2018年09月11日
米国と中国の他国破綻戦略
今回は、現在世界の覇権をめぐって激しく対立している米中の基本的な対外戦略に関しての考察となります。
この二国の戦略を論ずるに当たり、注意しなければ成らない事は、「通貨」「産業」「対外依存」の三点となります。
現在の世界は、米中二大国が、自国の経済と発行した通貨価値を支えるための、「如何にして通商路を守り、資源を制し、産業を維持しながら自国以外の国と関わるかの戦略」によって作られていると言えます。
★新興国危機は中国の危機とチャンス
まず中国に関してだが、中国の危機とチャンスは、他国からの借金の多さと人口と経済規模の巨大さから発生する危機とチャンスが存在する。
中国の強みと言えば、人口が多く経済規模が巨大と言う事と、同時に生産力が大きく世界の工場であり、世界一の供給能力があると言う事である。
そしてそれに付随する危機とは、対外負債の巨大さから発生する事です。これは改革開放政策以降、海外からの投資を受け入れ経済を発生させたことから、外資の資本や技術による世界の工場によって豊かになったと言う事であり、これら外資からの通貨の流れが逆流現象を起こすと、通貨価値の暴落から物価の高騰に繋がり、十数億人の人民の不満が爆発する事になると言う危機である。
そしてその様な資本流出による中国の崩壊を行えるような資本力を持った国家は、米国、日本、ドイツの三国くらいで、このうち日独の二国は軍事的影響の少ない国家なので、いざ中国が恫喝すれば、中国に対して資本逃避と言う政策を取る事ができません。
米国だけが、中国を上回る圧倒的な軍事力を背景に軍事的恫喝を行えて、キャピタルフライトを行える力を有している。
日本も直接的には中国から資本を引き揚げ、中国にダメージを与える事は現地で働いている日本人の事を考慮してできないが(たぶん)、日銀の実質金利の操作を行う事により米国の通貨価値と日本円の価値の変動を起こさせに、急激な円高ドル安を誘発する事により、ドルを通して世界にばら撒いた資本の回収を行って、米国を含む世界経済を暴落させる事が出来、それら政策を行った場合、米国も中国を含む途上国から資本を引き揚げなければ成らない状況に追いやる事が出来る。そのため日本の米国を通じて中国からのキャピタルフライトを誘発する事ができる。
なおドイツも出来なくは無いが、ドイツと中国は地政学的に敵対している訳では無いためその様な事を行う必要性は薄い。
これらの事から中国は、隣接する日本や覇権国の米国の資本を引き揚げを考慮した戦略を行わなければ成らない。その際予想されるダメージは、物価の高騰や、不況による雇用の不安定化、資源の不足を予想できる。
中国は、これらの戦略を取られてもダメージを少なくする必要があり、そのためには手持ちの資本(働き手、生産物、外貨)で、通貨価値と物価の安定、雇用の創出、外国の資源の確保の三点を行わなければ成らない。
そしてそのために行っている事が、現在行っている「途上国に対する資金援助と労働力の輸出によるインフラや資源開発」と「海軍力の拡大」であると思われます。
第一に途上国の支援では、自国で仕事の無い企業や労働者を途上国の支援に送り働かせる事により、途上国で資産を作る。資産は、資源であったりインフラであったりするが、途上国がこれら有償支援で作ったモノに対して返済を出来ないのであれば、そのままインフラや資源やときには領土まで差し押さえ、自国中国の資産や資源を補強する。
また自国からあぶれた労働力を途上国に押し付ける事により、自国で養わなければ成らない食い扶持を途上国に押し付け、途上国内での中国の発言権や支配権を強くする。
この政策によって、「資源の確保、国内での不要な食い扶持の削減」が行える事になり、国内で生産できる物資と人口のバランスが取れる様になり、社会的安定を確保する事が出来る様になる。
しかし国内で消費するモノを輸入する通商路を米国に抑えられた場合、これらの対外資産の安定的確保を行えなくなり、中国国内で物価の高騰などが起こるため、それを避けるために通商路の防衛を行う為、第二の政策である「海軍力の拡大」を行う事になる。
これらの海軍力の拡大は、同時に中国の植民地政策に対立する可能性のある途上国を押さえる役割もが得られる事にもなる。これらの行為は現在中国の周辺諸国への圧力拡大と言う形で表れている。
これらの戦略進めると、最終的に他国に自国民を送り付け、人口差で受入国の国民を磨り潰し、自国の領土化させてゆくと言うモノになる。そして最終的に米国ドルを廃し、中国元を行き渡らせ、自国の通貨価値の安定と安全保障の確保をする事と成る。
その過程で米国との対立は決定的な事と成るので、反米的な国家を助けたり、自国に友好的な国を増やしたりする事により、対米戦略を有利に進めようとする事が予測される。
ただし、これらの戦略を行うに当たり、中国側もある程度の身を切らねば成らず、無傷で行えると言うわけでは無い。
関連リンク
★他国を破綻させれば助かる米国
米国の生存戦略の大前提として、米国の発行するドルを他国にも使用させ、ドルの価値を支える同盟者としなければ成らないと言う事がある。
これはドルを世界に巻き散らかし、もはや自国一国ではドルの価値を支え切る事が出来ない事から成る戦略である。米国はこれらの戦略を機能させる為、ドルを使用してくれる国家を守らなくては成らない。
逆に現在の中国の様に、他国にドルでは無く"元"を使用させようとしている国家は、米国の明確な敵となる。
また雪だるま式に対外負債が増え続けている米国は、ドルの価値を保つため自国から資本が逃避しない様な政策を行わなければ成らず、そのためには世界各国の資産状況や経済成長力を操作し、米国の対外負債がキャピタルフライトと言う形で、他の国々に流出しない様にしなければ成らない。
そのためいざと言う時は、他国を不安定な状況においてでも、米国に富が逃げ込んでくる状況を作らなければ成らない。
現状の中国の戦略は、これら米国の戦略に真っ向から対立しており、米国は中国を押さえつつ、如何にして他国を信用不安に陥れるかの戦略が求められる。
それらの戦略で必要なのは、資本引き上げを利用しての他国の混乱、地域の国家同士の対立の助長、不安定国家の内紛誘発が考えられます。
これらは海洋国家の得意とする、米国も大国化以来、ユーラシア諸国に仕掛け続けたオフショアバランシング戦略と言われるモノなのです。
関連リンク
★両国共に「どの様に他国を破綻させれば生存できるか」を競争する
「中国の膨張し過ぎた人口を養うための他国の侵略と植民地化政策VS米国の他国破綻によるドルの価値安定政策」によって世界が誘導されており、これらは米中両国の生存戦略である事から止めようが無い。
中国が自国民を他国に送りその国の土地や生産能力を征し、中国までの通商路を制御下に置く事により、米ドルを使用する必要のない世界の貿易制度を作り上げ、米覇権を崩そうとしている。
米国は、通商から圧力を掛け、中国に加担する勢力を破綻させたり、中国に敵対する勢力を援助する事により、中国の台頭を妨げようとし、同時に日本の金融政策による「徐々に資本を逃避させる政策」の影響を緩和する為に、これら敵対的国家を破綻させる事により、米国から資本が逃げ出したり、世界的な金融緩和により作り出されたバブル経済が破綻しない様にしている。
既に米中が対立しており、同時に両国とも発行し過ぎた通貨を使用してくれる国を確保する為に戦わざるを得ない。この事に対して両国が手を取り団結すると言う事は出来ない。
中国は人口的な問題による土地や自国民の食い扶持を確保しなければ成らない。
米国は米国製の武器を購入し紛争をしてくれる国家が無ければ国が持たない。米国以外の国の武器を輸入する様な国家や、ましてや対立している武器輸出国とは和解は出来ない。中国はその点からも和解の対象とはならない。
関連リンク
≪米中経済制裁合戦≫
★日本の立場は?
ブログ主は予てより言っているが、日本の行っている事は、米国にマネーを注ぎ込みドルの価値を維持し世界にばら撒かせ、中国を始めとするアジア各国に工場を作りサプライチェーンを制御し、これらの国々のグローバル世界での経済成長を後押ししてきた。
結果的に、米国が他国依存になり世界秩序を維持しなければ成らなくなり、中国が世界に進出しなければ生きて行けない国となった。
そして膨大なマネーを保有し海外の通貨価値を制御し、金利を操作する事により何時でも世界的なバブル穂崩壊させる力を得た。
米中両国はこれだけの力を持つ日本を味方に引き入れなければ、米中覇権抗争を有利に進める事が出来ない状態に成っている。
近年の日銀の金融緩和(国債の買い入れ)により、現時点で日銀に積みあがったマネーが550兆円以上となっており、今後このマネーをいかに使用するかで世界の情勢が決定づけられる事になると思われる。
仮に日本が米国との同盟を続け、これらのマネーの一部を米国を支える事に使用すれば、米国の軍事負担を緩和する事が出来る様になり、米国としても非常に助かる。
逆に日本が中国になびけば、日本と中国の保有している外貨保有の米ドル(米国債)を捨て去り、米国を没落させる事が可能となる。また中国の唯一の弱点である、サプライチェーンの根元である部品や特許が補強され、日本円の保護下に置かれる事が出来安定した状況に身を置く事が出来る。(あくまでも短期的)
仮に米中両国が団結して日本に圧力を掛けて、日本から資本を毟り取ろうとしても、それは両国の同盟を意味する事と成り、もう一つの大国であるロシアを完全に敵に回す事になる。もしロシアと日本が生存の為に同盟を結ぶ事になれば、日本の産業力と技術と資本が、ロシアの資源や食糧供給能力が結びつく事を意味する。
またロシアのオホーツク海の核戦力による相互確証破壊と、日本が世界に築いたサプライチェーンによる供給能力の制御を考えれば、米中共に「米国が中国を敵に回すより」また「中国が米国を敵に回すより」更に危険な敵となる恐れがある。
その為、両国共に敢えて日本とロシアを結び付けて気に回すような事は行わないと考えられる。故に日本は両国に対して圧倒的に優位な位置から外交を行える国となっている。
以上の事から現在の日本は、世界に供給できるマネーや産業能力や地政学戦略による米中露三大国に対する安全保障に直結した影響力行使によって、「米中は破綻したくなければ、競い合い潰し合え!」と言っているの様なものでは無いのだろうか?と考える事が出来る。
つまり、"日本の行っている事も米中破綻戦略"と言えるのでは無いだろうか。
関連リンク
----------------
以上が現在の米中日の行っている、安全保障と敵対する勢力を破壊する戦略の考察となります。
少し前(7月~8月)にトヨタ自動車や日産やホンダが、中国で生産を増やす投資を行う事を宣言していましたが、ブログ主は日本人がお人好しな民族だなどとは考えていないので、これらの投資も中国への雇用の支援を行う事により、雇用維持と土地の確保を考えさせル事により国境の接した他国に侵略意識を抱かせるコントロール目的では無いかと考えたりしており、必ずしも商売の為に行っている事とは考えていません。(スズキが撤退したのは、負債を背負える体力が無いためかもしれません)
(一帯一路も有りますからね。もしかしたら「より効率的に車を作る技術は教えますので、アジア投資と合わせて陸上国境で接している国に対して侵略してください」と言う意味で、投資している可能性も推察できます)
ネットを見てもこの手の観点から見ている記事を見た事が無いので、今回書かせていただきましたが、あくまでも当ブログに書かれている事は、ブログ主の主観で書いた事で真実であるかどうかは確約しかねますので、その点を覚悟の上で閲覧してください。
本日はココまで!
面白かったらポチっ!
とリンクをクリックしてね♪
↓

国際政治・外交ランキング
にほんブログ村