2017年07月23日
超簡単な地政学基礎一回目
今回は、「超簡単な地政学基礎」
最近様々なメディアで聞ける地政学と言う単語。ですが地政学が何なのか分からない、と言う人の為に超単純に、説明してゆこうと思います。
……と言うか、このブログでは地政学が分からないと、理解できない事を言いますので、箇条書きにして説明してゆこうと思います。
★地政学とは何か
国家の「地理的位置」や「自然環境」、また「周辺諸国の存在」が、国家に対して、どの様な影響を与えるのかを考察して、生き残りの生存戦略に役立てる学問。
……とブログ主は、考えております。
ちなみに地政学そのものは、18世紀のドイツで確立したと言われていますが、それ以前の時代でも国家の指導者層は、普通に地政学的思考の下で国家運営を行っています。
では地政学的考えをする上での前提条件を箇条書きしてゆきます。
一応全四回ぐらいで終わると思います。
一応全四回ぐらいで終わると思います。
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①隣接する国同士は潜在的な敵対関係にある
②隣接する国は、戦争にならない様に、相手国の国力を低下させる。
③自国に隣接せず敵国に隣接する国は同盟国候補である。
④国家は脅威に対して、互いに協力することが出来る。
⑤国境線が変化すると同盟関係や敵対関係が変わる。
⑥他国を利用できないか?自国が他国に利用されていないか?を考える。
⑦国家間の問題は、善悪ではなく損得で考える。
⑧常に自国が騙されていないかを疑う。道義は偽装である。
⑨外交では、友好や理解を真に受けず、人が悪い考えに立つ。
⑩国際関係は、多国間的で考える。
⑪-①大陸国家が海洋に進出する場合は、海が海洋国家にとっての防壁となる。
⑪-②海洋国家が大陸に進出する場合は、陸上国境の防衛費が負担になる。
⑫-海洋国家が、近隣の海洋国家に進出する場合は、海が高速道路になり、海洋が進出を受け止める国家の防壁にならない。
⑬半島国家の特殊性。大陸国家の影響は受けるが、海洋国家の産業を興さなければならない。
⑭地政学による軍事負担とは……。大陸国家と海洋国家を兼ねることはできない。
⑮但し、国力や技術力の格差や発展も考慮せねばならない。
⑯陸上国境を持つ海洋国家は、大陸国家への変化を行わなければならないリスクを抱える。
⑰陸上国境を持たない島国は、国内が分裂したり、侵略されたり侵略したりして陸上国境を持つと、大陸国家の属性を両立しなければならない状況に陥ることもある。
⑱国家の最大の目的は、勝利ではなく、生存である。
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前項に記したモノは、地政学名言集としてネット界隈に広く知られているものを、ブログ主が噛み砕いて自分なりの解釈で、箇条書きにしたモノです。
順番に、例を挙げながら説明していきます。
①隣接する国同士は潜在的な敵対関係にある。しかし、平和的な関係は築ける。
基本的に隣接する国家同士は、敵国です。しかし、非常に仲の良い国家同士も存在しています。
例えば、日本&米国、中国&ロシア、英国&米国、ドイツ&フランスなどが有名です。
しかし、これらの国々は本当に仲が良いのでしょうか。見てわかる通り海洋国家同士、大陸国家同士の国々です。
これは純粋に仲が良いと言うよりも、戦争となったとき、得意とする戦場が同じであるため、凄惨な殺し合いに成りかねない国家同士の組み合わせです。
つまり今挙げた国々同士は、本当に戦争になったとき両国共に戦争被害が大きくなってしまうために、出来る限り戦争を行いたがらない組み合わせなのです。
逆に言えば、だからこそ戦争にならない様に、表向きは仲良くしなければいけない国同士なのです。
②隣接する国は、戦争にならない様に、相手国の国力を低下させる。
隣接しているがゆえに戦争になったときの被害が大きく、産業破壊や難民流出にも繋がりかねません。
平和的な関係を築いたまま、如何にして隣国の国力を限定的に減退させ、自国に軍事侵略をされない様にするかが外交や謀略の肝になります。
基本的に戦争行為は、生産に結びつかない消費行為なので、何処の国々も戦争と言う手段を取りたがりません。精々、威嚇や恫喝までです。
③自国に隣接せず敵国に隣接する国は同盟国候補である。
例を挙げ「A国~I国」までの九つの国があるとします。
・まず「A国」での視点です。「A国」が「B国」と「D国」の間で戦争になってしました。二対一で分が悪いです。
・そこで「A国」は、「B国とD国」に隣接する三カ国「C国」「E国」「G国」と同盟を組みました。「B国とD国」は後背の「C国、E国、G国」から侵攻の受けました。一転して窮地に陥ります。
・次は「D国」視点です。「D国」は、三ヵ国を同時に敵にまわした不利な状況から脱却するために、「B国」と共に「F国」と「H国」の二国と同盟を組みました。「F国とH国」は「C国、E国、G国」の三ヵ国の後背から侵攻をかけました。
結果的に9ヵ国中、8ヵ国を巻き込む大戦争となりました。ちゃんちゃん♪
……とまあこんな感じで、基本的には自国に隣接する国の、更に向こう側の国と同盟を結び、挟み撃ちにする事で、より有利に戦争を進める様にするのがセオリーです。
当然ここまで単純に挟み撃ちが成立するわけでは有りません。その時の国家間の状況にもよります。
④国家は脅威に対して、互いに協力することが出来る。
結構多くの人達が勘違いしている事だが、国家と言うモノは、巨大な大国が台頭してきたら周辺諸国が団結して対決するものだ。と思い込んでいる節がある。
しかし、現実は違い、巨大な国家になっただけでは潜在的な脅威になる可能性があると言うだけなのである。
そして実質的な脅威にならず、むしろ周辺諸国の利益になる行動を取る国は、どれだけ巨大でも敵視されにくいのである。
では包囲されてしまう国とは何なのか、それは巨大な脅威になってしまった国である。
例えば、巨大な消費力と人口を支えるために、他国を侵略せざる得ない国や、自国で養えなくなった人民を他国に押し付け、実質上の民族浄化政策を行う大国等である。
つまり国家は、大国に対し団結するので無く、脅威に対して団結するのである。
⑤国境線が変化すると同盟関係や敵対関係が変わる。
国境線の変化は、潜在的な敵性国家の侵攻経路の変化です。例えば西から順に"A"、"B"、"C"の国家があったとします。基本的に、A国とC国に挟まれたB国は挟み撃ちにされて敗北してしまいます。
しかし、A国とC国がB国を併合した場合、A国とC国が国境を接する事となり潜在的な敵性国家となってしまいます。
その様な時は、昨日まで同盟を結んでいる場合でも、次の日から潜在的敵性国家として対応する事となります。
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無責任な解釈で考察した「超簡単な地政学基礎一回目」は終了。
続きは次回
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