2018年10月06日

イデオロギー変化は循環の制御である【イデオロギーシリーズ-5-】

イデオロギー関連の考察に関する五回目の記事となります。


今回は、人類の社会体制がどの様に変化したのか、その影響を受けイデオロギーがどの様に変化してきたのかの考察となります。

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★共産主義が上手く行く場合
ココではブログ主なりの共産主義思想による国家運営で、行った方が良い再分配に関して考察する項です。

ブログ主は基本的に共産主義と言うだけで嫌悪感を抱くような考えを持つ必要は無いと考えています。

ソ連式の共産主義を目指した計画的社会主義体制は破綻しましたが、冷戦初期から中期にかけて西側陣営諸国で採用された共産主義政策は大成功を収めました。

この頃の西側陣営の行っていた共産主義的政策は、黎明期の共産主義者の目指した理想を実現していました。

現在の共産主義が日の目を見れていないのは、ソ連による計画的社会主義の失敗と、西側陣営が採用していた共産主義政策が、多くお人達に共産主義政策と認識されないままで居るために起こった事だと思われます。

そこで歴史を見た上で共産主義政策を行い成功していた冷戦初期から中期に掛けての各国経済政策や税政策を見れば、どの政策が正しくどの政策が間違っていたのかが考察できるのです。


そしてそれに必要な大まかなルールの考察ですが、

まず第1に「国が国民の生存(生活では無い)を保障するインフラストラクチャーは、国家が管理と保障及び罰則適応を行う

これは、"生鮮食品の国内自給"だったり"エネルギー安全保障"だったり"義務教育"等がソレに当たります。これが無ければ生存する事自体が不可能だと言う資本は、国家が責任をもって保護するべきだと考えられます。ただし設計主義で行うのでは無く、より効率的に需要を満たせる供給能力を持った企業や組織を全力を持って支援すると言う意味です。


第2に、「全国民の使用するでインフラストラクチャーの共有化

上記の第一の生存に必要な資本では無い、国民の生活に無くては成らないインフラで、道路や鉄道やインターネット回線がソレに当たります。無くても生活できないわけでは有りませんが、無いと生活するのに困るインフラです。最も現在社会において物流や情報は無くては成らないモノですので、第1の生存インフラと余り変わらないのかもしれません。


第3に、「個人別で自由な投資を行い構築された生産資本の保障

この個人の需要な投資の結果構築された生産資本とは、例えば"お菓子の工場"だったり、"ゲームの会社"だったりと言った、生きるのに必ずしも必要では無いが、有れば生活する上で心を潤せる商品やサービスを提供できる生産資本を指します。完全に個人の趣味のレベルで消費するモノなので、こんな物まで国が介入すれば市場が混乱してしまいますので、この分野での生産資本の保有は、完全な自由とした方が良いと思われます。

ただし、産業が拡大するにつれ、生活するのに絶対に必要になった製品を作れる生産資本は、いざと言う時に産業が潰れて生産できなくならない様に、ある程度の割合で国が生産資本を管理し保護する必要も出てくると思われます。これは車や半導体や家電などの人が暮らす上で絶対に需要のある商品やサービスを生産できる生産資本が対象です。(全てを管理下置く必要は有りません。一部を管理下に置き、いざと言う時に国内で作れないような状態を避ける様にするだけす)


第4に、「国家の支援を受けて拡大した生産資本の分割による民間降下

これは重要な事で、民主制における国家は、基本的に産業の育成の初めに初期投資を行う事が有ります。失敗する投資も有りますが成功する投資も当然あり、その様な育成で成功した企業組織の生産資産から発生した利益は、そこで働く人達のためだけで分かち合われるべきでは無く、広く全国民に行き渡る必要が有ります。

これを行えなければ、民間から巻き上げた富を一部に人が独占していると言われても文句の言えない状態と成ります。有名どころで言えば、「国鉄⇒分割されたJR」等が有名です。

(他にも有名な税金巻き上げ資本独占組織と言えば、NHKなどが有名ですね。国民の税金で運営されている癖に、高給取りで、真実の報道を謳っている癖に捏造情報を平気で流布する。こういう事は止めてほしいものですね)


第5に、「平均所得を遥かに超える高所得層への累進課税

富の再配分の真の目的は、格差をなくす事では無く、富の循環構造を機能させる為である。高所得者は、低所得者よりも必要最低限度の生活を維持するエンゲル係数が低いため、贅沢に興味が無い場合、所得に対する支出率が相対的に低所得者よりも低下し、消費するお金が少なく成る事により、お金が溜まる一方になってしまう。

そうなれば循環しているマネーが、高所得者層の財布で溜まる事になり、癌細胞の瘤の様に肥大化してしまう事になる。その状態が続けば、他の人達に富が回らなくなり、市場のマネーが枯渇してしまい、経済の混乱をもたらしてしまう。

この様な状況を避けるために、不必要なまでに富を蓄えてしまう可能性のある高所得者からの富の流れを、強制的に低所得者に移したり、国家全体の人達の生活向上のためのインフラ投資に回す事により、富の再循環構造を構築しなくては成らない。


第6に、「高資産家層への対資本課税と社会保障の制限

上記でも述べたが、富が一か所で停滞して循環しない状況が作られて場合、富の偏差が起こり通貨とサービスの均衡がとれなくなる事による経済的な混乱が起こってしまう。

そして高所得者層だけでは無く、既に富を構築し終えた高資産保持層も同様で、この層は既に働かなくても利息だけで暮らしていける状況の可能性が有り、富が一方的に溜まる状態にを何とかしなければ、やはりここで富の循環が断ち切られ、混乱の原因になってしまう。

この状況を避けるためには、保有している"最低限生きるのに必要では無い資産"に対するある程度の課税と、何より社会保障の制限を行う事により、ある程度の富の放出を行わせなくては成らない。この場合、回収した富は社会全体の富の循環を形作る様に再投資する事により、再度、限定的にでも高資産保持層に富の還流が流れ、不満を和らげるようにもする配慮が必要となる。

社会保障の制限を行えば、命に係わる事に関しては、高資産保持層が資産の切り売りを行う気体もでき、その場合、市場の資産家価格の下落にもつながるため、低所得者層にもそれらの資産が購入できる様になり有りがたい事である。

当然の事だが、高資産保持層とは言え富は有限なので、必要最低限の富を持つだけの状況に成りつつあるのであれば、減税処置や社会保障の復活等の対応を行う事により、不必要までに生活環境の悪化をもたらさない状況を作る事も重要である。その様な対応を行わなければ、高所得者層や高資産保持層は、低所得者の為に毟り取られるだけと言う不満感をもたらし、労働意欲や消費意欲の低減に繋がる事による、経済的な停滞をもたらしてしまう。その様な事態は避けるべきである。


第7に、「他者の生活を破壊する産業資本の制限

他者の生活を破壊する産業資本とは、有名な例では、三重県の四日市市の工学スモッグ問題(四日市喘息)や、熊本県水俣市の水銀化合物問題(水俣病)から端を発した健康被害に関する問題が有名です。

要はこの様な「人が生きる上での生存権を妨げる様な工場等の生産資本に関しては、ある程度の規制を行わなくては成らない」と言う事です。他にも「車の排ガス規制」や「麻薬の規制」も同じ事です。


第8に、「自由主義市場経済の採用

最も重要な事は、自由な市場経済を保護する事です。自由な市場経済と言っても、何でも行っても良いと言う意味では無く、「社会秩序の維持」と「人道に沿った需要と供給を視野にいれた投資」を保障すると言う事であり、上記で述べた様な、"人の生存権を危機に晒すような身勝手な投資では無い投資"の事です。

当然国家や政府が、国民が望んでいないにもかかわらず、不必要な投資を行ったり、需要も無いのに不必要な補助金を付ける事により市場を混乱させる様な行いは慎むべきであると言う意味も含みます。

国家や政府が唯一行う必要がある投資は、第一や、第二でも述べた、「生存を保障」や「最低限の生活を保障する」インフラストラクチャーの投資は、多少国民から恨まれても行わなくてはいけません。逆にどれだけの量の三時のお菓子を生産するかを、政府が主導して投資する必要は一切ありません。

生存と最低限の生活を保障するインフラの上に構築される「民間の生産資本構築からなる供給能力の操作」と「自由な需要」の二点は、決して政府が設計主義的な政策で操作してはいけません。

唯一、政府が行って良い事は、富の流れが停滞し、循環構造が止まっている時に、富の再配分を促すだけである。


★政治イデオロギー変化の本質は、「資本と富の循環」であり、停滞を避ける事にある

資本主義だの共産主義だのと言う政治イデオロギーは、つまるところ富と資本の循環を如何にして制御するかと言う事に過ぎない。

最初の「自然のルール以外のルールの無い世界」から始まり、資本の流れを作った資本主義を経て、所得の流れを制御し共同体全体の安全保障を高める共産主義が台頭した。

現在、共産主義が一旦資本主義の陰に入り、見え難くなってはいるが、既に一度成功したと言う前例が出来ている以上、いつの日にか再び表に出てくる事になると思われます。特に日本人が共産主義を否定する事は、高度経済成長の黄金時代は間違いだったと言う様なモノです。

どれだけ否定しようとしても、世界で最も裕福な国に成った事実は消しようは有りません。

ただ時代の流れ、世界の環境、過去の経験と言ったモノが富の再配分と言った政策を行なえない様にしているだけなのです。

この事が分からず、「ソ連式社会主義を採用していた各国の共産党が目指していたイデオロギーだから共産主義は悪である」等と言う思い込みのフィルターで物事を見れば、資本と富の循環こそが政治の大本道だと言う事実に気付かずに、二度でも三度でも痛い目を見る事になるでしょう。


★各国における共産主義の衰退の理由

前述の事から、各国の共産主義がなぜ衰退したのかを、纏めてみると下記のようにないます。


冷戦期の東側陣営、社会主義国の国々は、いまだに共産主義を奉じている国が無いわけでは無いが、既に資本主義の圧倒的な波の前に消え去らんばかりの状態である。

これは結局のところ、設計主義的な社会主義を行い、市場メカニズムから読み取れる需要と供給を無視した投資を行った結果の悲劇と言える。結果はご存知の通り、盟主でもあったソビエト連邦の解体と、第二位の勢力を誇った中国の独裁資本主義化によって、その失敗が証明される形となった。


西側陣営の自称資本主義諸国は、自由主義的な民間投資と共産主義的な富の再配分を行う事によって経済規模を拡大させ、生産性向上による国力増強からなる軍備拡張競争によって社会主義諸国を圧倒した。

これによってイデオロギー競争には勝利する事になったが、自称資本主義陣営の中でも、技術力のある国や軍事負担の少ない国が、市場競争に競争に勝利して更なる富の蓄積と産業能力の強化を成し遂げ、同じ他の自称資本主義諸国を圧倒し、経済格差が生まれてしまう。

盟主である米国や英仏を始めとする欧州諸国も産業競争面で日本に敗北してしまう。唯一日本は、戦後復興に低賃金による国際的な競争能力の確保、生産資本と所得の再配分による不公正の是正、軍事負担の少なさからなる国内経済の生産投資比率が他国より高かった事などの幾つもの要素が重なり、世界の国々を圧倒する事と成った。

結果的に日本に勝てない西側諸国は、自国内での格差を広げる事によって消費を抑え貿易赤字を減らそうとする政策を行い、自称資本主義諸国の共産主義政策は終了した。

一人勝ちしていた日本も冷戦が終了し世界がグローバル化したら、国内の高い消費力を世界中の低価格な物資に依存するリスクを避けるため、経済を縮小させ格差を広げる政策を行う事になった。これは太平洋戦争期に、対外依存していたエネルギー資源を止められた事に関するトラウマ的な生存戦略と共に、また地政学的に行っている近隣諸国に侵略経路を与え激突させ、軍拡によるバブルを世界中にまき散らす国家戦略の為の資金捻出の意味も有るものと考えられる。

つまり欧米は、日本の産業力に潰されない様にするための一方策で・・・、

日本は、生存戦略を含めた地政学戦略によって、共産主義的な政策を放棄したと考える事が出来るのである。

このグローバル化を持って、かつて共産主義を目指し、又は共産主義的な政策を行っていた全ての国が、共産主義的な思想と政策を終了する事と成ったのである。


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以上でイデオロギーに関する考察の記事を終了させてもらいます。

一応書いていますが、当ブログで書いている事は、ブログ主個人の主観で考察した事を書いているだけなので、間違いがある可能性が有ります。その事を前提の上で閲覧して下さい。

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