2017年10月12日
今年のノーベル賞、注目の戦争賞は?
日韓共に、最近は「ノーベル賞」が「ノーベル症」と成りつつありますね。
ネットを見ていると、韓国は今年もとり逃した!と言う感じの嘲弄雑じりの煽りが、あちらこちらから聞こえてきます。日本は日本で日系イギリス人であるカズオ・イシグロ氏が文学賞を取った事で、イギリス人か日本人か?どちらが受賞したのか。と言う開いた口の塞がらない議論が巻き起こっています。
正直な処、受賞者に「おめでとう!」と一言いえば、住む事では無いでしょうか?
今まで、業績を挙げた日本人に対して在日認定する。と言ったジョークとも取れる事を行っていた韓国人に対して、散々こき下ろしていたため、日本人が同じ事を行って良いものかどうかと言う葛藤の内で混乱が生じているみたいです。
イシグロ氏を日本人認定をした場合、「韓国人の"業績を上げた人は在日認定"と同じになる」と言う意見と、
イシグロ氏を、英国人扱いした場合は、「お前は日本人か?そんなに日本人がノーベル賞を受賞するのが妬ましいのか?在日乙!」と言う意見の両者が出てきています。
まさかここに来て、散々ノーベル賞受賞の件で韓国を散々コケにしていた事が、日本人の混乱ぶりに拍車を掛けるための油に成る事になるとは……、苦笑いを浮かべるしかありません。
何はともあれ、カズオ・イシグロさん、ノーベル文学賞の受賞おめでとうございます!
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話をもう一つのノーベル賞に移らせてもらいます。そう、ノーベル戦……平和賞の件です。
―――……正気か?ノーベル財団!?
「核兵器廃絶国際キャンペーン」ICANに授与とは。何を考えていやがる……
一応、世界各国政府に対して、核兵器禁止条約の交渉開始・支持の、働きかけの運動を行っている事が受賞理由とされているが、ブログ主の見る所、ソレだけが目的ではないようにも思えます。
以前に、こちらの「核兵器の廃絶は正しい事なのか?」書きましたが、現時点の世界情勢を鑑みると核兵器の廃絶が、必ずしも平和に結びつくとは限りません。むしろ核兵器の様な絶大なインパクトのある兵器が有るからこそ、相互確証破壊を恐れて大国間での全面戦争が起こっていないと言えるのでは無いでしょうか?
ソレを考えた場合、現時点での核の廃絶は時期尚早と言わざるを得ません。少なくとも新興大国である中国を含む大国間で、平和裏に話し合いが行われ、世界平和の構築維持を行える状況にならなければ話になりません。
現在、中国周辺は緊張しています。中国の爆発的な成長で資源を確保しなければ成らないため、周辺諸国に対しての進出行為が止められません。その様な状況で「戦争を起こしては成らない!」という雰囲気を壊し「少しばかり戦争をしても良いか!全滅する事も無いし」と思わせる様な状況を作る事が、どれだけ危険な事なのかが世界中の人達は分かっているのでしょうか?
現在極東から東南アジア、ヒマラヤ山脈地帯と米中露の三国緊張関係が出来ているのに、核兵器の廃絶が実現したら、小規模紛争の続発が連続して一気に大戦争になる可能性が有ります。
ブログ主は、リアリズムの観点から現時点では核兵器を破棄するべきでは無い。と言う考えが最も現実的であると思えます。無論、これら緊張状態が無くなり、世界各国が領土的野心を放棄しても問題無く生存して行ける様になれば、話は別ですが……
今回のノーベル平和賞に触発されて、米中露三大国の緊張状態が維持されたまま核廃絶運動が短期間の内に成功した場合、アジア全体が戦争状態に突入する事になるかもしれません。そうなった場合、最大の受益国はノーベル平和賞を授与した欧州でしょう。地政学的に最も遠い場所で戦争が起こる可能性が有り、欧州に隣接し軍事的に脅かせる米露の軍事リソースがアジアに集中するのですから当然です。しかも、欧州各国は意外に、武器の輸出国が多くありますので、軍拡特需もあり得ます。
その様な捻じ曲がった考えを前提にした場合、スウェーデンやスイスなどの国は、かなり腹黒い政策でノーベル平和賞を授与している可能性が有る事が考察できます。
そういえば現在、ロヒンギャ問題で国際的に立たされている、ミャンマーのスー・チー女氏もノーベル平和賞の受賞者でしたね。彼女はノーベル平和賞を受賞したがゆえに、ミャンマー民主化の旗頭に据えられたとも言えます。この様に考えると、ノーベル平和賞が必ずしも真の平和をもたらす期待を込めて授与する為の賞なのかと言う意見に、疑いの目を向けざるを得ません。
歴史的に見ても、ノーベル平和賞受賞者の偽善行為で、世界中が混乱になった事は多々ありますので、今回の核兵器廃絶に関しての授与も同じ事になるのでは無いかと、不安が払しょくできません。(バラク・オバマ然り、ウッドロウ・ウイルソン然りです)
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以上が今回のノーベル平和賞(笑)の考察になります。皆さんは今回の受賞に関してどの様にお思いになったでしょうか?
ブログ主は、正直なところ、不安が払しょくできません。何事も無ければ良いのですが。
とりあえず今回はコレにて終わります。
※追記(2017年10月16日)
ノーベル平和賞の選考委員は、スウェーデンが選考しているわけでは有りませんでした。ノルウェーで選考委員が選ばれておりました。ですのでスウェーデンの事を腹黒いと書いた事は取り下げさせてもらいます。ただし、欧州全体の国益を考えて先行している可能性有るのは確かですので、その点は取り消しません。ここにお詫びして訂正いたします。
※追記(2017年10月16日)
ノーベル平和賞の選考委員は、スウェーデンが選考しているわけでは有りませんでした。ノルウェーで選考委員が選ばれておりました。ですのでスウェーデンの事を腹黒いと書いた事は取り下げさせてもらいます。ただし、欧州全体の国益を考えて先行している可能性有るのは確かですので、その点は取り消しません。ここにお詫びして訂正いたします。
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