2019年05月

2019年05月31日

今日は政府が就職氷河期世代の支援を表明した事に関しての考察です。

最も、ひねくれたブログ主としては、政府がこの様な表明をしても本心では行う気などは無いと考えていますので、本日は何故氷河期世代でドロップアウトした人達に対して、社会進出を支援する気が無いのかの考察とさせていただきます。

これらの事は、すでに「氷河期世代シリーズ」としていくつかの考察も述べていますので、そちらの方も読んでみてください。



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当ブログでは常々「日本の税制度は、末端で低賃金で働いている人から毟り取って、"資産家"や"高所得者"や"子供を持つ余裕を有する人たち"に再配分する不公正な税制度と成っている」と述べてきました。

またそれ以外にもエンゲル係数を上昇させる各種税制度(自動車に掛かる税、車検含むも)また再配分制度と合わさって逆進性を増大させており、特にバブル崩壊以降に成って社会に進出した所得の低い人達ほど、バブル崩壊の緊縮財政とグローバル化による低賃金競争に巻き込まれ、持続的に下落する所得のフリな状況を味会わされている現状に陥っています。

この様な状況が長期に渡り続くのであれば、ついには働く意欲そのものを失ってしまい、労働市場から遠ざかり更に格差が生じる事になります。

しかもこの構造は日本政府が国家の生存戦略の為に、海外に資本を放出するリソース捻出政策の一環として行われた事の影響を受けており、

これにより「資産を持つ人が富を使わず貯め込めばため込むほど、立場の弱い人に低賃金労働を強いれば強いるほど、富の流れが停滞し所得が下がり物価が上がる圧力が生じと言うスタグフレーションパイラルが起こり、資産家と資産を溜め込む余裕のない人と間に相対的な格差が生じ、それで貯め込まれたマネーが海外に流れる構造と成っている」

と言う状況を政府が主導しマスメディア等と結託して行っていると推察する事が出来るのです。

最終的には、「その不公正な社会制度で不利益を被った人たちが、社会に対して報復テロを行うリスクが上昇しているのでは無いか?」と当ブログでは不安視しているのです。

そして最初に述べた通り、今後も政府が「氷河期世代を含め以後の世代で、国家戦略の煽りを受け不利益を被った人を助ける事は無い」事を示す政策が推進されており、この事からテロリズムリスクの更なる増大が予測可能で、更に意地の悪い思考をすれば、政府は戦略的にそれらを誘発させようとしているのでは無いかと言う疑念も抱く事が出来るのです。


何故か?

それは「人道的な国家機構と社会を作る」と言う、社会改革の為にはそれがベストであると考える事も出来るからです。

人間と言う生き物はおろかなモノで、自身が不利益を被り生存権が侵されない状況に成らねば、物事を本気で考え行動に移す事をしません。

政府官僚は、これら人間は愚かさを前提にして「氷河期世代以後の世代で社会構造の不備から不利益を被った人たちに、社会を憎ませテロリズムを蔓延させる事により、国民全体に他者への扱いに対しての認識を改めさせ、本気で解決させようとする風潮を産み出そうとしているのでは無いか?」と疑う事が出来るのです。

そのために自分達が憎まれ殺意を抱かれる覚悟の上で、これらの政策を行っている恐れもあるのでは無いかと考えられるのです。


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★就職氷河期以降の世代支援などヤル気の無い政府
上記の事からまず述べたいのがタイトルにもある様に、いまだに雇用面で不安のある就職氷河期頃の世代の安定雇用を援助する事を宣言したようですが、その内容を見た場合本気で支援しようと言う気が無いように思えます。

・微妙な政府の補助金
何故氷河期世代を援助する気が無いのかと言うと、以前17年度に政府が打ち出した援助は「過去十年の間に五回以上の失業と転職を経験した35歳以上が対象の補助金」と言う、何度も転職を繰り返した人向けの補助金で、生きる事に働く事に諦めた人向けの助成金では無い、しかもこの補助金は企業に対して支払わせるため、労働者の手元に届くかどうかは曖昧で、下手をしたらブラック企業が国庫から金を毟り取るための口実作りとして就職に恵まれない人を雇い入れる要因として働く可能性さえある。この場合、低賃金で雇い入れ、助成金を労働者に渡さずに雇用主が巻き上げる恐れもある。

一応19年度に改善された内容は「正規雇用労働者として雇用された期間を通算した期間が1年以下であり、雇入れの日の前日から起算して過去1年間に正規雇用労働者として雇用されたことがない方」に変更されましたが、この場合は低賃での正規雇用で一年以上働いていた場合は適応されない事になってしまいます。また少子高齢化の根本原因である社会に出てから稼いだ通算した所得の低さからなる問題の解決にも成っていないため焼け石に水も良い所でしょう。


そもそも社会そのものに不信感を有し、働く意味を見いだせない事が根源にあるのだから、長期に渡る"引きこもり"成っているのであって、まずは「働けば報われる」「奴隷労働を強いられない」などの雇う側のモラル改善を促す事の出来る環境こそを構築するべきである。

例えば立場を利用し労働者に不当なまでの低賃金や過重労働を敷い、身体精神等に多大な損害を与えた雇用主には、会社がつぶれるほどの罰則を与えたり、他の世代よりも平等なチャンスが提示されたいなかった氷河期世代の一定以下の所得の労働者に一律補助金を本人に渡す等の対策が必要になると考えられます。

(ただし雇用主側の立場も同時に守る必要があり、意図的に又はふざけて会社に損害を与える行為を行ったモノに対しては、厳しい罰則を与えても問題無いようにする法整備も必要になると考えられます。あくまでも道義的な感性で両者のバランスを取らなくては成りません)

しかし現在の政府の行いは、その真逆で長期に渡りドロップアウトした人の事を考えても居ないし、合意の上でなら労働者が奴隷労働の様な働かせられても文句を言えない状況確立を行っており、これを是正するには、「環境による機会の損失を受けた人に対しての援助」と同時に「環境によって180度解釈が変わる様なガイドライン」を提示する様な事を行うべきではないと考えられます。


★就職や求職の統計基準の不備からなる世代間差別
十数年も前の話に成りますが、バブル崩壊による不況の長期化により、政府は就職率の基準となる就職の概念を変化させ、悪化した就職率を改善した様に見せる詐欺的行為を行った事が有ります。

また雇用統計も同じで、これは現在でも潜在的な長期ドロップアウトした失業者数を一切統計に反映させない詐欺的な手法で計算しています。


・就職率の統計偽造
元々就職率は、正規社員で就職した人のみを統計に反映させていたが、就職率が改善しない現状を何とかしようと、何を思ったのか「正社員採用だけでは無く、アルバイトやパート採用でも就職できたと見なされるようにした」ため、将来的な人生設計を出来ない様な低賃金しか得れない人さえも就職できたと見なされてしまった。

これによりパートやアルバイトや派遣労働者は、その形式で働きたいから働いている人達と決めつけ、正社員として雇ってくれないため嫌だけどその雇用形態で働いている事を無視し、完全に自己責任で片づけてしまった。

無論バブル崩壊以前に社会の中枢を押さえ人事権を握った世代は、自己の雇用と所得を安定させ、後の世代を低賃金で働かせる事によって、自己の雇用を安定させた。


・雇用統計の統計偽造
働いていない「長期休職者(就職を完全に諦め長期に渡り求職活動さえ行っていない人)」の問題がこれほど話題成っている昨今、政府の出している統計の失業率は、この長期休職者を完全に無視した統計を前提に経済政策を行っています。

地上波でもネットでもかなり前から問題に成っているにも拘らず、その大選定を考慮しない政策を行っている真意は、やはり必要以上の失業対策を行わず、引き続き低賃金労働を押し付けたいからだと確信できます。

これら政府の「その時々の都合の良い政策」を行いたいが為に、統計データを算出するに都合の良い基準を選別し、統計に反映させる統計操作は止めていただきたいものです。

これを行っている限り、国民は水からお湯に変化する釜内のカエルの様に苦しいのに築かないまま殺されてゆく事になります。


★もっと苛烈に氷河期世代を追い詰める可能性
以前から述べているテロリズムに関しての考察は、外国勢力への影響力行使を行う為のリソース捻出のための国内環境作りから予測したモノですが、以下では今後日本国政府はどの様な方針で氷河期世代を追い詰めるのでしょうか?

はい、ブログ主は、今後政府がより苛烈に氷河期世代を追い詰め、更なる低賃金労働や晩婚化に追いやる恐れがあると考えています。

日本国政府は基本的に口では国民の生活の安定を謳った政策を打ち出していますが、歴史を遡れば国民の命などなんとも思っていない事は、「現在の氷河期世代」だけでは無く、「世界大戦中に使い潰された徴兵された軍人の方々」や「江戸時代の鎖国の折に切り捨てられた海外渡航者の人々」の結末を見れば、火を見るよりも明らかです。

そのため今後も氷河期世代を始めとする国民全体を国家戦略の為に犠牲にするのでは無いか?と考えられます。

ブログ主考えている可能性は、氷河期世代がテロリスト化する恐れがあると言う事も政府の想定の内に有り、テロリズムによる被害を国内改革に結びつけるための布石にするのでは無いかと言う疑いです。(最初に述べましたよね)


なぜそうなのかと言うと、ブログ主は「政府が社会改革を行いたいからだ」と考えています。

言っている事に矛盾があると指摘される方も居るかもしれませんが、矛盾は有りません。

何故なら社会保障による改革を政府主導で行おうとする行為自体が、新たな利権構造を生み出す恐れもあり、将来的に更なる問題に成り兼ねませんし、今更国家戦略の為に犠牲にしたとは口が裂けても言えない上に、これらの政策で失った人の人生や時間は取り戻しのきかないものですので、真実を暴露すれば、社会保障を充実させれば問題が解決すると言う事では、最早無くなっているからです。

こうなれば引き返せないところまで追い詰め、テロや犯罪を誘発させる事による社会体制を破綻と、その危機感からなる国民の自主的な改革を促す事を期待するしか有りません。

その様に考えれば「あからさまに氷河期世代を差別し、憎しみからなるテロリズム誘発をさせた方が、かえってソレを危惧した国民に改革を促させる事が着るかもしれない」と考え、更なる氷河期世代を冷遇する社会を作る可能性が有ります。

現状でのやり方、即ち「税制による富の循環構造制御」や「雇用ガイドラインでの企業コントロール」や「情報や風潮による他の世代に氷河期世代を差別させる」と言う、政府が政策の責任を取らない形での民間への差別責任置き換え構造となっており、いざ改革する時に国民同士が憎みあり改革が進まない状況となる恐れも有ります。

そのためある程度は政府や政治家や官僚等が憎まれ役となり、国民が団結する為の犠牲となる必要性が生じるのでは無いかと考えられます。


現状の政府の政策責任が隠れてしまっている現状でのやり方では、政府(政治家や官僚)が命を掛けて氷河期世代を生贄にする覚悟が感じられないため、醜さだけが見え透いてしまっていて、責任の所在が分からず悪戯に混乱を招くだけの状況です。

これらは最終的に国民の不和と分断を加速させる愚策と成る可能性も有るため、いっそ政府が矢面に立ち憎まれ役に成り、命を狙われるリスクを冒して改革(国民をいかに苦しめるか)を進めた方が結果的に国民の為になるのでは無いかと考えられるのです。


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あくまでも今現在出ている情報や歴史に敵に日本の政治家が行ってきた政策を基準にしての考察であって、今後別の法整備が成された場合、労働者の労働環境が改善する可能性も十分あると言う事を前提の上で閲覧してください。

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nh01ai33 at 08:00戦略社会

2019年05月28日


前回の続きです。



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★エネルギーの向かう方向性
こうして見ると「①」の明治開国頃の大国のパワーの向かう先は、


清国=半鎖国状態で周辺国への無理な進出は行わない

英国=海洋貿易と拠点の確保による通商と現地生産物の支配売買が主な目的

ロシア=領土支配と海洋進出が目的

清国が朝鮮をめぐり日本と争ったのは、領土的な野心と言うよりも周辺諸国を支配する盟主国としての面子の意味合いが強く、実質朝鮮と日本を影響下に置こうとしていたのは、海の英国と陸のロシアの二大国で、この二大国の動向が極東におけるパワーバランスを決めたと考えられます。

既に清国の経済と通商を影響下に置きつつあった英国は、この利権を確保し続ける事が目的で、ロシアはこれから利権や領土を奪うのが目的となります。

つまりこの時点で、ロシアがどの様な行動に出るかで周辺国の安全保障が決まる事を考察の基準に置くと、ロシアの満州支配や海洋進出に影響を与える事の出来る朝鮮半島は、ロシアの利益になる行動をとる事で、ロシアやロシアの敵対国から利益を毟り取れる可能性が有ります。そしてこの事と宗主国との清国との間でバランスを取る事で安全保障を確立する、その様な外交行動を行う事が予測できます。

なお日本の場合、海洋勢力のスーパーパワーは大英帝国しかなく、それ以外の国と同盟を結んでも英国海軍と敵対できないため、必然的に海洋進出しようとするロシアを何とかする為に、英国と同盟を組みお目こぼしを頂く言う選択肢を取らざるを得ません。

また英国も必要以上に大陸情勢に引きずり込まれない様にするために内陸部までの進出は行わない事が考えられ、この事からも清露の間でバランシングを取るであろう朝鮮半島に深入りする事は避けてしまい、結果として日本が安全保障の為に朝鮮半島をめぐってのロシアとの対立を深めなければ成らなかったのだと考えられます。

この日英と言う要素を見た場合、朝鮮半島の勢力は清露のどちらかと手を結ぶしかなく、この二大国を天秤にかけられる状況が当時の李氏朝鮮の主体性の無い外交に繋がったのだと考えられます。、

これは二つの大陸の大国と一つの海洋大国に挟まれ、大陸国家の内のロシアが南下政策を採用していたため生じた行動だと考えられます。


「②」の日露戦争後は、極東における国家間の格付けが終了し国境も確定。

清国=絶賛衰退解体中

大英帝国=極東における離間を確立

ロシア帝国=衰退し極東における拡張主義は終了

大日本帝国=経済的に満州に進出。朝鮮半島を併合


見て分かるように大国間では領土拡張では無く、利権の維持と安定が目的となっており、精々日本が朝鮮半島を通り経済的に満洲に進出しようとしている以外では国家間のバランス変化は起こりえない状況と成っています。等の日本も安定期に突入した極東において無理な戦争は行わず(行う必要が無い)経済的権益を求めて爆進しました。

この頃の朝鮮半島は、ロシア清国共に手を引き、日本も三度目の侵略経路提供外交を行われたくないため、朝鮮半島を併合すると言う行動に出ました。結果はご存知の通り半島に関わり合いに成りたくない周辺国は、日本による半島併合を認める事になりました。


「③」の世界大戦時は、

中国=内乱

ソ連=内乱と欧州にリソースを集中

大英帝国=借金漬けと欧州や植民地での混乱にリソースを集中

大日本帝国=併合地と植民地を安定させたが、中国の内乱に引きずり込まれる

米国=世界で紛争を煽る勢力に武器と資金援助を行う


この頃は極東でまともに治安維持を行える国家が日本だけとなっており、実質上の覇権国家と成っていた米国は、治安維持どころかテロ支援を行う始末で、治安維持に奔走していた日本が各地の混乱に巻き込まれ疲弊する事になりました。

この頃の朝鮮は、日本の大陸進出の為の橋頭保としての立場をいかんなく発揮し、支配される事によって繁栄を享受していた。


「④」の戦後から冷戦期にかけては、ほぼ現在と同じ勢力図となっており

米国=海洋を支配する覇権国家。

ソビエト連邦=ハートランドの覇権挑戦国。オホーツク海から太平洋に進出し始める

中華人民共和国=出来たてホヤホヤで若干混乱状況が続いている


と言う状況で、戦後米ソが緊張状態に陥り冷戦に突入したにも拘らず、クリル諸島を占拠し太平洋への出口を得たソ連が、米国の支配領域に進出する勢いを見せたため米ソの関係も完全に破綻し軍拡競争に突入しました。

勢力状況としては「①」の明治開国から日露戦争頃と同じような状況なのですが、ソ連が千島列島を占領したため、また日本の軍事力が破壊されていたため、太平洋の壁が存在しなくなり、海洋を守りたい米国が朝鮮半島を防衛線として、同時に日本の経済復興に力を注ぐ事になりました。

後に軍拡競争に耐えかねた米国が、中国に対して援助と引き換えにソ連側に付かないように依頼するニクソン大統領の訪中(ニクソンショック)が行われ、それ以前に中ソ国境紛争が起こっていた事も含めると、これにより中ソ関係が完全に破綻する事になりました。

この後に中国が経済的な発展をし続け、40年後に世界第二位の大国に成ったのです。

朝鮮半島は日本が放り出した軍事的な空白地帯であったため、安全保障を確保したい米ソ中の三ヵ国が紛争に介入した末に分断。北部に北朝鮮が、南部に韓国が成立し、現在まで分断国家として存在しています。


「⑤」の現代の勢力は

米国=引き続き覇権国家だが、世界における相対的なパワーが低下

ロシア=ソ連が解体され資源と武器を売るだけの二流国家に転落。ただし軍事力はいまだに巨大で、戦力の集中さえすれば近隣諸国へのプレゼンスは健在

中国=急激に経済力を拡大させ台頭し、近隣諸国に対してちょっかいを掛ける事甚だしく、米国に名指しで敵視される事になった


現状の国家間のパワーバランスは、明治開国以来一度も無いバランスの下で成立している。これは明治時代までの間にアジア最大の国家である中華文明圏が衰退しきっており、日本の明治の始まりから坂を転げるかのように崩壊と混乱が続き、勢力の縮小が続いたためアジアに対してプレゼンスを発揮できなかった事が原因にある。

この中華文明圏が巨大な力を有する状況は、約三百年前の清国の成立までさかのぼらなくてはならず、漢民族の台頭と言う視点で見た場合は五百年以上は遡らなくてはならない。

そして近年に入り、ようやくその力を回復させたたため、パワーバランスの激変が生じ始めているのである。

歴史的に見て中華文明が台頭し始めると大陸内陸部に進出するか、限定的な鎖国体制を布き殻に閉じこもるか行うのだが、世界的に海上貿易が主要な交易ルートと成っている現代では陸路よりも海路の安定的な確保が必要となっており、中国が外資の注入による急激な発展から生じる人口爆発と消費力の拡大を考えた場合、海路の通商ルートとエネルギーの確保は絶対で、これを考えた場合、特に生産地及び資源地である大陸西方諸国との間で摩擦が生じる可能性が有る。

これらを考えた場合、エネルギー大国であるロシアとの間での紛争や、海洋利権を有する米国との対立が起こる可能性は十分あり、極東の諸国はそれらの可能性を考えた上での国家戦略が必要になると思われる。



★朝鮮半島の態度は外的要因に影響される
前述までの事から、極東におけるパワーの陸と海の属性を見て見ると、

明治開国頃
海洋国家:大英帝国(★)
大陸国家:清国、ロシア帝国(★)

日露戦争後頃
海洋国家:大英帝国、アメリカ合衆国
大陸国家:、清国、ロシア帝国

世界大戦頃
海洋国家:大英帝国、アメリカ合衆国、大日本帝国(★)
大陸国家:ソビエト連邦

戦後冷戦頃
海洋国家:アメリカ合衆国(★)
大陸国家:ソビエト連邦(★)、中華人民共和国(☆バランサー)

現在
海洋国家:アメリカ合衆国(★)
大陸国家:中華人民共和国(★)、ロシア連邦


となっており、上記の「★」を付けた勢力は、当時又は現在において極東におけるパワーの拡大や確保を推進し、その影響力を行使していた勢力と成っています。

この様に見ると「世界大戦期」の大日本帝国が軍事力と経済力を使って大陸情勢に介入していた頃だけ、単独の大国が極東アジア諸国に対してパワーによる影響力を行使していた例となっている。

同時に「日露戦争後」は国家間の格付けの終了により大国間の争いが終結したため、大戦期と同じく大国同士のパワーによる対立軸が存在していない状況と成っており、崩壊と状の中国以外は安定している。(大戦期の米国はあくまでもアジア外から影響力を行使していたのであって、直接的にコミットするのは太平洋戦争時からです)

逆に「明治開国」「戦後冷戦」「現代」の三時代は、明確な対立軸によるパワーの激突が生じており、朝鮮半島をめぐっての紛争の火種は、主にこの様な時期に生じている事に注意が必要となります。


そしてもう一つ注意しなければらないのが紛争の原因と成るアクター(争点)で、

明治開国頃の対立が朝鮮半島で生じた理由は、ロシアの南下政策による「太平洋への進出」と「中国市場への参入」および「領土拡大」が原因と成っており、そのパワーの矛先は中国や朝鮮半島に及び日本にまで向かっていました。このため日本が安全保障に危機感を抱いたのは、その争点が問題だったからです。

もし李氏朝鮮がロシアと同盟組んで、日本を脅すなりして資本を毟り取ろうとすれば、日本はロシアと交渉なり同盟なりを行う風に装い、朝鮮の戦略を挫く事が可能なのですが、朝鮮の盟主国である清朝が介入した場合、今度は朝鮮と清国の同盟による軍事圧力が日本に対して生じる事になるかも知れません。

だからと言って日本が清国と同盟なりを結んでも、今度は朝鮮とロシアが結びついたら日本に対して圧力を加えられる可能性が出てきます。日本が清国とロシア帝国のどちらと同盟関係を結んでも、朝鮮は日本と同盟を結ばなかった方と同盟を結び、日本と敵対し、日本の安全保障を危機的状況に追いやる可能性が有るのです。

この地政学バランスと実際の歴史を見た場合、当時の朝鮮半島が「現在の日本の様な侵略経路の提供戦略の下で外交内政」等を行っていた事が分かります。また大英帝国が地球の裏側にあり日本が滅びたところで、シンガポール辺りに防衛線を張れば安全保障が可能となる地理的位置に有る事を考えれば、当時の日本の指導者が「李氏朝鮮にバランシングによる侵略系を提供を行う前に、英国と同盟を組み清国とロシアを各個撃破する」と言う考えを抱いてもおかしくなく、歴史もその通りに進んでいます。


戦後冷戦頃の対立は、大戦後の生存圏と安全保障の確定から生じるモノで、米国は「大陸国家が海洋に進出させない様にするため」の戦略から、ソ連は「海洋に向かっては進出、陸上は防衛のため」の戦略から、中国は「前期は西方進出、領土確定した後期は対ソ連の為の安全保障のため」の戦略から共に朝鮮半島の知性学区的な重要性が生じる事になります。


現在の対立は、米国は「海洋利権の防衛」で、中国は「増えすぎた人口と消費を支えるための資源や土地確保のため、一帯一路への進出」と成っています。

この紛争目的によって時の大国の振り向けるパワーの向かう先が決まり、そのパワーの向かう先にある国家において、「パワーに対して抗うのか」もしくは「パワーを利用するのか」の政策決定が行われ、様々な国家外交戦略が行われるのだと考えられます。


★地政学で見ると、チュチェ思想がなぜ掲げられたのかが分かる

以上の事からチュチェ思想を考えると、チュチェ思想が登場したのは米ソ冷戦期においてターニングポイントと成ったニクソン訪中直後(同じ年)であった事を考慮すれば、チュチェ思想の本当の意味が理解できる。

チュチェ思想が決定的な形で世に出たのが1972年の初頭にあった、米ニクソン大統領の中国訪問によるニクソンショック後で、この年の12月にチュチェ思想を発信しています。

既にそれ以前の1969年の中ソ国境紛争で、中ソ関係の悪化が生じていた事を加味すると、このチュチェ思想事態が「北朝鮮が周辺国のバランス変化や中国の台頭による周辺国への進出を感じ取った上で、中ソ間をバランシングする為の内政や外交を行う下準備作りで掲げた思想である」と考える事が出来ます。

このためチュチェ思想は「中露(中ソ)間で、両大国を振り回すための覚悟を示す思想」と断じる事が出来る。

実際、故、金日成自身がこのチュチェ思想を掲げるに当たり「歴史や地理を知るべきである」と言った言葉を残しており、チュチェ思想自体が歴史的な地政学戦略に則った思想である事が確認できます。


逆に現在の日本に主体性が無いのも、これら大国間の地政学的生存競争から見出せる争点や、安全保障のパワーの振り向け先が制限されているからです。

この事から、明治頃の李氏朝鮮が主体性の無い外交を行い、日本が主体性のある戦略の下で動いていたのは、当時の周辺国の進出方向とパワーバランスの影響であって、
現在はこのパワーバランスと国家が向かおうとする進出方向が変化したため、朝鮮が主体性を有した行動をとり、日本が主体性の無い対応を行う事になったと考えられます。

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以上で前後編で述べた「地政学で見るチュチェ思想」は終了となります。

国家の動きなどは地理などの環境を見れば理解できると言う人は多くいますが、このチュチェ思想も正に環境によって作り出された思想と言う事が分かりますね!

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nh01ai33 at 08:00地政学歴史

2019年05月26日



本日は「地政学で見るチュチェ思想(主体思想)」の考察で、文字通り北朝鮮の掲げている「他国に影響されずに自国の事は自国で決める思想」が如何なる論理で構築され、現在の北朝鮮の外交方針として確立されたのかを、地政学の観点で考察してみようとの思いで書いた記事となります。

チュチェ思想とは、自立精神とか自主独立とか言う考えを基準にして、常に北朝鮮の事を第一に考える、言わば「自主独立精神を有した自国第一主義」を指している用語の様で、このチュチェ思想を掲げ外交を行った北朝鮮は、冷戦頃から周囲の大国を振り回す外交等を行い、周辺諸国の不安の種とも成っています。

小国であるにもかかわらず、何故この様な事が可能なのかと言うと、それには地理的位置が重要な要素と成っていると考えられ、今回の記事では何故チュチェ思想が出来たのかを朝鮮半島を含む極東アジアの国家配置とパワーバランスを歴史と地政学の面から見てみようと思います。


★戦前の極東のパワーバランス
現在でこそ主体思想と叫び自主独立を謳っている北朝鮮ですが、先の第二次世界大戦前に朝鮮半島にあった李氏朝鮮島の国家勢力は、自立心を持った国家だったのでしょうか?

そうでは無い事は半島の歴史に詳しい人ならば理解していると思います。当時の朝鮮半島は、現在の日本の様に主体性が無く強い風に身を任せる葦の様に揺れている国家だったと言われています。現在の北朝鮮とは正反対である当時の朝鮮半島は、地政学の視点で見た場合、どの様な国家として成立していたのでしょうか?

これらの事を周辺国家(得に大国)との状況を軸く考えようと思います。

なお時期的には、日本が本格的に鎖国政策を行えなくなり、大陸に対して孤立政策を維持できなくなった明治開国期ごろから考えようと思います。

何故この頃からなのかと言うと、それ以前は極東アジアにおいて日本以外の海洋勢力となりそうな国家が存在しておらず、大航海時代に突入しアジアに来援していた西欧諸国の力もそれほどでは無いため、大陸国家と海洋国家の国家間バランスが考察単純化されすぎてしまっている為です。


①明治開国頃
日本の明治開国頃の極東のグレートパワーは、

一位、大英帝国
二位、ロシア帝国
三位、清国

と成っています。

世界最強の大英帝国は、七つの海を支配し始めていた大国で、世界の海洋貿易を支配していました。この大英帝国は、アフリカ喜望峰やスエズ運河を通りロシアと対立しながら極東の海域にまで進出し、清国を下し、後に日本と同盟を組む事になります。

覇権国家であるイギリスに対して挑戦国であるロシアは、大陸のシベリアを東に縦断しながら極東アジアに進出し始め、明治開国期の日本とすったもんだの末に千島樺太交換条約を結び、表向きには海洋への野心を見せませんでしたが、後に満州や朝鮮半島への進出を行い、安全保障を不安視する日本と対立し、日露戦争を戦う事になりました。

二大大国に次ぐ大国として挙げる清国は、満州から発生した女真族が中原を制し打ち立てた王朝で、アジア最大の大国として存在していました。経済力が巨大であったのは確かなのですが、軍事的には前者の二大大国には太刀打ちできずに、バランスを取れないどころか敵に回してしまい領土や経済利権を売り渡し続け、国力を低下させ続け、極東における影響力を失ってゆきました。

また自国の安全保障に無関心であったかのような政策を行っており、これは肝心の影響力が強くなりすぎて、女真族の政権から漢民族の政権に移行しつつあった為と考える事が出来ます。

この事から実質的には、英露の二大勢力が極東における覇権を掛けて争っており、明治維新を成功させ富国強兵を成し遂げた日本と同盟を組んだ英国が、日本と共に極東における覇権を確固たるものとしました。

ここで重要なのは次世代の大国となる米国は、経済的にも軍事的にも台頭してない時期で、清国も没落しつつあった当時では、日本と朝鮮は、英国とロシアの二国の影響を視野に入れた外交や国家戦略を行わなければ成らなかったと考えられます。


②日露戦争後
日露戦争後頃の極東のグレートパワーは、

一位、大英帝国
二位、アメリカ合衆国
三位、ロシア帝国

大英帝国が引き続き覇権国家として君臨していますが、背後から米国が猛追している時期です。

米国はその「巨大な国土」と「膨大な資源」と「ユーラシアから離れた立地」から軍事力よりも経済力を主軸に置いた国力増強を行っていた頃です。ただし経済力で英国に匹敵する勢力になりはしましたが、軍事力はそれほどでは無かったらしく、大英帝国に対立する事は行いませんでした。

日露戦争前に大国として存在していた清国は、この頃崩壊し始めて国家としては消滅する過程を突き進んでいた頃で、ロシアも日英同盟に敗北し極東における国家の格を下落させてしまっていました。

この頃の極東は、大英帝国の一強状況で、その下で大国に成りつつあった日本が朝鮮半島を併合し、満州における権益を確立させてゆきました。


③世界大戦頃
世界大戦期の極東にけるグレートパワーは、

一位、アメリカ合衆国
二位、大英帝国&ソビエト連邦
三位、大日本帝国

となっており、遂にアメリカ合衆国が大英帝国から経済覇権の座を奪い取った頃で、同時に「第一次世界大戦」と「ロシア革命」により大英帝国の衰退とロシアの滅亡及びソビエト連邦の建国が有りました。

ただし英ソ双方共に第一次世界大戦で繁栄を極めたアメリカ合衆国に後れを取っており、借金漬けにされたり、国内や植民地の紛争にリソースを割いていた為、極東に手を出す事が出来なかった時期でも有ります。

衰退し極東での影響力を失った英ソから、その隙を産めるかのごとく勢力を伸ばしたのが大日本帝国で、引き続き朝鮮半島を支配下におさめ、満州を属国化し、極東の海洋や中華経済さえも影響下に組み入れようとして居ました。

この頃の極東で厳然としてパワーを振るっていた大国は、極東に経済的権益を有し、且つ治安維持能力のある国が大日本帝国だけとなっており、大日本帝国一国の国力だけで地域の治安を維持する事の出来ない現状から治安の悪化が生じていた時期でもあります。

なお極東の身を見て居た場合分かり難いですが、睡眠下で米国と英国がつばぜり合いを繰り広げており、実質上の敵対関係にあった事はあまり知られていません。

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★戦後から現在までの極東のパワーバランス
では第二次世界大戦後の極東でのパワーバランスと力のリソースの向かう先はどの様に働いていたのでしょうか?

④戦後冷戦期
まずは冷戦期の極東における大国は

一位、アメリカ合衆国
二位、ソビエト連邦
三位、中華人民共和国

この三カ国が挙げられます。

この頃は第二次世界大戦の敗戦で戦前から極東の治安維持に当たっていた大日本帝国が消滅し、外国に対して全くと言って干渉しない日本国が再建され、日本の統治下にあった朝鮮半島も独立しましたが、分断され北は共産圏に、南は次週主義陣営の支配下に置かれました。

関連大国は、太平洋を挟んで米国が日本と南朝鮮に軍事基地を置き、海洋防衛を行っていました。それに対抗するソビエトはユーラシア内陸部から海洋進出を推進させ、極東においてもついに手に入れた千島列島(クリル諸島)から頻繁に太平洋に進出しました。

米ソ両国は、大戦直後から既に勢力争いを始めており、日本の米軍による軍事基地化と朝鮮の分断は、冷戦体制の結果とも言えるものと考えられます。

なお西欧諸国は先の大戦の結果植民地の多くを失い没落してしまい、世界に対してのプレゼンスを大幅に下落させているため、極東におけるパワーとは判断しない事にします。

中国は、大戦後の短い内乱を共産党政府が制し中華人民共和国を建国し、清国時代の領土回復を目的として西方進出(チベット・東トルキスタン)を行いました。

当初は表向きソ連と仲よくしていましたが、仲が悪くなったのは1970年代には居るか否かの頃に生じた国境紛争が原因です。これによって中ソ間も完全に冷え込んで極東における米ソ中の鼎立状態が確立されたと考えられます。

ただし歴然として影響力を有していたのは、やはり米ソで、中国は一歩引いたところから両者の間でバランスを取る形で影響力を行使していたと考えられます。

なおチュチェ思想が登場したのは1972年12月頃で、この頃から北朝鮮は自主独立の機運を蔓延させ始めたと考えられます。


⑤現在
現在の極東のパワーバランスはどの様に成っているのでしょうか?

一位、アメリカ合衆国
二位、中華人民共和国
三位、ロシア連邦

引き続き史上最強の米国が覇権国家として君臨していますが、冷戦期程の絶対的な優位は失いました。ソ連は崩壊しロシア連邦が形成され一応極東における影響力の確保には成功していますが衰退は隠せません。これによってロシアは米国相手に大規模な軍事行動を起こす力を失ったと言えます。

両国の代わりに台頭したのが中華人民共和国で、経済力では米国に次ぐ世界第二位、軍事力ではロシアに次ぐ第三位にまでなり、総合的に見ればロシアを超え世界第二位の国家に成ったと言えます。

とは言え現状の中国でも米国と競争できる程の力を有してはおらず、米国も冷戦期から現在に至るまでの間に莫大な貿易赤字を叩き出し、途上国から商品やサービスを買うと言う実質上の生産力の移転を行った為、世界の多極化が推進されてしまいました。

結果米国が一地域の混乱を単独で解決するパワーを失い、極東のみならず世界の混乱を収集できずにいます。

中露間も穏やかに見えますが、地政学的に最大の敵同士であるため紛争に成らない様に仲良くしているフリをして、国民を激発させない様にしていると考えた方が良いと考えられます。

既に力関係が逆転している現状では、核兵器による威嚇状態が無ければ平和が成立しない事は明らかで、核戦争の恐怖こそが中露両国を仲良くさせている要因だと考えられます。

朝鮮半島は引き続き分断されたままで、日本も軍事的には一切のプレゼンスを発揮しない現状は、当分の間は微妙な現状が続くと考えられます。


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今回は長くなりますので、続きは次回に回します。


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nh01ai33 at 08:00地政学歴史

2019年05月24日

今回は、米国が噴かしたバブルが今後さらに巨大になる恐れに関しての考察となります。

と言うのも少し以前に米国のFRBの金融政策決定会合において、バランスシートの縮小の終了が示唆され、五月から9月頃までの間に少しづつ引き締めの緩和が行われ、九月には引き締め縮小ペースを緩め終了させるとの事でした。

言うなれば相対的な反量的緩和の終了で、更にこれと同時に2兆ドルになる、大規模なインフラ投資を行う旨も決定しました。

これによって米国は積極的な投資と消費を煽る政策を行う事が確定し、今後米国の経済が今まで以上に拡大する可能性が出て来たのです。

この米国国内の事と同時に中国やアジア諸国の今後を考えた場合、不必要なまでに米国に信用が流れ、ただでさえ膨らんだ資産バブルを更に大規模に拡大させる恐れが出来てたのです。

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グローバル化の始まった1990年代より現在まで、日本の金融緩和によって世界に巻き散らかされたマネーによって、グローバルなバブルが巻き起こりました。

その煽りを受けアジア通貨危機、米国ITバブル崩壊、米国不動産バブル崩壊による金融危機と立て続けにバブル発生と崩壊が生じ、世界経済を混乱に追いやりました。

更にはフィナンシャルクライシスの折に、アメリカ、ヨーロッパ、中国、日本と言った強力な経済力を有する国々が、大規模金融緩和を行い更なる資産バブルを創造しました。

ここから更に米国においてバブル経済の拡大が生じるとは、どのような考察によるものなのでしょうか?

理由は「他国のバブルの崩壊による、若しくは緊縮政策による不景気化が、相対的な米国の信用力の強化が生じ、余剰資金発生からバブル景気が煽られる」と考えているからです。

要素を以下に記すと、

①日本の消費税増税
現在日本は大規模な量的緩和を行い続けていますが、それも今年から来年までで購入できる国債の上限に達するため、国債の購入による緩和策が出来なくなり、自動的に量的緩和政策は終了せざる得なくなります。

そうなれば量的緩和(マネーの真水の増量)を行う事により円安に導いていた状況が成立しなくなり、通貨高に成る可能性が有ります。

通貨高に成れば円の価値が他国の通貨に比べて相対的に上昇してしまうため、日本円を買路手投資を行っている円キャリー投資家や日本国内から海外に投資している人が、円借金を返済したり投資資金を海外から回収する恐れが出てきます。

そうなればマネーの逆流現象が生じ、金融危機が生じるかもしれません。

その様な状況を避けるためには、日本国内で投資する魅力を失せさせる政策が必要となり、所費税増税は正に打って付けの政策となります。

増税する事により日本国内の景気が低迷し、日本に投資するよりも海外に投資した方が良い状況が作られ、マネーの逆流現象が緩和される事になり、金融ショックのダメージコントロールが可能と成るかも知れません。

最も不必要なまでに日本の景気が落ち込む事が有れば、ドル資産にマネーが集中し米国の好景気化を後押しする可能性も生じます。

これによりドル高に成れば、米国が米国外から購入する物資の値段が低下する事を意味し、そうなれば米国民が投資に回すマネーを捻出しやすい状況が作られてしまい、投資が活発化する可能性も有ります。


②中国のバブル崩壊と対中関税
現在中国は含まさせ続けたバブル景気が限界に来ており、同時に米国から対中関税の強化による輸出落ち込みからなる雇用の悪化も合わせて、今後経済が落ち込む恐れが生じている。

双方共に景気の悪化からなる不良債権の増大が予測でき、中国が通貨防衛用の介入資金(外貨)を大量に保有しているとしても、中国の通貨価値と消費を支え続ける事が出来ず、通貨安に陥る可能性が有る。

そうなれば富の海外流出なども起こりうる可能性が有り、ドルの価値の上昇に寄与すると考えられる。

ドル高が起これば、米国の消費と投資が進むため、更なるバブル景気の拡大が起こる可能性が有る。


③低所得国の工業化と資源国の資源安
米国のバブルを煽る可能性も有る要素の一つしてあげられるのが、低所得国の工業化で、現在投資著しいアジアや南米やアフリカで生産力拡大が生じた時、これらの国で生産物の価格下落が生じれば、当然米国へ輸出する品の価格低下にも繋がります。

そうなれば米国民のエンゲル係数も低下し、所得から投資に回せる資金の捻出もしやすくなり、バブル景気の更なる拡大に寄与する恐れも生じます。
 

④公共事業2兆ドルとバランスシート縮小の終了
上記の三つの要素に、最初に述べた「工業事業2兆ドル」と「バランスシート縮小の終了」が加われば、「仕事を獲得した米国民の所得の上昇」と「金利の低下による借金の拡大」による消費と投資の拡大が起こり、経済の特大バブル化が生じる恐れがあり、一時的な景気の拡大と引き換えに、米国の経済を破壊してしまう恐れが生じる事になります。


★米国の更なる対外依存

以上が米国のバブルが更なる拡大に突入する可能性の考察ですが、このバブル拡大は米国にとって両刃の剣に成る可能性が有ります。

ただでさえ景気の良い米国が更なる投資と消費を行った場合、貿易赤字の拡大が予想され、通貨高でバブル景気の中で成立しバブル崩壊後に生き残れる高付加価値の産業であれば問題ありませんが、付加価値の低い産業の悉くは海外移転してしまい、米国の保有する実質上の生産能力は激減する恐れも有ります。

もう一つのリスクが輸入関税等による実質上の他国の生産力に頼った税回収で、この様な事を行えば、いざ米国に輸出する安い物資が滞った時、完全に頼った税収自体が悪化する恐れが有ると言う点です。

そのような時に財政の健全化を目指した場合、増税を行わなければ成らなくなり、景気の縮小からバブル崩壊が起こるかも知れません。

そうなれば財政悪化による通貨安とバブル崩壊による不良債権処理から発生する所得の低下から、スタグフレーションになり米国経済が沈下する恐れも生じます。


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以上で米国のバブル景気の拡大の可能性の一考察を終了しようと思います。

以前米国のバブル崩壊の考察を載せた事も有り、米国でバブルが発生しているのか、発生して崩壊しているのかしていないのかを混乱される方も居るかもしれませんが、基本的にバブル景気は政策や外的要因によって崩壊を幾らでも先延ばしに出来る問題ですので、現状でバブル崩壊が起こっていないからと言って、米国がバブル景気に沸いては居ないと考えるのは時期尚早と言えます。

最も重要な事は、他国からの信用の還流によって、自国ではできない経済発展を行っている場合、その構造が壊れた時に泡沫的な景気が崩壊する可能性が有ると言う事を肝に銘じておくと言う事です。

当ブログで書かれている事は、ブログ主個人の見解に過ぎませんので、間違い等が有るかも知れません。それらのリスクを前提の上で閲覧してください。

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nh01ai33 at 08:00国際経済

2019年05月22日

今回の記事は、近い将来中国が穏健な国に成る可能性の一考察となります。

現状の日本に伝わっている中国共産党政府の独裁統治ぶりを考えた場合、中国が穏健な国に成ると言う推察はお花畑のように思えますが、ブログ主は数百年の期間で見た場合、100年前と比べると中国大陸は落ち着いた状況となっており、この状況が今後も続くのであれば、緩やかな緊張と平和が続く可能性は十分あると思えます。

そして現在の中国の国内の状況と外的環境の双方を考慮した場合、中国は身動きが取れないまま現状の固定化が起こり、緩やかな独裁と平和が並列した状況が続くのでは無いかと考えられます。


★外的要因
まず外的要因としては、「ライバル国である米露二大国と対立したり」、「潜在的な敵国として厳然として存在している周辺国との関係が良いと言える状況では無い事」の二点が挙げられる。

①米国の軍事力に対する屈服
第一に米国の軍事力に対処できない事が挙げられる。米国の海軍に敵対できない現状で本格的に米国と敵対した場合、海外依存率が上昇しつつある中国の現状では、海上貿易を米海軍にシャットアウトされてしまい、国民が飢える事にも成り兼ねない。

この事から米国の海軍に対処できる海軍力を保有していない現状では、国民を植えさせるか否かと言う問題点を考慮した場合、米国と敵対する以前の問題と言う事が分かる。


②周辺の潜在的な敵国
第二に、ロシアを始めとする中国の周辺国の存在である。ロシアは潜在的な最大の敵国で、東南アジアから南アジアに掛けての国々もやはり潜在的な敵国である。

同時にこれらの国は中国と共に米国の構築した世界秩序の恩恵を受けている国でも有り、中国がこれらの国を何とかしつつ米国と敵対しようと思えば、同盟関係なりを構築し自立した経済状況を作らなければ成らない。

ただし米国側に追いやらない様にするためには、これらの国々に米国が与える以上の利益を与える必要があるのだが、現状の中国では米国の提供する以上の利益を与える事が出来そうにない。

中国は国内市場規模ではバブルを吹かし米国に迫るまで拡大していますが、海軍力が低い事がネックとなり、中国と同盟を組んでも貿易面から米国に圧迫される恐れがあり、その一点だけでも中国の周辺諸国は米国との同盟を選んだ方が良いと考えられるため、同盟国の確保の点から中国は米国の後背を見ざるを得ない不利な状況にあると言える。

米国は敵も多いが味方はそれ以上に多く、その理由は米国が保護する世界の貿易体制と米国の国内市場にアクセスする事が同盟国には約束されているからで、中国は国内市場が発達したとはいえ、独裁政権の強権的圧力でいつ資産を没収されるかどうかが分からない上に、技術の盗用等が頻繁にあるらしく、中国市場への進出が必ずしも魅力的なモノとして提示する事が行えていない。

更に海上貿易の保護も出来ず周辺国に対しての圧迫まで行っている現状では、中国と同盟関係を結んだ方が良いと考える国が少なくなってしまい、対米冷戦を共に戦ってくれる同盟勢力に恵まれないため、現状の中国では軍事的に米国と対立する対外拡張路線を行う事が出来ない考える事が出来る。


★内的要因
中国が穏健な国に成る内的要因は外的要因と連動するモノで、改革開放路線以降膨らませてきたバブル経済のソフトスライディングとエネルギーと物資の外需依存から導き出せるモノである。

①バブル崩壊と資産逃避
現在の中国経済でまず最初に考えなければ成らないのがバブル崩壊です。これは2007年頃に起こった金融危機の時に景気対策として投入した約4兆元とも言われる財政出動が原因で発生したバブル景気が原因と成っており、資産価格の上昇を上回る所得の上昇を、国民全体に平均的に与えれなかった事から、この現状が維持できない事から生じるであろう問題です。

今後もバブル景気を継続的に続けられないために、已む得ず崩壊させるしかなく、その折に多量の不良債権が生じる事は必定であり、今後の中国の経済問題として取り上げなければ成らないモノとして挙げられます。

現状で中国共産党政府は、国内の景気を挫けさせないために不良債権の買い支えを行っていると言われており、その折に行われる多量の財政出動によるリソース投入が、中国国民のインフレ負担に成っていると言っても良いでしょう。

これら資産の膨張政策を止めた場合、加速度的に資産逃避が起こる可能性が有り、共産党政府も安易に筋出政策を行う事が出来ない要因と成っています。


②エネルギーと物資の対外依存
バブル経済は中国に消費の対外依存を生じさせた原因としても機能しました。爆増する生産に消費が追いつこうと拡大し、エネルギーと物資の対外依存を増大させ、これがいざと言う時に貿易の封鎖を行われた時の経済の破綻リスクを増大させたのです。

これが海軍力で米国に劣る中国が、米国と対立できない要因として機能する事に成りました。

一応中国には大量のドル準備高が有りますが、これはキャピタルフライトが生じた時の自国通貨の通貨安を支える準備金でも有りますのでおいそれと使用する事は出来ません。


③労働力の輸出
上記までの要因のせいで、中国は米国とも周辺諸国とも対立を控え、自国の労働者に仕事を与えつつ経済を立て直す必要があり、これを行うには労働者の海外輸出を行い外貨を獲得し元暴落抑止政策を行いつつ国内経済を回さなければ成らないと考えられます。

この事から労働者を受けれてくれる国に対して、ある程度の穏健な態度を示さなくてはならない為、そして米国に目を付けられない様にしつつ米国との対立を有利に進めなくてはならないために、対海外向けの強圧的な態度を改める必要性が生じ、現状の周辺国空いたの敵対的な外交も転換しなくてはならないと考えられます。


★中国の未来は?
以上の事から中国は戦争など行っている余裕は無くなりますし、周辺国に対しても、また世界に対しても寛容な政策を行わざるを得ないと考えられます。

そして中国にとって大事な事は、短期的にでもこの危機的状況を乗り切れば、日本と同じような少子高齢化社会に移行する可能性も有る人口構造から、自然に国内の労働力不足とそれによる需要と供給の逆転が起こり雇用情勢も改善し、少なくとも雇用問題が解決する可能性は十分あると言う点です。

これは改革開放路線以降、一人っ子政策を推進し、グローバル化経済が世界を覆い始めた後は、富の不均等化と国内の資産膨張政策を行った結果、生活維持にコストが掛かるようになったため生じた事です。

結果的に中国は米国と対立し封じ込め政策を行われた時、自国の弱さと米国の凶悪さを国民に提示する事により対立断念を正当化し、対外軍事拡張しない形での穏健な経済改革を行える状況を作り上げていたと言えるのでは無いでしょうか?


★日本の企業とマスメディア
上記の中国が変化する道筋を予測しているからこそ、現在の日本の企業とマスメディアは、中国に対して甘い顔をし始めているのでは無いでしょうか?

有名企業は中国への更なる投資を鮮明にし、マスメディアは日中関係改善が改善した事にしています。これも中国が生存の為に穏健な国に成らざる得ない可能性を考慮した、日本政府と結びついている企業とマスメディアの戦略では無いかと考えられます。

無論以前述べた、中国の侵略の野心を他国に向かわせたり、中国が他国に投資する時の投資先をコントロールする為の戦略の一環である可能性も有ります。

日本は鞭役である米国とは違う形で飴役としての行動を取ると言う戦略は、日米が連動した中国のコントロールを考慮すれば、十分納得できる対応であると考えられます。(日米が別々の思惑で行動している可能性も十分あります)


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以上を持って、中国が穏健な国に成る可能性の一考察を終了しようと思います。

当ブログで書かれている事は、ブログ主個人の見解に過ぎませんので間違い等が有るかも知れません。それらのリスクを前提の上で読んでください。

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