2020年08月05日

【前編】中国は如何にして米国の包囲を突破すればよいのか!?【軍事編】

今回は、白熱し始めている米中の対立において「覇権国家である米国に対し、中国が如何にして"米国の対中包囲網"を突破するのか?」の考察をさせて頂こうと思います。

無論、あくまでもブログ主個人の見解に過ぎませんので、本当にこの通りの事象が生じているのか?また生じるのか?に関しては、確定されているモノでは有りません。それらの事を理解した上でお読みください。

さて、ついに領事館閉鎖合戦に突入し冷戦や熱戦への道筋を突き進み始めている米国と中国ですが、ここに来て「国内における生産能力」と言う点では中国優位で、「世界秩序の支配力」と言う点では米国優位と言う構図が浮かび上がっています。

これは分かり切っていた所で、第二次世界大戦以降、覇権国家として世界中の国々を支援しながらドルを流通させる事により、世界中に自国の工業力を移転させ消費地である米国との間に富の流れを構築する事により各国にドルを求める需要を作り、ドルの価値の維持を米国だけでは無く世界中の国々に押し付ける事に成功した米国。

そして1970年台頃の開国開放路線以降、国内での工業生産力を高め、世界の国々を自国の製品を売りつける市場として開拓するだけに止まった中国との違いでも有ります。

米国は、世界の貿易と経済のシステムそのものを使用し、あらゆる方向から中国を締め上げようとしており、対する中国は、中国国内での生産力の米国に挑みつつ、同時に各国への支援を通じて貿易の"元決済"を行わせる事による富の流れの構築を行う事で米国の築いた世界の統治システムに楔を打ち込もうとしているようですが・・・

既にシステムを構築している米国の優位を揺るがせるまでには至っては居ません。

中国は、この米国が築いた富の流れに対して、どの様な戦略で挑めば対抗できるのでしょうか?

幾つかの方法が考察できますが、基本的に「軍事的手法」に、もしくは「経済(資本)的手法」の二点に絞られると考えられます。(またはその混合です)


★軍事的手法による米国への干渉
まず中国が考慮する軍事的手法が「米国の影響下にある地域への軍事的干渉」です。

これには幾つかの地域が挙げられ、主に「米国の裏庭である南北アメリカ大陸」、二つ目は「ユーラシアの両端で米国との軍事的同盟関係にある欧州と日本等の先進国」、三つめは「米国が世界の海洋を守るために拠点を置く海洋沿岸の途上国諸国」、四つ目が「米国が資本投下している途上国」の主に四点が挙げられます。

南北の米州に関しては、この地域に介入する勢力に関しては、どの様な国家が勢力を伸ばそうとしても米国が容赦なく潰してきた過去が有り、また中国から離れすぎていることから、軍事的な干渉に関しては絶望的としか思えません。

欧州や日本の様な先進地域に関しては、欧州はともかく日本に対しては、軍事的な圧力を掛ける事は可能と思われます。・・・が、日本の国家としての能力が「隣接する大国の足りない部分を補完する」と言う機能が特化している事を考慮した場合、日本に対して軍事的な圧力を掛けて、日本国民の民心を米国側に追いやってしまうよりは、日本国民に寛容に接して歓心を抱いてもらった方が遥かに中国の国益に成ると考えられますので、欧州と日本の先進地域に対して過剰な軍事圧力を掛ける事は無いと考えられます。
ただし日本の様に侵略経路の提供戦略を国是としている様な国に対して、「日本が"米国に対して利用する圧力としての中国の軍事能力"を忖度した行動」を取れなければ、日本国民はともかく日本の政治家の心証を良くする事は出来ないと思われますが・・・

中国が直接的に軍事圧力を掛ける事で米国を圧迫そうな地域は、「海洋を通じて世界と貿易をしている沿岸諸国」と「米国が資本を投じている国」ぐらいですが・・・、そもそも世界の海洋を米海軍が治安維持を行っている現状から、中国の様な米海軍に劣る戦力と戦力維持力しか持てない国では、米国の海軍力を突破しこれらの国々に対して圧力を掛ける事は叶わないと思われます。

海洋に面してない遠方の国に対しての軍事的な脅しに至っては、そもそも一定数の軍事力を贈り維持する事さえ不可能ですし、中国に隣接している国に対してその様な行為を行おうものなら、多くの国々を米国側に追いやり、米国側の勢力拡大を確固たるものにしてしまう恐れが有ると考えられます。

そのため少なくとも純粋な対米の為の軍事圧力に関しては、成功する可能性は限りなく引くため、行うべきではないと言うのがブログ主の考察となります。


★軍事的手法による米国以外への干渉
では米国への敵対的軍事アプローチに限界が有るとすれば、「米国以外の国々に対して軍事的なアプローチを仕掛け、侵略なり併合なり中国に吸収する事によって国力を膨張させ、いずれ米国を越える力を得て米国の築いた世界の統治システムを打破する」と言う可能性も考慮する必要が有ります。

これを行う為には、米国が軍事的に防衛する必要が無いと認識している地域に対して行う必要が有りますが・・・、海洋を通して自国の安全保障を確立している米国を見れば、圧倒的に限定された地域となってしまいます。

この対象に入る地域や国は、「ロシア」と「ロシアの影響下にある中央アジア諸国」と「一応、南アジア」の三地域ぐらいと考えられます。

ロシアに関しては、且つて米国と世界の覇権を掛けて争った勢力で、現在でも軍事的には核戦力を有し、米国に対してモノを言える国と成っています。ただし、核戦力を有していることから中国に対しても核戦術を行使できる能力を有しており、この事から中国と言えど経済力で圧倒しているとは言え軍事的アプローチを実行できるわけでは無いと考えられます。

ロシアの影響下にある中央アジアの国々に関しては、これらの国々に対して軍事て圧力を加えてどこか一国でも中国の勢力に吸収したとしても、怖れを抱いた国々がロシア側に走る可能性も出てしまい、潜在的な敵国であるロシアを強化してしまうと言う本末転倒な状況を招く恐れもあるため、現実性が有るとは言えません。たとえ成功したとしても漢民族とは別の民族を中国内に招く事を意味しており、中国を更なる不安定な状況下に置いてしまう恐れが有るため現実的とは思えません。

では、一応、南アジアに関してはどうなのか?と言うと、この近辺に対して侵攻を掛けたとしても米国やロシアの安全保障に対して直接的に影響を与える事が無いため大丈夫そうに見えない事も無いのですが、経済的な影響を通じてインド洋圏を不安定にさせてしまう恐れから米国の介入を招く恐れは否定できません。また南アジアから中東にコマを進めてしまうと、ドルを支えている中東諸国に行き着いてしまうため、やはり米国の干渉を招く恐れが生じてしまいます。

仮に中東まで進出しなくても、そもそも南アジア諸国は、インドを含めて人口大国が多く、これらの国々を吸収しても圧倒的人口に対しての統治に割り振るリソース負担を考慮した場合、穏健な統治を行う前提では吸収併合する必要性が感じられません。

ただでさえ中国国内の少数民族弾圧疑惑で世界から疑いの目を向けられているのですから、安易な軍事侵攻を仕掛けて不安定な地域を吸収する事による国力の低下を考慮した場合、今現在置ける軍事的侵攻を伴う強制的な併合は、現在の中国の国益に沿う事には成らないと思われます。(米中の対立が本格化する前に小国を併合する程度であれば、国益になった可能性は有りますが、現在では無理だと思われます)

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以上を持って「中国は如何にして米国の包囲網を突破すればよいのか!?」の前編である軍事編を終了させて頂きます。

今回の考察記事は、長い記事となりますので、前後編のに分割となります。
次回は、後編である投資編となります。

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