2019年04月

2019年04月29日


前回の続きです。

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③企業の強い立場と政府の害ドライン
上記の「経済環境構築」と「社会風潮」に加えもう一つ問題なのが、政府が雇用者側に守らせている穴だらけの雇用契約で、労働者に対する働かせ方や残業等の項目で、どうとでも解釈可能な契約を結ぶ事によって、労働者の低賃金での超過労働による疲弊が生じる事と成った。

これは、バブル崩壊の不景気下で労働者が雇用の需要より多いために、雇用者側が労働者よりも圧倒的に強い立場で無理な要求を行える環境だったため、労働者側が解雇されない様に忖度しなければ成らなかった。

これによって政府が提示した雇用の為のガイドラインが、労働者を不必要なまでに追い詰め使い潰す事を可能とする解釈が成立するモノだったため、企業側がこれを悪用したり、労働者側が忖度して潰れてしまったりして、多くの社会問題を誘発させるものとなった。


・労働者の「サービス残業」「みなし残業」
雇用契約で最も問題となったのが残業問題である。この問題は現在でも取り上がられているが、サービス残業は、企業側が残業代を支払わずに労働者に時間外や休日まで働かせる行為で、みなし残業はそのサービスが問題視された事によって適応される事になったルールである。

みなし残業に関しては、予め給料の内に残業代が入っていると言う名目で雇用契約を終結するが、これは業務時間内で仕事を終結させれずに延長して仕事してもらう事が多くなると、残業代計算が煩雑となるため、予め平均残業を分を給与に反映させて置く制度と考えられるが、会社によっては最初から100人中100人が予め設定されていた業務時間内に仕事を終了させれない様な、過重労働を押し付ける事によって、申し訳程度の見なし残業代金を支払い、超過勤務状況を正当化し、実質上の低賃金労働をさせる運用を行う企業も出てしまった。

何方にしても政府が政策によって、雇用需要より労働希望者の人数を多くなる状況構築を行い、これによって雇用側の労働者に対する立場の強化が成立したため、労働者側にっとっては「解雇を避けるために身を切った奉仕を行わなくては首を斬られて路頭に迷う」と言うリスクを前提に置いた働き方をしなくてはならない事から生じた問題で、政府がこの環境維持を行い続ける限りにおいて、同じ事が何度も起こる可能性が有る。

また「国会討論の野党による問題提起」や「マスメディアで連日雇用側の労働者に対して不当に安い賃金設定で長期に渡り働かせる問題」を提起されれば、企業側にその意図が無くても、解雇を避けたいと願う労働者側が、精神が病み体が壊れるまで無理して仕事を行ってしまう様になり、また企業側も率先してその様に働いてくれるのならと放置し、最終的に労働者側が生命の危機を覚え退職を決意するまで続く事になる。


・雇用側の立場が強ければ、労働者は忖度する
上記の問題は、仕事を求める労働者よりも雇用側の需要が少なかったために、企業側の立場の強化が起こり、これによって生じた「いつ首を斬られるか分からないので、出来る限り企業の命令には従う」と言う労働者側の立場の弱みに付け込んだ契約を結果的に企業側が行い、その自覚が無いために多くの労働者が病み疲弊し労働市場から脱落する事と成った。

ただしこれらの問題に関しては、氷河期世代だけの問題では無く、労働者全体に降りかかった、企業側のモラル欠如の問題でもあった。


④婚姻と社会に対する認識
最後に重要なのが「氷河期世代の男性と女性の意識」と「その親の世代の意識」と「当時の社会に蔓延した結婚と結婚後の生活に関しての認識」に関してです。

これら「氷河期世代とその親世代の結婚に関しての認識」と「マスメディアによって作られた結婚と言うモノ」と「実際の経済的な現状」が乖離していたため、団塊世代の男性が結婚に対して積極的になれず、ソレに影響される形で女性もあぶれてしまったと言うのが、婚姻率が下がり少子化に陥った理由の一つと考えられます。


・親世代の結婚(団塊の世代)
まず第一に考えなくてはならないのが、氷河期世代の親世代に当たる、団塊の世代やその前後世代の人達の結婚に関しての意識です。(と言ってもあくまでも平均化された価値観で会って全員がそうだと言えるわけでは有りませんので注意してください)

彼らの世代は戦争が終わるか否かの時代から戦争が終了し10年以内頃までに生まれた人たちで、彼らが生きて来た時代は、基本的に高度経済成長真っ只中だで日本全体が右肩上がりの成長を遂げていた時代でした。またこの頃の労働環境は、環境はともかく雇用は安定していたため余程の事が無い限り引く手あまたで就職に困る事も無かったはずです。

そして基本的に職場における男女の区別がまかり取っていた時代でもありましたので、女性が職場で働くと言う事も社会的な風潮で制限されていました。そのため多くの女性が結婚する前まで働き寿退社と言う形で社会から遠ざかり、代わりに男性がその分働くと言う慣習が有りました。この風習により退社した女性の分まで男性が働き稼ぎを賄うと言う風潮が生まれ、このせいで"男性は結婚後は女性を養う"と言う暗黙の了解が出来上がりました。


・バブル期当時の社会の結婚問うモノ
そして氷河期世代の人々が結婚と言うモノに対する認識を確立させるに影響を与えたのが、彼らが少年期から社会に出るまでの間に「社会から提供された結婚とその後の生活に関しての情報」である。

これは「親世代の認識」や「当時の社会情勢で結婚した人がどの様に暮らしていたのかの事実」更には「マスメディアによって作られていた男女間の異性への認識」がソレに当たります。

氷河期世代前後の人達は正にバブル絶頂期とその残り火が燃え続ける時代に多感な時期を過ごしており、その時期に、「男はよく働き、景気良く金を稼ぎ(稼げない奴はゴミ)」、「女性は男に貢がせ」、「女性は社会進出が著しく」、日本全体が消費を拡大させていました。

この社会的な状況によって、彼らの世代は男女間の結婚と言うモノに、男性は「女性はお金を浪費する存在」、女性は「男性は所得を稼ぐ存在」と言う認識を植え付けられてしまいました。(ブログ主の見解です)

特に最大のイベントと言える結婚式にコストが掛かる事もその一因と考えられる。


・氷河期世代の結婚と共同生活への意識
しかし現実に彼ら彼女らが社会進出した時期はどうなったでしょう?

「氷河期世代」や「ロストジェネレーション(失われた世代)」と呼ばれるほど、就職には恵まれない、最悪の雇用状況の時代に社会に進出させられ、その後も労働者として低賃金で人によっては運悪く体が壊れ精神が病むまで酷使されるような労働環境で働かなくてはならない人が続出してしまい、特に男性は結婚して安定した生活を営むだけの所得を稼げない人が多く出現してしまいました。

ここに来て氷河期世代の男女ともに「自身の抱いている結婚と言うものに、自身の稼いだ所得では実現できない現状がある」と言う事に気づいてしまったのです。

特に氷河期世代の男性にその認識が顕著に表れていたと考えられます。

彼らの認識は「親世代の様にパートナーは働かず、男性の所得だけで子供と妻を一生養い労働させない」と言うモノで、更にそこに上がらぬ給与と安定しない雇用と言う材料が加わるのです。この様な認識下では結婚と言う行為は行いたくても行えません。

何故なら結婚し子供を産んでも安定して所得を稼げない状況に追いやられら妻はおろか子供諸共路頭に迷いこんでしまうからです。これは「自己の遺伝子を後世に残す」と言う生物の本能を満たす事が出来無い事を意味しており、この事から一家で全滅する恐れがあるのならば、家庭を持つ負担は被らないと言う判断をしても責められるべき事では有りません。

更に問題なのが親世代で、この親世代も氷河期世代と同じ「夫が妻を養う」と言う認識を有しているため、氷河期世代の男性から見れば「養えない様な所得で、娘さんをください」とは言えないため、その事を気にし最初から結婚と言う行為そのものを諦めてしまう男性が続出したと考えられます。


・「養う」と言う認識に秘められて世代による世界観の乖離
氷河期世代の上記の認識を補強するのに影響を与えたのが、その前世代の人が行っていたバブル期の価値観と行動かと考えられます。

散々浪費し、不動産で土地転がしを行い、ご乱行の限りを尽くしていたバブル期の暮らしぶりの情報の悉くを刷り込まれれば、それらを見て育った氷河期世代は、世間や結婚はそれだけ金がかかるモノであると言う認識を持つには十分かと思われます。

これら高度成長期からバブル期に形成された社会風潮によって、男性は「所得が低い自分を女性やその親御さんが認めないのでは無いかと言う認識」を持ち、同時に氷河期世代の女性は、男性から「お金がかかる養えない生物」として見られていると言う不幸が生じ他たのでは無いでしょうか?


★「真面目過ぎる男性」と「被害を受ける女性」
上記の諸々の理由から結婚せず子供を作らない人は、あくまでも経済的な事情と、将来的に養わなくてはならない家族の為の事を考え、自分ではその責任を果たせない事から生じる責任感から結婚と言う行為を選んでいないだけで、本心から子供をも欲していないわけでは無いと考えられる。

逆に言えば、結婚相手や生まれてくる子供を路頭に迷わせたくないからこそ結婚しないのであって、所得さえ何とかなれば幾らでも結婚を行うと考えられる。

これら経済状況と社会的な風潮の双方から推察できる男性の思考と行動は、文明社会と言うモノを作り生存している人間と言う生き物としては、決しておかしな行動では無いが、この思考と行動によって被害を受けているのは、むしろ同世代の女性である。

社会的な風潮によって昔ほど格差が無くなったとは言え、それでも企業から見た場合、女性を雇用する負担より男性を雇用する負担の方が小さくて済むため、男性優位で雇用が進む業界もいまだに多い。

その状況で男性が「女性を養う("負担を分かち合う"と言う認識も含む)」を放棄したため、その庇護下で生きれない女性が割を食う羽目に成り、同世代の低賃金労働の男性よりも、女性の方が明らかに暮らし難い世の中に成ってしまったのである。


★近年の若者の結婚に対する認識
近年の若者は、子供の頃から不況の時代が続き、多くの労働者が低賃金労働に追いやられ不遇な境遇を味わった事を知っている。

このため男女共に共働きで家庭を支えなければ成らない事を理解している事から、氷河期世代以前の様な「男性が女性と子供の面倒を見なければ成らないと言う意味での"養う"」から、「男女共に働き支え合う事によって捻出できたリソースを子供の出産や養育に注ぎ込む」と言う意味での"養う"と言う認識に移行しており、この事から前世代の人達の様な「負担を被りたくないから、相手の親御さんに低所得を責められたくないから結婚はしない」と言う意味での婚活拒否者は少なくなっていると思われる。

これは不況が長期化し今後も高度経済成長の様な好状況が見込めず、男女ともにワガママばかりを言っていると「負担の掛かる相手」と言うレッテルを張られ、夫婦生活喉成り立たなくなる事を理解したために自然発生的に生じた価値観で、この「寄生されたくない。ともに家庭を守る」と言う価値の共有こそが、互いに互いを支え合う「結婚」と言う行為であると言え、ここに来ようやく高度経済成長とバブル経済の負の呪縛から逃れる事が出来たのだと言える。



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以上を持って「氷河期世代はなぜ結婚をしないのか?」の考察を終了させてもらいます。

今回の考察を読んで考え過ぎたと考える人も居ると思いますが、これはブログ主だけでは無く多くの言論人が述べている事ですが、人間にとって社会に出た時の経済状況や体験と言うモノは、その後の人生観に影響を与える大切な外部情報だと思っています。


「一度しかない人生なのだから、思い切って結婚したら?」と考える、景気の良い時に社会に出て、失敗しても再チャレンジできる環境で生きて来た人が居れば、

一度でも失敗したらレッテル貼りされる環境で生かされたため「一度か無い人生だから、寄生されて人生を台無しにしたくない!」と考える人もいます。

そして当時の若者にその様な価値観を抱く要因に成ったのが「自分のライフスタイルを守るために、人が人を信用できなくなる世の中を作り出してしまった、前時代の人の価値観と自己の生存行動」と、この一点に尽きると考えられます。

本日の考察はココまでとします。


nh01ai33 at 08:00社会哲学

2019年04月27日

本日は、なぜ氷河期世代の人達は「結婚や出産を遠のかせてしまっているのか?」の一考察となります。

氷河期世代(就職氷河期)と言えば、1990年代に入って生じたバブル崩壊の影響で、経済不況に成った時期において社会進出した当時の若者世代を指す言葉です。

より協議で範囲を指定すれば、2000前後頃社会に進出し、平成バブル崩壊以後最悪の就職難にぶち当たり、その影響と社会風潮の為にいまだに平均的に所得が低い世代と成っています。

この上記で答えを出しているようにも思いますが、この経済不況下で社会に出たため就職に恵まれず、低所得に甘んじなければ成らなかった彼らのおかれた環境や彼らの親世代の置かれた環境と世界観を理解できれば、現代日本の置かれた少子化問題を、より詳しく理解できるのでは無いかと思い、今回の考察を進めさせてもらいます。


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★氷河期世代、なぜ所得が低い、結婚しない、子を産まない
此処では氷河期世代がなぜ所得が低く、結婚もせず、子供も産まないのかを考察した項で、主に「社会進出した時期の悪さ」や「社会の風潮」や「前の世代の世界観」や「雇用者側の不備」「政府の法制度」の観点から確認します。


①社会の経済状況と政府政策
まず確認しなくてはならない事が氷河期世代が社会に進出した時の経済状況ですが、ご存知の通りこの7~8年前に平成バブルが崩壊し日本の企業と銀行は、しこたま不良債権を作りました。

そしてその後数年間は日本円が海外通貨に対して通貨高に成っていたため、また日本政府が景気下支えの為に公共事業を行っていたため、経済循環と言う点では最悪の状況には成っておらず、企業が採用を絞ってもそれほど悪い景気状況では有りませんでした。

問題はその後で、1990年代後半に消費税を3%から5%に上昇させ、更に公共事業の縮小を始めました。これによって景気が沈下し、また通貨安が始まったため海外からの輸入物資の高騰が生じ、これが国民の財布に大打撃を与えたのです。

丁度この頃から氷河期世代と呼ばれる世代が社会に進出し始めたのです。


・(A1)バブル崩壊と不良債権処理
日本不況の直接的な原因と言われている事件がこのバブル崩壊から続く不況とその後の不良債権処理です。

バブル崩壊自体は1990年に有り、企業の倒産等がその後加速、政府は金融システムを保護する為に、大きな銀行の力で小さな銀行を護衛する護送船団方式で、銀行を運営しました。これによって企業と銀行の統廃合が進みました。この影響で雇用状況が悪化したのは確実です。

更に2000年代に入り小泉内閣が政権を取ると、不良債権処理を加速させる政策を行いましたが、このときそれまでの政府の政策で不良債権をロールオーバーで耐えしのいでいた企業が、次々と潰れ不況が拡大したのです。


・(A2)消費税を始めとするエンゲル係数上昇税と裕福層への減税
バブル崩壊以降、日本政府は企業の不良債権処理を行いやすくする為に、企業減税を行い代わりに消費税を始めとする、一般庶民のエンゲル係数に直接影響を与え上昇させる類の税制を導入し始めました。その後、企業が海外に逃げられない様にするための企業減税とその減税分を補う庶民に対する増税を行い、さらに高齢者向けの医療費や社会保障の資金捻出のための増税を現役世代に行い、つい最近には子育て支援と言う社会保障を追加しました。

これを氷河期世代の低賃金労働者人から見れば、「自分より金稼ぎの良い"企業法人"が減税されるために増税され」、「自分よをも先に社会進出し資産を溜め込んだ"高齢者"向けの人に対しての社会保障のために増税され」、「さらに"自分達より子を産み育てる所得余裕のある人"に子育て支援のための負担を押し付けられ」、と言った税負担を押し付けられています。


・(A3)通貨高と緊縮政策、財政出動のちに金融緩和と増税
政府の経済環境作りも悪辣で、バブル崩壊以降の特に1990年代後半の就職氷河期世代が社会進出し始めた時期から、円高に成った時に緊縮政策をして不景気に仕立て上げ、不景気を何とかしようと財政出動と金融緩和を行い景気を立て直そうと言う素振りを行えば、ソレを続けず増税等の緊縮策を行い景気回復を腰折れさせると言う経済政策を行い続けました。

この政策のおかげで「通貨安と通貨高」や「インフレとデフレとスタグフレーション」が、コロコロ変化する環境が作られ、この政策のおかげで「輸出企業が有利な時」や「輸入企業が有利な時」などの企業ごとの得意環境が常に変化し続けました。この変節する政府の政策を見て、どこの企業も投資に及び腰になり、いざと言う時の為に利益をため込む行為を行い、労働者の給料が上昇しにくい環境と成ってしまいました。


・(A4)富の海外流出
「A1からA3」までの事象が連続して起こり続けた結果、日本国内で日本人が稼いだ所得が、使用されずに銀行に貯め込まれる事になりました。その貯め込まれたマネーは、成長しない日本国内の市場よりも成長し続ける外国の高金利に引きずれらる形で、日本国外に流出し続けました。

その影響で更に円安が進み、日本人が海外から購入する物資の高騰に拍車が掛かり、日本人の台所事情に打撃を与える結果に成ったのです。


・現在まで続く不況
以上がバブル崩壊から現在まで続く、政府主導の財政政策で作られた「日本人がどれだけ努力しても国家として経済成長しない環境」で、その雇用面での谷底だったのが正に就職氷河期世代が社会進出した時期だったのです。

なお近年では景気が持ち直したと言う報道や論評が多々出てきていますが、純粋に数値を見た場合、景気が谷底から平地に戻りつつあると言うだけであって、平均的に実質所得の上昇し生活が改善の意味での成長は起きていないと言うのが正直なところだと言えます。(個人毎に違いが有るとは思いますが、"平均的"には改善はしていません)


②企業環境と風潮
上記の政府主導の政策で作られたモノとは違い、「企業の内部事情」や「メディアや言論人の情報発信によって作られた社会の風潮」の影響が、氷河期世代の不利益として働いた例も存在します。

・先駆者の雇用保護
まず第一に、高度経済成長期に法整備された正社員を簡単に首切りできない法整備に関してで、この制度があったため既に雇用している正社員待遇の労働者を正当な理由無くして解雇する事が出来なかったため、バブル崩壊後の不況期に企業側が役に立たないと見なしていた正社員を解雇できず、これによって不良債権を抱えた、若しくは先行き不透明な経済状況を悲観した企業側が、これ以上新規の正社員を増やす頃に後ろ向きになり、氷河期世代が社会進出したころに大量に新卒採用を減らしたことが、氷河期世代が正社員に成れなかった下地を作りました。


・雇用採用の風潮が最初は「即戦力」、そこから「新卒至上主義」への逆行
上記の事に関連し、新卒の採用を大量に減らしはしたが、全く雇わない訳にもいかなかったため、氷河期世代が社会進出した当時は、既に社会進出し労働経験のある経験者を中途で採用する風潮が出てしまった。

その様な状況が数年続き景気がある程度回復した時、企業側が若い社員を育てていない事を危惧し、今度は新卒者を大量に採用し始めた。しかし、この時に氷河期世代は無視され、氷河期世代よりさらに若い世代を採用する企業が多かった。

この一連の社会の風潮は、最初は「時代は即戦力、経験者を雇え」と言う風潮が生じたため、多くの氷河期世代が正社員として採用される事を断念し、ソレでもいつか安定した雇用を確保するため"アルバイト"や"パート"や"派遣"として働いたが、景気がある程度回復した途端に「中途採用?、次代は新卒ですよ!やっぱり将来の幹部を若いうちから一から育てないとね!」と言う風潮に大転換してしまい、この社会の風潮の変化に対して、氷河期世代は「非正規雇用等の単純で労働経験と見なされ難い仕事を行っていた、実力の無い人材」と言うレッテルを貼られてしまった。


・金融危機とその後、女性と外国人活用の欺瞞
上記の後に2007年ごろに金融危機が世界を襲い、再び雇用環境が悪化し、この頃の新卒者も氷河期世代と同じく就職には苦労したが、その後に団塊世代の大量退職と言うイベントが待っており、氷河期世代を育てずに人材不足に苦労した企業は、若い人材を積極的に採用する事と成った。ただしこの時すでに氷河期世代近辺の人々は年齢を重ねており、どれだけ頑張っても社会の風潮によって切り捨てられる現実に絶望してしまい、労働意欲を完全に喪失し、多くの人が労働市場から離れてしまった。

また近年消費税増税と金融緩和を同時に行うアベノミスク・スタグフレーションによって、所得が上昇せずに物価が上昇すると言う国民の懐事情に打撃を与える政策を政府が行ったため、多くの人が貧困に落とされる事と成った。

その結果、今まで働いていなかった主婦なども働かざるを得ない状況に追いやられたが、政府はこれを誤魔化すために「女性活用」と言うキャンペーンを行い、あたかも女性が積極的に働きに出たかのように印象操作を行った。また退職した団塊世代も、やる事が無いためなのか、金銭が足りないためなのか、再雇用され低い賃金で働き始める事になり、これによって社会全体で労働賃金が上昇しない環境が整えられる事と成った。

政府は更に後に外国人労働者の大量受け入れを行う態度を鮮明にし、海外からより労働賃金が安い人を輸入する事によって、賃金が上昇しにくい環境の強化を行った。


・結果、非正規が多くなり給料が上がらない
上記の結果、長期に渡り氷河期世代の雇用が不安定になり、正規社員では無いために労働賃金が上昇しない環境下で働かなくては成らなくなり、「自分達氷河期世代は不必要な人間である」と認識する人も増えた。これによって働いても家族を持ち子供を残す事の出来ない状況に追いやられた人が多く出現し、労働意欲を完全に破壊されてしまい、現在に至る「将来的な氷河期世代の生活保護化問題」が生じる事と成った。

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今回は「氷河期世代はなぜ結婚をしないのか」の前編です。

長すぎるため前後編の二回に分けた記事となります。

続きは次回へ!

関連リンク
日本の少子化シリーズ
 ≪-1-経済問題と社会問題≫
 ≪-2-男女間の不信情報≫
 ≪-3-男の浮気と女の托卵≫
 ≪-4-遺伝子鑑定≫

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nh01ai33 at 08:00社会経済

2019年04月25日

今回は、日本において民主主義の根幹である選挙で選ばれた政治家が、国民の意思を反映した政策を行っているかの一考察となります。

取り上げるのは「消費税」「外国人受け入れの入管法改正」に関しての考察で、何故この二点を取り上がるのかと言うと、現在差し迫った問題であり、最も意識しやすい論点であるからです。

最初にブログ主の見解を言わせてもらいます。

「日本政府はこれらの法案や税制変更に関して、国民の審判を仰いでは居ない」と言う事です。

「その様な事は無い、現に選挙で通った政治家が立案して通った政策では無いか?」と思う人も居るかもしれませんが、少なくても消費税と入管法改正に関して、国民の審判である国民投票時に、政治家の口からこれらの法案を通す旨は一切宣言されていません。

これらは2000年代に入ってからの問題で、それ以前はこれほど悪質では有りませんでした。特に消費税の増税に関しては、与野党や官僚が手を変え品を変え「増税が決まった事である」と国民に認識させようとしており、かなり悪質な情報操作と言えます。


★日本の選挙公約、バブル崩壊とグローバル化以前
まず日本において政治家の選挙公約が如何にして果たされていたのかを見た場合、有名な高度経済成長期の10年で所得倍増を宣言した、池田勇人内閣等が有名で、これは見事に公約違反で、10年どころか7年ほどで成し遂げ、良い意味で公約を破った例もある。

何だかんだと言って当時の日本の政治家は、選挙で述べていた実現可能な公約は守っていました。(あからさまに不可能な非現実的な公約は、守れていませんでしたが・・・)

では消費税の始まりはどうだったのでしょう?

消費税が始まったのは平成バブル真っ只中の1989年で、この時は通貨高と日本全体が好景気だったため、それによって消費税の税負担が吸収され、野党が文句を言っただけで、国民自身が今日言われている不況の原因として忌避される税制の代表例とは見なされていなかった。

問題だったのは3%から5%に増税された時で、この増税後に財政出動による公共事業で雇用は支えたモノの、同時に行った金融緩和による通貨安の影響で、輸入物価が高騰し、同時期の起こったアジア通貨危機から端を発した世界的な金融混乱のあおりを受け、日本経済が沈下し自民党政権も同じように墜落する事になりました。

これ以降自民党は、政権を維持するために選挙で動員力を有する公明党の協力を得なければ成らなくなりました。ブログ主的には、この頃から政治家にとって消費税増税は、鬼門に成ったと言えるのでは無いでしょうか。


★国民は、いつ消費税8%、10%増税に賛成した?
この項の題にもある様に、国民は何時消費税の8%への増税に賛成し、増税を支持した政治家に投票したのでしょうか?

そしていつ今年控えている10%増税を容認したのでしょうか?

マスメディアがアンケートを取っても国民は消費税増税に反対する人の方が多く、少なくても現時点では「消費税増税を支持している人はほぼいない」と言うのが事実です。

どれだけマスメディアが自分達だけ消費税対象外の対象になると言う特権を有し、消費税増税は仕方が無いと言う風潮を作ろうとしても、この消費税増税の有無のアンケートに関しては、捏造のしようが無い様で、大部分の人が反対に手を挙げています。

結論を言えば、国民は消費税増税を投票によってコントロールする権利を剥奪されていると考えられます。

これは消費税が8%、10%への増税における法案が如何にして通り、決定事項にまでなったのかを見れば納得できます。

①民主党政権時は
まず最初に述べておかなければ成らない事は、国民は消費税増税を表に出した選挙があった時、増税否定をしている政党に投票し、増税の拒否を行っていると言う点です。

にも拘らず何故増税が既定路線に成ったのかと言うと、事の始まりは2008年に起こった民主党政権が原因で、この民主党政権は「我々が与党の内は、消費税増税は致しません」と断言し、時の金融危機から端を発した経済不況による国民の不満も手伝って政権交代を成し遂げました。

そして有ろう事かこの民主党末期の野田内閣の時に、解散総選挙を出汁に野党第一党の自民党と「時限性の消費税自動増税法案」を通したのです。

ですがこの民主党政権ですが、嘘は言っていませんし約束も破っては居ません。何故ならば彼らが消費税増税に関して約束した公約は、あくまでの「我々が与党の内は、消費税増税は致しません」でしかなく、この時限式消費税自動増税方式で増税される時は、既に彼らは野党に成っているため、公約を破っている訳では無いのです。

ただし当然事では有りますが、国民は消費税増税には賛成しては居ません。


②自民党政権奪還時の延期
問題は次に政権を奪還した自民党政権で、自民党の安倍政権は消費税増税は訪韓で決まった事だからと言う名分で、8%への増税を行いました。
その後、案の定景気が落ち込み上りかけていた景気も腰折れし、再び成長しているのか停滞しているのか分からない様な経済状況となり現在に至ります。

更に安倍政権は、政権の衆参両院の双方の独占を行う選挙で、10%への増税先送りを掲げ采当選しましたが、これも確かに短期的に増税の延期を実現したのですが、所詮は延期でしかなく、皆さんもご存知の通りものまま行けば今年(2019年)の10月には再増税が自動的に行われてしまいます。


③何が問題なのか?
この「消費税の自動増税法案の何が問題なのか?」と言うと、多くの国民が反対しているこの増税を、国民の投票と言う過程を一切挟まずに、与党と野党が結託し・・・

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民主党政権奪取前
→「"我々が与党の内は"、消費税増税は行いません」


民主党与党時
→「選挙勝てそうにないので、政権から降りた後で自動的に消費税が上がる様に法案を通す。消費税増税を行わないのは、政権与党の時ですので、野党の時に上がるように設定するのは、選挙公約違反ではない」


自民党政権奪還後
→「消費税5→8%に増税した。"10への増税は延期"します。(自動増税法案の破棄はしない)」

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と言う事を行っております。

見てわかるように、民主党も自民党も与党時代と野党時代の双方において、「"今後"消費税増税をしない」とは言っておりません。

この"他の政策"とセットしだいでは、自殺者の増大をさせかねない消費税増税を、多くの国民が破棄してほしいと望んでいるのにもかかわらず、一切国民の信も問わずに勝手に通したと言う事で、これは国民に対する裏切り行為なのでは無いでしょうか?



★外国人入管法改正
上記の国民に信を問わない法整備と言えば、同じような問題として「外国人入管法案改正」が挙げられます。

安倍政権が外国人旅行者を誘発し、日本でお金を消費してもらおうと各種法整備を行う事を宣言したのは、2017年の選挙の時でしたが、あくまでも旅行者であって、今回通された入管法改正は、労働者(移民)を受け入れるのを前提としたものです。

当然国民は旅行者を受けれるのは認めたが、移民の大量受け入れは認めてなどは居ません。ただでさえ所得が改善していない現状で、更なる労働者を受け入れようものなら、労働市場の供給過多から、企業が日本人労働者へ賃金上昇を拒む恐れもあります。

これは現状の人手不足からなる、人材確保のための給与アップ圧力を根底から覆される恐れであり、日本人の所得増加と雇用状況の更なる改善が停滞を意味します。

無論安倍政権は、これら国民の所得増加を押し止める「外国人労働者の受け入れのための入管法改正」を公約に掛けて選挙は行っておりません。

この様な国体を変えてしまう程の法案を、選挙で信を問わずに勝手に通す安倍政権の政治は、安倍首相が悪夢と言ってのけた民主党政権と何ら変わるモノでは有りません。

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以上を持って、日本は選挙で国民の意思を反映しているのか?の考察を終了したいと思います。

今回取り上げたのは消費税増税をいかにするか?如何にして国民に決まった事と誤認させているかの考察となり、結論を言わせてもらえば「政府は国民の命や生活や国体に影響する諸々の政策を、国民に信を問わずに勝手に通している」といえます。


一応消費税の事を軸に語りましたが、ブログ主的には消費税よりも「入管法改正」の方が危険だと思っています。

消費税が増税されても労働力不足であれば、企業側は人手確保の為に給料を挙げたり新規雇用を増やしたりしなくては成りませんので、今まで働いていない人にまで雇用が行き渡り、給与の増加が進み、自分は社会に必要ないと考えて働こうとしない休職者も働きに出始めるかもしれませんが、海外から安易に労働者を受け入れる様な事を行えば、更なる雇用の悪化と低賃金化が起こり得るかもしれません。

また人手不足が無くなったのも、安倍政権のアベノミスクおかげと言うよりも、長期に渡るデフレ不況で、若者が自殺したり、子供を産めない人が増え少子化から労働力不足になった事が原因ですので、平成バブル崩壊からの各種愚政の御陰とも言え、今後もこの愚政による不況と少子化政策を推進するのであれば、日本民族が死滅させられるかもしれません。

ため息しか出てきません。

とりあえず今回はこれ以上書く気になれませんので、この辺りで終了しようと思います。

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nh01ai33 at 08:00政治

2019年04月23日

本日は、韓国との間で行われていた日本産の海産物の輸入規制問題から端を発したWTOの審判で日本が敗訴した事に関しての考察です。

既にご存知の方も居るとは思いますが、この案件は韓国側が東日本大震災で興った原発事故問題から派生した放射能海洋汚染で、日本の海産物が基準値以上の放射能汚染に晒されているのでは無いかと言う疑惑から日本の海産物を輸入禁止にした問題です。

数年前から生じているこの貿易問題で、日本はこれら韓国の行いをWTOに提訴し、韓国の国際貿易協定違反を止めさせようとしています。

その結果、一審は日本の勝訴、そして「今回の二審は韓国側の勝利」と言うと言う結果に落ち着きました。

基本的に海産物は足の速いものが多いので、出来る限り近場の市場に売る事になる筈です。日本の東北や日本海で取れたモノであれば、北朝鮮に売る訳にもいきませんし、ロシアは人口が少ない上に排他的経済水域も多く有しているため海産物には困っていないと考えられ、この事から韓国に輸出できないと無駄に腐らせる事にも成り兼ねませんん。

マグロ等や海藻などの加工の上で保存がきくモノであれば問題無いのですが、そうでは無い物も多くありますので、今回の韓国の行った「原則として海産物の輸入を禁止」の措置は、日本の海産業者にある程度の打撃を与える事になると考えられます。

これに関して韓国側のロビー活動があったとか、日本に油断があったなどと言う人が居ますが、まことしやかに言われているだけで本当にそうなのかの証拠は有りません。

河野外務大臣が「敗訴したとは思っていない」との見解を出しましたが、多くの人が日本の負けと言う印象を抱かせる今回の判決でした。

ですがブログ主が見る限りにおいては、審判で負けたことが日本の優位に繋がる可能性も十分にあると見ています。

理由は「韓国の経済状況」「日本のこれからの経済状況」「日本のこれかの漁業」の三点が挙げられるからです。


★三つの理由

①韓国の経済
まず第一に韓国の経済ですが、御世辞にも良いわけでは無く、ムンジェイン政権の雇用政策によって多くの韓国の若者が職にあぶれて就職できていない状況に成ってしまっています。

ようは景気が悪いと言う事で、このため物価の特に生鮮食品価格が安ければ安い程国民には有難いと言うのが現状のはずです。にも拘らず日本からの輸入を禁止した場合、食品価格への転嫁が起こるのは必定であると考えられ、韓国国民には少なからず打撃となる筈です。

韓国の漁業関係者は、日本の排他的経済水域にまで出張って、違法操業して海産物を確保していますが、もし日本が切れて、強行的な排除行為を行い始めた場合、韓国は日本近海で取れる海産物が自国に流れてこない事を意味し、食料品の更なる高騰が予測されます。


②消費税増税を控え経済の悪化は避けられない
第二に日本の今後の経済予想で、安倍政権が経済不況政策をである消費税増税を今後行った場合、日本経済の更なる沈下が予測されます。この事から食料品価格が安い方が日本人にはありがたいはずで、今回の韓国側の勝訴によって日本産の海産物が最も近い韓国に輸出できないとなると、国内市場に売るしかなくなり、食品価格の低下圧力が掛かる事になると考えられます。

これは当然で、海外に売れないのであれば、その分日本国内で消化させなくてはならないため出回る量が増えるからです。この事から消費税増税が予測される今後、今回のWTOでの敗訴は、日本国民にとっては渡りに船と言ったところです。


③日本国内の漁業改革を進めやすい
第三に現在の日本で問題に成っている漁獲問題で、これは日本の海産魚業者が、日本近海の海産物(特に魚)を取り捲るため、漁業資源の枯渇に繋がり生鮮食品の値の高騰に繋がり、同時に漁業関係者の所得の世界的な相対的低下に繋がっている事に関してです。

この事から「むしろ漁獲量の制限を行い、海産資源が回復するまでの間、漁獲量を制限するべきである」と言う意見があるぐらいです。

現在日本近海は、韓国だけでは無く、中国や台湾の漁船まで来て漁をしており、その中には韓国と同じく違法操業もあります。そのため今回のWTOの裁定で「日本産は危ない」と言う印象を世界に向けて発信できるのであれば、第三国による漁業資源の乱獲にも繋がり難いため、「WTOよ、よくぞやってくれた!」と称賛したいぐらいでは無いでしょうか?


★偶然か?日本の産業戦略か?韓国の愚行か?

今回の事は、幾つかの可能性が考えられます。

一つ目は、只の偶然である可能性。

二つ目は、韓国政府が韓国民の民心を考慮して行っている可能性で、ただしこれは結果的に関国民に物価の高騰に繋がる負担を背負わせてしまう可能正位が有ると言う事。

三つめは、日本の対韓戦略及び国内経済を見据えた食品価格の低下戦略や将来的な漁業を見据えた、産業戦略である可能性で、それに韓国が利用されている可能性です。


三つ目に関しては、「日韓両政府が裏で話し合って行っている可能性」と「韓国が反日を利用され、日本に良い様にコントロールされている可能性」と「何の相談も無く、また韓国側も利用されている事は理解しているが、分かっていて敢えて乗っている可能性」の三点が考えられます

ブログ主としては、日本と裏で話し合って理解の上で行っているのかは分からないが、結果的に日本の利益に成る可能性も十分ある事なので、この件に関して殊更不安視する必要は無いと考えられます。


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以上で日韓での海産物輸入制限問題に関しての一考察を終了しようと思います。

改めて今回の件を見ると、韓国側がWTOにロビー活動を行っていると語る人も居ますが、逆に日本こそが日本の海産物の信用を下落させる事によって得れる可能性のある利益が有るのだから、日本のロビー活動が行われている可能性も視野に入れた方が良いと思います。

いつも通り捻くれた考察を披露させ頂きましたが、当ブログの記事はブログ主個人の見解を書いているだけに過ぎませんので、間違った情報を基にした考察も有るかも知れません、そのリスクを考慮の上で閲覧してください。

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nh01ai33 at 08:00経済国際

2019年04月21日


今回は、前回の「戦争と平和の循環構造」の続きとなります。


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★解放された世界と、閉ざされた世界における、正と負の循環
歴史的に見て前述で述べた循環構造の変化による社会変革が生じた時、どの様な事になったのだろう?

代表的な例を挙げると江戸時代の元禄バブル崩壊による社会変革で、この時は貿易赤字だった海外との交易を断ち、国内での産業の効率化を行い、不良債権処理を行った。(徳川吉宗の時代です)

この時は長い太平の世で武士も軍事力を失っていたため、生産物の供給不足があるからと言って安易に海外に侵略する様な事は行わなかった。最もこの時、足りなかった物はあくまでも嗜好品くらいだったため、それらを日本国内で生産できる生産体制を整えればよく、当時の知識人が生活に必要な物資を効率的に生産できる体制を構築する事で対処した。

また外国に対して鎖国体制を採用していたため、不良債権処理の影響を受け少子化しても、ある程度期間が立てば現在の様に人手不足に成ったと考えられ、人手不足から自然と雇用と所得は回復したと考えられる。

これは鎖国の影響で海外から低賃金で働く奴隷労働者が流入する事が無かったため当時の人々の雇用が守られた事が要因で、この外部性の影響を考慮する必要が無かった事が、元禄バブル崩壊後の社会改革が成功した理由であると考えられる。


関連リンク


これとは逆に解放された世界における正と負の循環の代表例と言えば、戦前の世界恐慌期が挙げられる。これは当時に帝国主義諸国で生じたバブル崩壊による資本逃避から始まった世界的な混乱で、世界全体がデフレ化し、最終的にブロック化経済になる事で、その環境下で生きて行けないナチスドイツに戦端を斬らせた事件が例として挙げられる。

この頃は各国共に当初は鎖国政策を強いてはいなかったが、雇用の悪化や移民や難民と言った低賃金労働者の受け入れによって、社会不安が増大し、最終的に国粋主義の膨張によって経済のブロック化現象が起き、そのブロックに入れないドイツが市場を求めて戦争を起こした事がソレである。(日本が大陸に進出したのは、どちらかと言うと大陸に築いた資産防衛と言う面があるため、日中戦争事態はブロック化が原因で生じたとは言い難い)

最終的に各国共に戦時動員等で強制的な国債発行や増税で、富が末端に行き渡った結果、どこもかしこもデフレから脱却したり、敗戦した国も産業資産の国有化や強制的な再配分で、戦争から周辺を経て平和に続く正の循環構造に進む事が出来たのである。


上記で上げた、閉ざされた江戸日本の元禄バブル崩壊、そして開かれた帝国主義時代の世界における大恐慌期は、共に経済的な暴落から発生した循環構造の変化なのだが、江戸日本の様に外部から影響を受けずに国内改革に慢心できる環境が作られていたが、帝国主義時代の世界の様に外部の影響を受けて、国内改革の作業が頓挫し更なる混乱のドツボに転落する事例もある。

これは「外部からの負担の押し付け」が有るかどうかの問題で、この外部からの負担(移民難民、他国からの軍事圧力等)によって、循環の転換期を安全に乗り切れるか如何かが影響を受ける事になる。


★戦争が起こってほしいと思う人が増える
上記のように戦争こそが富の再配分を促し、時には格差を縮小させる事態に至る道を作ってしまう事もある。

これは戦争と言う行為が安全保障のために行われるため、その負担を被らない国民は非国民扱いされて国内で生活しずらくなり、その生活圏で暮らすために身を切らざるを得なくなるためで、更に国土が侵される事態にまでなると基本的に資本の集中によって事態を打開する様な、国家としての生存本能が働くため強制的に資本の徴発から逃れられる人が居ない事から生じる富の再配分機能と言えます。

そのため平和な時代から不穏な時代への転換点で、立場上の不利益を被ったり、世代間の格差に不満を抱く人は、戦争による資本と格差の破壊を望むようになる。

本来生物の生存圏争いと言う観点から見た場合、生存圏争いによる破壊が生じると、勝者こそが利益の受益者になる。しかし、これが人間が構築した経済と言うモノを前提に置いた場合、必ずしも勝利者が受益者となる結果が生じるわけでは無くなる。

これは人間以外の生物が争う時、基本的には「相手を食料とするか」若しくは「相手の生存圏を奪うか」のが行われるからである。そのため負けた方は命を失ったり生存圏を失い生き辛くなるため、「敗者=死」が明確となる。

これが人間同士の勢力争い、即ち戦争になると、勝利したからと言って相手を皆殺しにする訳では無いし(歴史上で無い訳では無い)、必ずしも生活できなくなるわけでは無い。(勝利した側も次の戦いに備えなければ成らず、出来る限り占領地で揉め事を起こしたくないため寛容な政策を行う事もある)

また経済活動を行い「生産結果を保存する"通貨"」や「投資により陪乗で富を生み出す"産業資本"」と言うモノを作り運用するため、領域内で先に資産を構築した者ほど有利な生き方が出来る様になる。そのため領域内のコミュニティーでも"人間以外の生物が行う勢力争い"を行わずして、圧倒的に有利な態勢で資産を構築してない人に対して上から抑圧する事が出来る様になる。

これを「先に構築された資産の破壊」と言う観点から、資産の均一化を誘発できる事象が戦争と言うモノである。

これらの資産の均一化が起こる過程として、

「通貨の過剰発行によるインフレーション」
「安全保障の確立のためのマンパワーの配備」
「資産破壊による資産価格の低下と、再造像の為のマンパワーの配備」

の三要素が挙げられる。


①通貨の過剰発行によるインフレーション
一つ目の要素として、現在の国家では戦争目的(安全保障の確立)を達成するために不換紙幣の大量発行による国家運営が行われる。不換紙幣は紙に中央銀行の保証を印字して流通させただけの媒体で、刷り過ぎれば市場に出回っている物資やサービスとのバランスが維持できず、物価の上昇に寄与してしまう。

そのため本来は、物資やサービスを生産できる産業資本を有する資本家に生産依頼が集中し逆に富の集中を促してしまう。


②安全保障の確立のためのマンパワーの配備
第二の要素として、国運を掛けた戦争に負けるわけにはいかないため、いままで必要とされていなかった者にまで声を掛けられ、戦時動員体制が構築され、これに発行したり増税したりして捻出された資金を注ぎ込み、今まで富を取得できなかったものにまで富が行き渡る事になる。

これにより平時では必要とされていなかった人が必要とされる体制になるため、平時の不況よりも、戦時の方が人を必要とされる風潮が作られ、平時に必要とされてない勝った人も自身の必要性を確認する事が出来る様になる。

また戦時で贅沢品が忌避される風潮も生まれるため、全ての生産資本を有する資産家に富が集中するとは限らず、実際に戦場で戦う人を遇する為に、資産家よりも末端で働く人に対してより多くの富の再配分が生じ、富の均一化が進んでゆく。

これは「①」だけでは資本家にとって富の集中が生じてしまうところを、この強制的な徴用によって末端の人達により多くの富が行く構造が作られる事から、富の偏差の均一化が進むのである。


③資産破壊による資産価格の低下と、復興の為のマンパワーの配備
仮りに負けたとしても国土が戦場となった場合は、産業資本の破壊からや復興のための国有化の影響で資産家に富が行き続ける構造が破壊されたり、国有化された産業資産から生み出される物資やサービスが国民全体のモノに成ったり、また戦時と同じく復興動員の為のインフレを恐れぬマネー投入が末端まで行き渡らされるため、所得から消費に回り産業資産に投入されるマネーの流れの全てが国民全体に使用され続けると言う形で、資産の再分配が行われる事になる。

現実第二次世界大戦の敗戦国の日本とドイツでは、これ以上にない程に産業資本が国民全体に平均的に行き渡り、格差の是正が行われる事と成った。


これら①~③の流れは、国運を掛けた大戦争や大敗北ほど過剰に行われ富の再分配を加速させ、その必要のない適度な緊張で有る程、産業資本を独占する資本家に富が行く事になる。

そのため適度な緊張から発生する軍拡競争程度なら行う必要性がなく、大戦争であれば有る程、皮肉な事に富の平等化を推し進める事になるのである。

事実、米国も第二次世界大戦では富の均等化が進み、その後の覇権大国としての経済力の基盤作りに役立ったが、その必要が無い冷戦や国運を掛けた戦争の無い冷戦後であれば有る程、産業資本を有する資本家に富が集中する事になった。


★「不謹慎な事を言うな」と思う人に・・・
上記の事から「不公正な平和から戦争に至る時代」よりも多くの人にとって公正な富の循環を生み出す戦時体制の方が、富の再分配や人が人として求められ生きる必要性が認識できてしまい、幸福を感じられてしまう時代と言えてしまう。

逆を言えば「平和な時代の最終局面こそが、平和と言うモノを勘違いした人間が、戦争を誘発し多くの人を不幸に追いやる行動を起こさせる不幸な時代」と定義する事が出来るのです。

そして最も幸福が感じられるの時代は、悲劇が縮小し不幸の中から幸福が芽生え爆発的に膨れ上がる「戦争が終結し平和復興が始まる時代」で、これこそが人が人として文明的に生きる、上り調子な最も幸せな時代であると言えるのです。

そして此処で最も気負つけなければ成らないのが、この最も幸福な時代のみを経験し、戦争の醜さだけを覚えさせられ、"戦争の始まる直前から戦争に移行する最も不幸な時代を知らない世代"が、その不幸な時代を学ばず、また社会を構成する富の流れの循環を意識もせずに、自己の繁栄のみを謳歌する様な事が有れば、自身の子孫たちを不幸な時代に向かわせる事になると言う点です。

なおブログ主は現実に起こった事を述べているだけで、それが嫌なら平和で不公正社会な時代を公正社会にする努力を、「最も平和で幸福な時代を生きた力を持つ者」が行うべきで、この努力を行わずして平和を語る事は出来ないと言えます。

しかしこの様に歴史と経済を俯瞰して見ると、大戦直前に日本を戦争に巻き込み共産化を目指した敗戦革命論者が居たと言われていますが、資本の想像と破壊の流れを見た場合、敗戦する事自体が資本の再配分を促す事象なので、共産主義革命を目指す必要さえなかったと言うのがブログ主の考察となります。

この様に見ると歴史の皮肉に苦笑してしまいます。

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以上で二回に渡って記事にした、戦時と平時の循環構造と幸不幸に関しての考察を終了しようと思います。

今回の記事は、人によっては異論を抱く人も居るとは思いますが、今回書いた事は「戦争と平和」を、「戦争は嫌だと言う感情を抱くに至る原因」と「戦争は平時よりマシだと思う感情を抱くに至る原因」をいかにして人は思考し「時には戦争に向かい、時には戦争を終わらせるのか」の一考察に過ぎません。


その事を考えた上で気軽に読んで、真剣に考えて見てください。

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