度よりも温い罰と見なされ、社会や被害者への感情と言う観点からも劣る罰であると見なされてしまいます。

これらの社会と被害者の感情を満足させる場合、そして死を与えると言う人間の生存権を毀損させる以上の罰を与える必要に迫られてしまいます。その場合、昔から中国で行われていた「如何にして残虐に苦しめて生かすかと言う、生きる権利はおろか死の権利さえも剥奪する様な、吐き気を催すような罰」を与える必要が出てきてしまいます。(凌遅刑(りょうちけい)など←自分で調べて)

ですが現在の日本人に、その様な死さえも汚す残虐な刑罰を執行する事に耐えられる人が居るとは思いません。ですので現状の死の尊厳を守る形での死刑制度を存続させておくことがベターな判断と見なす事が出来るのでは無いでしょうか。


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以上で現代日本での死刑制度に関しての一考察となります。

ちなみにブログ主自身、現時点では死刑制度の存続に消極的な賛成ですが、死刑反対を叫ぶ人たちの価値観を弾圧する気は有りません。どの様な事でも既存の制度や価値観に対して疑問を提示して試行錯誤する事に関しては、より良い社会を構築する上での産みの苦しみと捉える事が出来るからです。

特にこの死刑制度に対しての疑問と言うモノは、より暮らしやすい共同体を創るための罰則と解決方法を模索を考えて上での公道であると見なせますので、声を高くして発信するべき事かと思えます。(最も反対や批判を行うだけでは無く、改善をどの様に行うかを死刑反対派の人達は発信してほしいと思いますが・・・)

なおブログ主は、刑罰の事よりも、何故犯罪や冤罪が起こるのかの因果関係を解明し、対応した方がより社会の為になると思っていますので、現状の死刑反対派の人達の思想に賛同したり参加する事は現時点では有りません。

本日はココまで!!


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