2022年03月08日

ロシアのウクライナ侵攻を考察する1

大変長らくお待たせいたしました。
今回もロシアによるウクライナ侵攻に関しての考察となります。

前回の考察からひと月近く経過し、緊張状態から本格的な戦争状態に陥りました。
ブログ主は、「戦争をしたくないロシアは、ある程度の妥協点を見つけ出して軍を引くのでは無いか?」との可能性も有る事を考察として述べたのですが・・・(まあ可能性もある程度ですので、戦争する可能性も有ると言う意味なんですけどね・・・)

いや~、ブログ主の考察は当てに成りませんね~~

まあ今回は、「ロシアの抱く危機意識」を甘く見ていたようです。

と言いましても、根本的な考察として「NATO(と言うか米国)がロシアの安全保障を脅かす事で、ロシアの国防リソースを東欧方面に釘付けにして、中露関係が破綻した時に中国がロシアを侵略しやすい状況を作り上げようとしているのでは?」と意見を述べているため、大本の考察が外れている訳では有りません。(さらに言えば、中国によるロシアの侵攻が起こらなくても、その可能性が常に有る事は否定しようのない事実です)

まあ、詳しくは前回の考察のリンクを貼っておきますので、そちらを閲覧してください。

関連リンク


★ロシアの対応の変化
当ブログでは、ロシア軍が東欧に国防リソースを集中させているとしても、そう簡単に紛争には至らないだろうとの考察を行っていました(ロシア側は威嚇してましたし。威嚇すると言うのは本格的な戦争をしたくないからです)が・・・、アッサリと戦争に突入。

ソレでも紛争が勃発した当初は、各言論人もウクライナ東部の限定地域を緩衝地帯に仕立て上げるための減停戦になるのでは無いかと言われていました。

ソレがあれよあれよと言う間にウクライナ全土を巻き込む泥沼の戦いに突入してしまいました。

これは明らかに当初のロシア側の作戦からは外れたものになっていると思われます。

理由として、ロシアが軍事大国だとは言え東欧全体に軍を張り付けにし、何十万、何百万のウクライナの軍民相手に交戦し、NATO軍に睨みを利かせるには、10万人弱と言うロシア軍の人数は余りにも少なすぎるからです。これは明らかに「"限定された戦域"で"短期決戦"」を前提にロシアが準備を行っていたからにほかなりません。(勝利した時に流す動画と言われている映像を見ると2~3日で終わらせる予定だったみたいですね。ほんとかどうかは分かりませんが・・・)

当初は、軍事施設に攻撃目標を定めていたロシア軍も今や情報発信施設や発電施設まで攻撃し、民間人に被害が出る事もいとわない様な対応に成りつつあります。

この対応は短期決戦で終わらせたいが為に、ウクライナ国民の戦意を挫くための対応と考察する人も居ますが、当のウクライナ側は、大統領自身が首都から逃げずに戦う姿勢を示し、その大統領の政敵であった"国外に逃れた前大統領"さえも銃を持って帰国し戦う決断をし、挙国一致の団結に至ってしまいました。そこにNATOや国際社会からの莫大なウクライナ支援が更にロシアを泥沼に引きずり込む要素として成立してしまっているのです。

しかも国際社会はロシアに対しての「批判か中立」の何方かになっており、ロシアにとっては味方がいない状況に陥ってしまいました。

(国際社会を構成する一般の人達は「強大な権力者や国家がその力や権力にモノを言わせ悪行を行っているのでは無いか?」と思い弱い方に味方をすると言う判官贔屓が多くいるからです。ロシアとウクライナを比較した場合、ロシアの方がより厳しい目で見られてしまいます。日露戦争の時も日本の方が国際社会からの支援が多くありました。日中戦争の時も国際社会は中国を支援しました)

もし米国が「ロシアの軍事リソースをウクライナに集中させ中露国境を手薄にする事で、中露関係が破綻した時の中国のロシアに対する侵攻の可能性を増大させる」と言う戦略が有るのだとしたら、一応はウクライナを生贄にする事によって成功を収めたと言えるのでは無いでしょうか?


★嚙み合わないロシアとウクライナ
さてここに来て、何故ロシアとウクライナがこれほどまでに頑なに自国防衛の名分と共に戦争の矛を収める事が出来ずにいるのでしょうか?

これは両国の歴史、特に安全保障に関しての問題が根本に有ります。

まずロシア側の言い分ですが、

且つてロシアがソ連であった時、NATOは敵対勢力として存在しており現在でもこれを脅威に考えている。またソ連解体後は欧米の意見を取り入れ市場経済を取り入れたものの、経済の大混乱を引き起こし、ロシアは大きく国力を下落させる事になった。これも西側がロシアを疲弊させて敵対できない様にするための謀略に違いない。

・・・と、これらの思いがあるからだと思われます。

だからこそ欧米主導のNATOを信用する事が出来ず、そのNATOを招き入れようとするウクライナもNATOに対してロシアへの侵攻経路を与えようとしている犯罪行為を行おうとする国家であるとの認識があるのでしょう。

対してウクライナはソ連時代に穀倉地帯として存在しており。その際に自国民を餓死に追いやられてまでソ連に対して食糧供給をさせられた過去が有るため、ソ連を継承するロシアに対しては「多くのウクライナ民を死に追いやった国家」としての認識があり、独立した現在ではロシアの影響下のままでいる事を容認できないのでしょう。

何方が"より悪いのか?"との視点で見た場合、かなり微妙です。

ロシアの視点で見ると、ウクライナと言うよりは「NATOや欧米が信用できない騙された」との思いが有るのですが、そもそもそのNATOを招き入れてでも自国の安全保障を満たしてロシアから距離を取りたいと思われる様な非人道な行いをかつてウクライナに対して行い、どうも未だにその問題を解決できていない事から、ある意味自業自得なのでは無いかと思えなくも有りません。

慣習国際法や人道法から見た場合、「先に国家や民族の枠を超えて人類普遍の犯罪行為を思われる行為を行った方に非がある」と言うのが国際的な常識です。その視点で見た場合、ブログ主が集めた情報を基準にすれば、ロシア側に非があると思えます。

ただし安全保障の為にNATO軍をウクライナに入れたくないと言う思いに対しては理解は出来ます。ソ連解体後の経済混乱に関しては、西側が関わっている可能性も確かに有りますが、根本的には軍事偏重の産業構造が破綻した後のインフレと国内産業の権力者による私物化によって、富に再配分が行われず多くの人が疲弊しただけであって、事実プーチン氏を始めとする現権力者が産業の実質上の国有化を行えば、再び安定を取り戻しているため、欧米側の謀略と言うのは国内向けの情報コントロールの可能性もあり、これを口実とするのは無理やりすぎると思います。


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以上がロシアのウクライナ侵攻で起こっている大まかな流れの考察となります。

より細かい考察に関しては、文字数が多くなりますため次回に回そうと思います。

なお当ブログで述べている事は、あくまでもブログ主個人の見解に過ぎません。間違い等が有る事を前提の上で閲覧してください。

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