2018年11月17日

-3-真・日本は世界の雛型論.現代世界は、日本の歴史で比較するといつ頃?

今回は、「日本列島は世界の雛型論」の第三回目となります。

今回の対比と類似考察は、「現代の米国」と「安土桃山時代の豊臣政権」の類似性の考察となります。

前回の「大英帝国が織田信長に似ている」の考察から、恐らくは今回の内容を見抜いていた人も居るのでは無いでしょうか?

ネット上でも、この手の世界の覇権国家を日本の戦国大名に見立て比較する考察は多々あります。実際ブログ主が見のモノの中には、「米国は徳川家康に似ている」みたいな考察を行っていた人も居ました。

最も当ブログでは、「アメリカ合衆国=豊臣秀吉」と位置付けていますので、人によっては受け付けない人も居るとは思いますが、あまり深い事は考えずに見て行ってください。

シリーズリンク:

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⑥「現代の米国」と「豊臣秀吉」
現代の米国が豊臣秀吉に似ていると述べましたが、大英帝国と織田信長の類似性の時とは違い、米国はユーラシアに領土を保有していないので、どの地域を支配しているのか?と疑問を抱く人も居るかもしれません。


米国は基本的に北米の中心部と一部諸島以外の領土を海外に用いていません。そのため実際豊臣秀吉と同じような地域を支配しているのかが分かり難いですが、これは実際の豊臣秀吉の支配地域と支配体制を見ればある程度理解できます。

豊臣秀吉は、土地の支配よりマネーと都市と通商の支配を確立させた支配者で、支配していた土地は「畿内を含む近畿地方の一部と全国に散らばる蔵入地」と「各地の金山銀山」と「ある程度の通商ルートや都市からの利益」で、土地の支配で上げられて利益(統一後の石高)は、徳川家を下回っていたと言うのは有名な事です。

これを現代の米国に重ね合わせたら、

土地の支配は「中東のエネルギー資源のドル売買の強要を軍事力を背景に行っている」ところが、様に秀吉の直轄領が畿内から中部地方西部を支配していたのに似ています。特にイスラエルの保護が、大阪の支配に類似しています。

各地の金山銀山の支配は、「各国からのマネー還流によるドルの買い支え」が真にソレに当たると思われます。

ある程度の通商ルートからの上がりは、正に「軍事力を持って"世界の海"と言う物流の大動脈を制御している」ところがソレに当たると考えられます。


他にも米国の豊臣政権の類似性が有り、それが同盟関係です。米国の最大の同盟勢力がヨーロッパ連合で、これが豊臣政権下で最初に同盟を結び下った大勢力である「毛利家」に相当すると考えれます。

織田信長と大英帝国の項では、毛利家はフランスに相当すると述べましたが、豊臣政権下での毛利家はヨーロッパ連合です。事実ヨーロッパ連合は、戦勝国のフランスがドイツとイギリスを引き込む形で成立させた勢力です。毛利家もヨーロッパ連合も独裁権力者によっての統治では無く、合議による統治である事も似ています。

f現代世界・戦国時代末期の日本



他の似ている点は、秀吉が全国に蔵入地(飛び地)を保有していた事も、米軍が世界中に軍事基地を保有し代わりに国債を買わせている事に似ています。

更に米国と豊臣秀吉は双方共に支配の仕方が、食糧などの土地から上がる生産には頼らず、むしろ人間の生産活動に付随する付加価値の支配を行う点が特に似ています。

米国は大英帝国の様な、過去の帝国主義国家の様に北米以外の土地を支配する様な事はせずに、統治そのものを現地の人達に任せ、ある程度の口出しに留めているところも、秀吉が部下たちに景気良く土地を分け与え自身の直轄領が少ないのと似ています。

この様に土地に頼らない支配方法と、その地域に投射する影響力の確保、影響を与えられている地域の類似性が、正に米国と豊臣秀吉が似ていると断じる理由と成っています。


★今の世界は、戦国時代で例えるとどの時期?
今まで提唱した、「日本列島は世界の大陸に似ている、そのため歴史さえもが似たような状況に成っている論」を見るに、最も気になるのが、現在の世界情勢は日本の歴史で言えば、どの時代に類似しているの?

と言う疑問が出てくると思います。

現在の世界情勢がブログ主の見るところ、これから待ち受けている世界のイベントは、日本史における下記の事件に相当する事件が、同時並列的に起こるか、起こっている最中であると見なせます。


「織田家の内紛が終了するか否か」
「紀伊攻略」

「小牧・長久手の戦い」

「賤ヶ岳の戦い」
「越中攻略」
「上杉の屈服」

「九州征伐」

「四国征伐」

「小田原征伐」
「奥州仕置」


・「織田家の内紛が終了するか否か」=「中東の混乱」
織田家の内紛とは、現在で言う中東東部の混乱で、かつて大英帝国の影響下にあった地域に存在しているサウジアラビアとイランの対立が、これに当たるのでは無いかと推察しています。


・「紀伊攻略」=「?」
世界史において日本史の紀伊の攻略に当たる事件は、今のところ起こっていない様に思えます。一応アラビア半島の紅海側にあるイエメンで起きている混乱が拡大すると言う形で興るかも知れませんが・・・

もしかしたらサウジアラビアが、日本史で言う奇襲攻めの敵勢力と成るかも知れません。この辺りは前述した「織田家の内紛=中東の混乱」とも重なりますので、どの国がどの勢力の役割を果たすのかが分かり難いです。


・「小牧・長久手の戦い」=「ベトナム戦争」
「小牧・長久手の戦い」は、秀吉が唯一負けた戦い徳川家康との戦いです。最も負けたと言っても野戦では勝てなかったと言うだけで、経済レベルでの締め上げや外交政策を含めた視点で見れば、必ずしも敗北と言えるものでは有りませんでした。

世界史における、これに類似する事件は、米国が覇権国家と成り初めて敗北した戦争であるベトナム戦争でしょう。とは言っても米国は敗北こそしましたが、戦争における敗北だけで、それで何が起こったかと言うと、ある程度の名声が落ちただけでそれで終了です。

ベトナムも勝利し完全な独立を確定させたと言っても、得たモノはそれだけで、何らかの利益を得れたかと言うと、何も得れていません。まさにその点が、豊臣秀吉と徳川家康の小牧・長久手の戦いに似ています。(ちなみに、この頃の徳川家康の勢力は、東海道を支配下に置いていました。世界における東海道に相当する地域がインド太平洋に当たると見なせば、勢力的にも重なります)


・「賤ヶ岳の戦い」と「越中攻略」と「上杉の屈服」=(対ソ連・ロシア)
恐らくは、豊臣秀吉が柴田勝家と戦った「賤ケ岳の戦い」と、佐々成政と戦った「越中攻略」そして、北陸に根を張る上杉家を屈服させた事に関しては、対ロシアの冷戦や現時点での圧力を伴った外交がソレに当たると思われます。

ブログ主の推測では、もしかしたら現時点で、既に米国とロシアの間である程度の妥協が成立している可能性が十分あります。実際トランプ政権の対ロシア外交が、その様なニュアンスが含まれた外交のように思えます。

・「九州征伐」と「四国征伐」=「アフリカとオーストラリア?」
正直なところ、これに関しては、自信が有りません。オーストラリア(四国)は基本的に安定していますし、軍事的にも他国に侵攻を受けるルートの有りませんので、紛争が起こるとは思えないからです。

またアフリカ大陸(九州)が混乱しているとは言え、日本史で言えば島津のような大勢力があるようには思えないため、こちらも大紛争に繋がるとは思えません。

双方共に日本の戦国時代であったような、大遠征の様な軍事行動が起こり得るかどうかが分かりません。

もしかしたらコレから何らかの経済的な事件が起こり、双方の地域に軍事的な行動を行わなければ成らない状況が来るのかもしれません。現状を見る限りではこれ以上自体が悪化するとは思えないので、判断は保留です。


・「小田原征伐」と「奥州仕置」=「対中国冷戦」
これは確定では有りませんが、恐らくは戦国時代を占める最後の戦いとなった、小田原征伐と奥州仕置きに相当するモノが、現在米中の間で始まった冷戦構造では無いかと推察できます。

中国自体が、すでに自国の事を自国だけで維持できない状況に追いやられてしまい、他国の生産力を当てしなければ生存できない状況に追いやられています。

そのため対外進出を行わざるを得ず、またインフレを抑える為にも自国で刷り過ぎた"元"を他国に使用を強要させなくては成らないため、軍事力とドル支配で自国の刷り過ぎた"ドル"が通貨暴落を起こさない様に国際決済通貨として他国に使用を促している米国と真っ向から対立してしまい、結果として冷戦構造を作らざるを得ないため、米中間の対立は避けられないと思われます。

この構造が、戦国時代の最後を締めくくる小田原征伐と同じ状況を、現在の世界で再現させてしまうモノと思われます。

なおこの場合、中国が満州を押さえている事が、戦国時代に北条氏と伊達氏が同盟を組んでいた事に相当する事例として解釈する事が出来ます。もしかしたら将来満州地域やそこに隣接する国家が、伊達政宗に相当する勢力になるのかもしれません。(最も伊達氏に相当する勢力が満洲であるかどうかは、まだ確定では有りません。実は朝鮮半島がソレだ言う可能性も有ります)


注意:もしかしたら将来この考え方を軸に、世界史で興った現在の事件が日本の戦国時代のどの事件に類似するかの考察した場合、すでに「織田家の内紛が終了するか否か」や「紀伊攻略」に類似する事象が終了していると見なされる可能性も有ります。ただ単にブログ主の認識不足なだけかもしれません。


★これからの世界予測は?
ブログ主も神様では有りませんので、今後の世界どうなるのかは分かりません。ですが現在の世界の動きや大国の生存戦略を軸に推察すれば、米中間の覇権競争が激化し、それによって世界が大きく動くと思われます。

当ブログで提示した、これら「日本の歴史と類似した流れで動く世界」を見た場合、今後どの様に国が動くのかを予測すれば、徳川家康に類似する勢力の台頭が予測できます。

徳川家康と言えば「海道一の弓取り!」、海道とは東海道を意味し、世界で日本の東海道に当たるのは、ASEANからインドや中東に至るインド太平洋地域がソレに当たると思われます。

そして現在、インド太平洋地域は、日米が対中外交を目的とした重要地域として位置づけられ、日本もインドとの外交関係強化と投資拡大をし始め、またASEANに対してもチャイナ+1の掛け声と共に投資拡大が行われています。

その様に考えれば、今後インド太平洋諸国が日米のカンフル剤を投入され、急激に台頭する可能性も有るのでは無いでしょうか?

今後ますます目が離せない世界情勢です。

★中国はどうなる?
正直申しますと、現在ブログ主は、中国が北条氏の立場を押し付けられた役者だと考えていますが、それはあくまでもブログ主の思い込みで、実は徳川家康の立場をすでに取得している可能性も有ります。

徳川家康も北条氏も最終的に関東に入り力を付け、徳川家康に至っては天下を治めています。

双方共に関東を制しており、世界史においてこの関東に当たる地域は、中国の中原を中心とする「古来から中国と言われていた領域」がソレに当たると思われます。

ブログ主が中国が徳川家康になれていないと言う理由は、海の道を制するのではなく、中央アジアへの陸の道を制してしまい、防衛負担の増大する陸上国境を持ってしまったが故に、現在の周辺国から受ける軍事負担を考慮した場合、北条氏の役を踊らざるを得ないと思ったからです。

そういう意味でも、ロシアが強大な陸軍を有している現状で、負担の掛かる現在の国境を持ってしまった中国は、運が悪かったと言えるのでは無いでしょうか?

無論立ち回り次第では、今からでも徳川家康役を務める可能性が有るかも知れません。注視して見て行くべきだと思われます。


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以上を持って「日本と世界の歴史の類似」の考察を終了しようと思います。

一応、今回の記事は、あくまでもブログ主が4年ほど前に自己での情報の収集と分析の結果、主観的価値観の下で認識しただけの事で、真実では無い可能性も有ります。それを前提の上で閲覧してください。

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