2022年02月

2022年02月08日

約二か月更新無し・・・

チョット仕事が忙しくて燃え尽きていて、ブログ更新よりも自身の休息を優先させてしまいました。

ヤル気が無いわけでは無く、休憩を優先させていただけで更新する気が無かったわけでは有りません。

これからもちょっと不定期に成るかも知れませんが、ネタ的に面白そうなニュースが有れば、身勝手な考察をして行きたいと思います。

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さて今回は、国際情勢で話題なっている「ウクライナを巡りNATOとロシアが緊張状態に陥っている」事に関しての考察となります。

既に連日ニュースに成っているので分かっていると思いますが、「NATOの東欧への拡大」と「ソレに危機感を抱いたロシア」との間でウクライナ周辺で軍事緊張が起こり始めており、一触即発に近い状況に陥っていると言われています。

一応双方に軍事行動を起こす言い分があるようで、NATO側は「ウクライナが自国の安全保障のためNATOに加盟したがっているのだから加盟させてあげるだけ」と表明しており、ロシア側は「ウクライナはロシアの安全保障上、ロシアとウクライナ以外の勢力の軍隊を置いてもらっては困る」と述べており、NATOとロシアとウクライナの三者三様の安全保障問題がその根底にある様なのです。

正直ブログ主としては、世間一般で言われている様な、安易にロシアが悪いだとか、NATOがロシアの安全保障を脅かしているだとか言う情報を一方的に信用する気は有りません。何故ならば、これらの事は双方共に物事の一側面を正しく表しているとは思うのですが、あくまでも一側面だけであって全容では無いと思われるからです。

更にもう一つの側面から今回の問題を取り上げるとするのであれば「何故ウクライナは自国の軍事力だけで自国を守る事をせずに、安易にNATOを招き込むような真似をしてしまったのか」と言う事です。

正直この行動さえ起こさなければ、国力に見合った軍事力だけを持ち、ロシア側から見れば決して脅威になる様な勢力とは見なされず、貧乏な国家ながら安定した地位を築く事が出来たかもしれません。

ですが現実は、NATOを招き込んで、ロシアの危機感を煽り、クリミアを実質上の侵略を誘発し、現在に置ける東欧における軍事的緊張を生み出す元凶と成り下がってしまいました。

一応ウクライナの置かれた現状から何故そうなったのかと推察すると、

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①ソ連崩壊で地域が混乱しウクライナも独裁権力下の統制の下で統治を行わなければ安定しなかった。

②独裁者が民衆の支持を確立するには、民衆を富ませなければ成らなかった。

③民衆を富ませるためには、モノカルチャー経済であるウクライナの産業と経済に圧し掛かる軍事安全保障の費用を何とかしなければ成らす、それを解決するにはEUやNATOに入るしかなかった。

④EUはともかく、NATOに加盟する意思を見せたため、ロシアに安全保障上の危機感を抱かせてしまった。

⑤ロシアに対NATO安全保障を目的とした威嚇目的のクリミア併合の行動を起こさせてしまった。

⑥度重なるロシアの軍事行動に危機感を抱いたNATOがウクライナを正式にNATOに入れさせてしまおうとしている。

⑦ロシア更なる威嚇の為にクリミア周辺のロシア勢力圏に軍事力を集中させ始めた。

⑧対応するかのようにNATOも対ロシアの為の軍事乞威嚇行動を起こし始めた。(←いまここ)
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とまあ、これが現在までの流れだとブログ主は考えています。


さて、このような感じで事態が推移していると思われますが、これらの事が東欧と言う一地域の問題としてだけで終わるのか、それとも別の何かに影響を及ぼし世界の在り方を劇的に変貌させてしまうのでしょうか?

このブログを見ている皆様方は知っての通り、ブログ主は地政学を基準に物事を見ていますので、当然今回のウクライナの危機に関しても地政学フィルターを通して考察する事と成ります。

このウクライナ危機に関してなのですが、正直ロシアはNATOからのコントロールを受けているのでは無いかとブログ主は予測しています。

NATOが加盟を希望する国を機構に加盟させたいと思うのは結構なのですが、軍事強国であるロシアを敵に回してまでNATO加盟をさせるだけの価値があるようには思えません。(現時点では・・・ですが・・・)

にも拘らずメリットとデメリットのバランス取れていない様なアンバランスな対応をNATOが取っているのはおかしな事です。

ですがコレを東欧の安全保障以外の問題を軸に見た場合は、そうでは無くなるのでは無いでしょうか?


そう!

現在の米中対立の問題です。


★ウクライナ国境の緊張を米中対立の視点で見る

現在中国は、覇権国家である米国に対して対立しているかのような態度を貫いており、成す事がことごとく米国を盟主とする自由主義陣営の価値観に反する事ばかりになっており、欧米から人道の視点から批判の対象と成っています。

これに対して中国側も共産党政府の独裁権力を安定させるための国内向けの面子を保つために、欧米からの批判に強気に出なければ成らない状況に追い込まれています。

双方共の引くに引けない状況に追い込まれており、完全に世界が米中対立の大渦の中に放り込まれてしまっています。


既に当ブログで述べている通り、NATOが米国と連動し欧州の海軍力を東アジアに振り向け、中国を牽制する態度を取っています。

そしてこのNATO対中国と言う視点で見た場合、陸上戦力をウクライナ国境に集中させ釘付けにしなければならない状況にロシアを追い込んだ事は、表向き良好な関係にあると見なされている中露関係が、実は潜在的に敵対する可能性あると見なした時、ロシアの中国国境側にある戦力を引き抜き空白状態に追い込む事で中露関係が破綻した時に中国がロシアに侵略しやすい状況を作ったとも言えるのでは無いでしょうか?

これ等の米中対立に置けるNATO側が如何にして中露をコントロールするかの視点で見た場合、欧州有力国の揃わぬ足並みにも納得がいきます。

フランスやイギリスがロシアと敵対している最中、欧州最大の経済力を持つドイツがエネルギー安全保障を理由に今現在でもロシアからガスを購入して、むしろ助ける様な行動を取っている事は、ヨーロッパは本心からロシアと敵対する気は無く、いざとなればドイツを通してロシアとの関係を改善するなり、中露関係が悪化し戦争に突入した時、継続的にエネルギーを購入する事でロシア経済を支え、中露の争いを長期化させる目的が有って行っているとも見なす事が出来ます。

更にここに来て中国は冬季五輪を行っており、五輪中に軍事紛争を起こそうとするロシアに対して批判的な立場を執る事も可能です。(無論表向き友好国っぽい態度を取っているため、その様な行為を行うかどうかは分かりませんが)

欧米(と言うかNATO)が東アジアから海上戦力を撤収させず中国への圧力を長期化させれば、中国もこの圧力を負担に思い「ロシアを相手にした領土拡張や資源確保をした方がマシ」との考えに傾く可能性はゼロでは無いと思われます。

★日本にとって良いのは
ではわが日本国にとってはどの様になれば国益になるのでしょうか?

ハッキリとゲスい事を言ってしまえば、欧米VS中露の状況が過熱し、延々と軍拡競争を行っていただき、これらの国々が本来民需に回すはずの国家リソースを軍事と言うどうでも良いものに注ぎ込み続け疲弊してくれることが、日本にとってはベストの状況と言えると思います。

重要なのは、それ等の争いに日本が巻き込まれ、同じように民需に振り分けるはずの国家リソースを軍事関連に投入せざる得ない状況に陥らない事です。

NATOの場合、実質欧米勢力ですので、世界の海洋を制御しているとも言えるため、海路を通して低所得国から安価な物資輸入が可能です。

逆に中露の場合も、独裁体制と資源国と生産国を兼ねる産業構造から、やはりこちらもある程度の持久力を有していると考えられ、双方が持久戦を選べばそう簡単には決着がつかないと思われます。

ただドルを支配する米国率いるNATOの方が世界中を生産地として使用できる国際経済の構造上どうしても有利と思われ、いずれ中露は屈服するのでは無いかと思われます。この場合、資源輸入国になってしまっている中国の方が制弱で、ロシアよりも先に根を上げる可能性が有り、そうなれば欧米と対立するよりもロシアを食らって自国の消費力を維持しようとする可能性もゼロでは無いはずです。

この様に考えた場合、日本はNATO対中露から中国VSロシアの軍事衝突リスクを考慮した、安全保障戦略を立てておかなければ成らず、そのためには日本の両端に位置する沖縄と北海道に置ける侵略経路提供による中露のコントロールのための事前準備も行って置かなければ成らないのでは無いかと思えます。

そうなれば当然の事ながらも、日本もある程度の血を流さなければ成らないでしょう。

これ以外の可能性として、欧米中露間や中露間でホットウォーに成りたくない中国とロシアは、団結して欧米と対立するフリして、双方がNATOと妥協案を模索締結し、少しづつお茶を濁す形で軍を引いて矛を収めて行く可能性です。

正直この可能性が最も高い様な気がします。どこの国だって戦争なんぞで国力を疲弊させたくはありませんからね。


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以上を持って「ウクライナは大国間の生贄に成ってしまうのだろうか?」の考察を終了させて頂きます。

なお当ブログで述べている事は、あくまでもブログ主個人の見解に過ぎません。
間違いや思い込み等が有る事を前提の上で閲覧してください。

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