2020年03月19日

世界と日本と中国のコロナウイルス対策から生じる日本国民の利益

今回は、新型コロナウイルス騒動から発生した世界各国の防疫政策が日本に及ぼす影響に関しての考察です。

さて中国だけでは無く、それ以外の世界の国々でも爆発感染じみた様相に成りつつある新型コロナウイルスですが、米中の抗争の火種に成ったり、人の移動の急停止に結びついたりしています。

さらに不安から株価や原油価格の暴落が起こり始めてしまい、ついにはコロナショックとも言える状況に陥り始めてしまいました。

今や「新型コロナウイルスで病死する人よりも、新型コロナウイルス騒動から波及する経済的混乱で死に至る人の方が多くなるのでは無いか?」と言う不安もちらほら見受けられる様になっています。

特に欧州各国では、初期の対外国人渡航者向けの防疫対応が日本よりも苛烈だったにもかかわらず、日本よりも多い被害者を出しています。(米国は欧州ほどひどくは有りませんが日本より酷い事は確定と考えられます)

皮肉な事に当ブログで行った「政府が余りにも強力な対応を行ったが為に、それを見て安心した民衆が自己防疫的な対処を行おうとする意欲が無くなり、結果として爆発的な感染に至る道筋を敷いてしまった」と言う考察が現実味を帯びて来たように思えます。


日本国政府が、無能であったのか?、中国に忖度したのか?、何か意図が有って計算づくで行ったのか?、の意図は分かりません。ですが今回のコロナウイルス騒動では、「中国の隣にあり感染が拡大しやすい高リスク国」として見なされる不利な位置に有る国としては、マシな結果に落ち着いているのでは無いかと思えます。

幸い日本では、今の時期から花粉の舞う季節となり、ソレに対処する為のマスク生産体制がが他国よりも確立されていたため、結果的に新型コロナウイルスに感染するリスクが他国よりも低く抑えられる体制が構築います。この要素により、今後も急激に他国よりも状況が悪化する事は無いように思えます。

(ただし、ソレでも国民全員に行き渡る量が無く、またマスク買い占めをしている人が居るため、全員に衛生管理の用品が行き渡るかどうかと言う点では不安が残る)

ですが日本が「ほかの国よりもマシ!?」な状況にあると考えられるとはいえ、日本国内の事だけで日本国民の生活が成り立っている訳では無いので、今後世界で起こる混乱がどの様に日本国民の生活に影響を与えるのかを憂慮しない訳には行きません。


ただ先に結論を言わせていただければ、今回のこれら新型コロナウイルス騒動で生じる世界的な混乱が、世界の国々に比べて相対的に日本に与えられる打撃が少なくなる可能性を提示させていただきます。

これは「世界の経済グローバル化以後から今まで間、日本が行って来た産業構造改革と通貨政策が、結果的に今回の新型コロナウイルス騒動からなる世界的な混乱において、他国と比べて経済的な打撃が緩和される状況を作っている」と見なせるからです。


★新型コロナウイルス騒動による「日本と世界」の「経済と通貨」の状況
今回の新型コロナウイルス騒動において、世界では「国境閉鎖による人の行き来の停滞」や「労働者集約的な生産体制の縮小」が起こり、経済的な混乱が生じ始めています。

これ以外の混乱を誘発要素としては、「人が集まる政治集会等での集まりが悪くなる事から、ネット発信力の無い草の根票を集めていた政治家の当選率に影響を与える可能性」も指摘されており、これによって当選する人が変われば、その国の外交方針にも変化が生じる可能性が有ります。

(例えば米国の政治家が変われば外交方針が変化してしまい、それだけで日本の外交と経済にも影響が生じる可能性が有ります)

何方にしても日本よりも酷い状況に陥り、相対的に日本が「よりマシ」な状況に成った場合、円高に振れる可能性も十分あります。

そして円高になれば、それだけで海外から輸入する物資に支払う輸入代金が日本国民目線で安くなる事を意味していますし、そうなればより少ない金銭で、より多くの物資を輸入し、今よりも安い値段で日本国内で流通させる事が出来ます。

より安い値段で日本国内でモノを売る事が出来れば、通貨供給量と物資のバランスも取れて、国民経済も安定する可能性は十分あります。

世界経済が停滞し生産力が落ち込むと言う事は、同時に消費力も落ち込む事を意味しているため日本も他人事では無いのですが、高い技術力でサプライチェーンの高付加価値部分を支配する様な産業を有する日本なら、他国よりも少ない経済的打撃で済む可能性も有ります。また世界のどこでも作れる商品を作っている国ほど、市場原理に応じて輸出品を安値で日本に輸出しなくては成らなくなります。

1990年代後半から始める世界的な経済のグローバル化が進む時期に、意図的に不況を演出し、国内で膨張させたマネーを海外に輸出し、世界一の資本純輸出国となっている日本国としては、世界的な混乱が生じた場合、他国よりも自国通貨が通貨高になる事が予測されますので、輸入と消費と言う観点を見れば、他国よりも有利な状況にあると認識できます。

・・・原油の価格も凄い事になってますね。(2020年3月中半時点で・・・)


★中国の対新型コロナウイルス政策が日本に及ぼす影響!?
さて昨年末から始まった新型コロナウイルス騒動で、国内の移動や生産活動を制限し大打撃を受けた中国経済ですが、ここに来て3月の初頭頃から中国国内での新規感染者が急激に少なくなった事から、中国共産党が移動制限・生産制限を緩和する事になったようです。

日本を始めとする世界各国では、感染者の縮小が起こらず、いまだに拡大しているため、中国の現状には羨むばかりです。


うゎー! 中国すごいなー♪ うらやましい!

……ギャグかよ! 中国


少しならずとも中国の情報統制ぶりを知っている人から見た場合、「そんなにすぐに感染が落ち着くわけがないだろ。国を挙げて身を削ったジョークをかまさなくても良いのに、無茶しやがって・・・」と言う気分に陥る事必定かと思われます。

これ等の事象は専門家の見立てによると、未だに国内の経済と産業を海外資本に頼っている中国が、例え感染を覚悟しても工場等を稼働さて、生産し輸出できる状況を維持しなければ、完成品を作るための資本財の輸入も制限される恐れが有るため行い始めた対処療法だとも考察しています。

更に中国政府の対日本人旅客向けの渡航制限が始まり、日中間の人の移動も停滞し始めていますが、視点を変えれば日中間の人の移動は停滞しても物資の輸入は継続すると言う事になります。

更に上記で述べた、円高のよる輸入品価格の低下による日本国内の消費安定を考慮した場合、中国の「身を切って生産体制を維持し日本に輸出してくれる状況の保持」と「日本への渡航を制限し、日本国民の雇用状況を悪化させない状況の確立」は、消費と雇用の面から日本国民にとってはプラスに働く可能性は十分あると考えられます。

これ等の事を考慮に入れれば、「だからこそ安倍政権は現時点で、中国との関係を殊更悪化させないようにする外交政策を採用している」との安倍政権への政策考察を行う事も可能と考えられるのでは無いでしょうか?


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以上を持って「世界と日本と中国のコロナウイルス対策から生じる日本国民の利益」の考察を終了させて頂きます。

なお当ブログで書かれている事は、あくまでもブログ主個人の見解に過ぎませんので、間違いなどが有るかも知れません。それらのリスクを考慮した上で閲覧してください。



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