2017年11月18日

バブル崩壊が覇権国家を生み出す

今回は、覇権国家が生み出される構図について、独断と偏見で説明しようと思います。
以前、少しばかり取り上げさせてもらいましたが、今回はより詳しくと言う形でお送りいたします。

この手のネタに関しては、書籍やネットでもたまに話題に成っています。

書籍に関しては、木下栄蔵 先生の本や、ネットでは三橋貴明さんがその手の記事を書いている事が有ります。ブログ主自身、記憶が遠くなる昔(ジョーク)に木下先生と三橋さんの本を読んで、「ホウホウ、成程、なるほど!」と思いながら読んだものである。――かなりうろ覚えではあるが……

今回はそれらの"うろ覚え"な記憶を頼りに考察しようと思います。なお読んだ本は「アメリカの次の覇権国はどこか?」と言う名の本だったと思います。

-------------------

そもそも覇権国家とは何なのだろう?
簡単に言ってしまえば100年前のイギリスや現在の米国の様な「一番初めに産業革命を経験し、圧倒的な国力を有するに至った、世界に対して指導的な立場の国」である。

そして何年か前に、その米国の衰退と、次期覇権国の台頭を予測した本が出版された。それが「アメリカの次の覇権国はどこか?」である。

その「アメリカの次の覇権国はどこか?」にかかれてい事の考察を書いてみる。


①健全な経済サイクル
②バブルの発生と崩壊を経験する
③バブル崩壊後の長期不況下で変革発展の為の社会資本を整備できるか?
④バブル崩壊時に債権国である
⑤民主主義国家である


とりあえず記憶を頼りに、ネット上のブログを回遊し情報を確認したので上記に"経済的"覇権国家になるための条件を提示しました。これを軸に考察しようと思います。

コレに関して一部説明して置く。

「健全な経済サイクル」と言うのは、物やサービスを作り取引する事により得た利益を、より質の高く多くのモノやサービスを生産する為の投資に回す社会構造を有しているか。と言う事である。ようは健全な資本主義が国家で営まれているかと言う事である。

「バブルの発生と崩壊を経験する」は、マネーの大量流入により爆発的に投資が進んだ国家で、最終的に利益を無視したほどの投資が行われてしまい、返済できない状況に成った時に、バブルが崩壊し恐慌に突入すると言う事である。

「バブル崩壊ごの不況下で変革発展の為の社会資本を整備できるか?」とは、バブル崩壊後の不況の最中で、如何にして社会資本を整えて不況から脱却して経済成長に乗る事が出来るかと言う事である。

「バブル崩壊時に債権国である」と言うのは、債務国であった場合はバブルの原因と成ったであろう金銭が自国の供給能力で稼いだものでは無く、他国から流れて来たホットマネーであった場合、稼ぐ能力やモノを作る能力が他国から与えられている為、覇権国家になるための産業の整備が出来ない可能性があるため、次期覇権国は自国の民族資本で富を構築できる国家であると言う前提が必要である。つまりマネーの大量流入が「他国の投資であるか?それとも自国で稼いだものか、の違いが重要である」と言う事である。

「民主主義国家である」と言うのは、国民の自由意思で投資や消費が行われて民間需要によっての経済活動が行われているか?国民の意思や不満の反映された政治等を行っているのか?と言う意味である。


これらの事を前提に考察すると……

これは当代の覇権国に対して、次期覇権国の国力(工業力)が上回った時、覇権国の貿易赤字が膨らみ次期覇権国に対して莫大な貿易赤字を計上してしまう。すると覇権国の資本が"貿易による黒字"や"安定性のある次期覇権国の通貨買い"や"覇権国よりも稼いでくれそうな次期覇権国の企業に対する投資"と言う形で次期覇権国にマネーが流れ込み、次期覇権国がバブル経済化してしまう。

バブル経済化した次期覇権国は、投資したマネーが投資後に回収出来るマネーの量を上回った時にバブル崩壊してしまい恐慌(経済の縮小)に陥ってしまう。その時に皆がお金を貯め込み使わない状況に成ってしまうため、マネーの周りが悪くなり経済の悪化による消費の低迷で対外貿易の黒字が差なら拡大し円高に突入し、通貨高不況になる。

その状態を放置すると国民は疲弊してしまうため、政府が適切な公共事業を行い、次世代の社会インフラを整備する事により経済も活性化させ恐慌経済から脱する。

また恐慌の時期に、多様な人材と産業を持ち自由経済の基に、多くの人達が次代の産業が作られる。そして財政出動のインフラ建設でインフレに成った時に通貨価値も下落するため輸出も持ち直し経済もよみがえり、恐慌経済から通常経済になる。これによって経済が拡大し覇権国家になる"可能性"がある。

と言う事が木下栄蔵先生の著書には書かれていたと思われる。(うろ覚えで自信なし(汗))

なお三橋貴明氏の方は、恐慌経済の時の次世代インフラ開発によって、次世代の産業が台頭し、産業革命が起こる事によって覇権国家になる。と説いている。(とブログ主は理解した。間違いかも知れないので注意)


このサイクルによって、オランダ(風力の動力利用)、イギリス(石炭・火力発電)、アメリカ(モータリゼーション・工場のライン化)は覇権の移譲を受けて来た。と言うのが木下栄蔵先生や三橋貴明氏の覇権国家変移の論理である。


----------------------

しかし、ブログ主の考え方は違う。

無論全てが違うと言っているわけでは無い。恐慌経済の時のインフラ整備による、更なる恐慌の悪化阻止などは必要な政策だろう。しかし、それらの事が原因で覇権国家になるわけでは無いと思われる。

一応このブログでは、経済だけでは無く、逆説的論理を含む戦略や地政学なども考慮に入れた上で考察させてもらう。当ブログを見て来た方々には、既に見ている情報が含まれている可能性が有りますが、それらの組み合わせでの考えとなります。


★経済に関して
経済に関しては、ブログ主は「バブル崩壊が必ずしも必要なわけでは無い。が有った方が覇権国家なる可能性が高くなるかもしれない」と言う考えである。

コレに関しては、「お金」や「モノやサービスの供給能力」と言う点から説明させてもらう。

まず強力な工業力を持った次期覇権国の経済で、
国内企業が"7企業"有ったとしよう。

次期覇権国は7万円のお金を保有しており、そのお金の内で一万円が支払われれば、市場(客)に対して相応の「商品やサービス」を提供できる企業だ。そしてそれぞれの企業が一万円の支払いに対して「10~100」までの価値を持つ供給(商品やサービス)が出来るものとする。当然数値の高い企業ほど供給能力が高い。

そして下記の通りの供給能力を持った企業がある。

A社(供給能力10) × 1万円 = 市場に放出された供給能力10
B社(供給能力20) × 1万円 = 市場に放出された供給能力20
C社(供給能力30) × 1万円 = 市場に放出された供給能力30
D社(供給能力50) × 1万円 = 市場に放出された供給能力50
E社(供給能力70) × 1万円 = 市場に放出された供給能力70
F社(供給能力90) × 1万円 = 市場に放出された供給能力90
G社(供給能力100) × 1万円 = 市場に放出された供給能力100

この国の供給能力(GDP)は、これらの企業が市場に投入する供給能力の総計となり

次期覇権国の供給能力(GDP)は = 370

となります。


しかしバブル経済が巻き起こり崩壊した場合、多くの企業が倒産して行きます。不況になり国民も消費を控える様になるため、真に価値のある商品やサービスを市場に投入する事の出来る価値や供給能力のある企業しか生き残る事は出来ません。

下記の場合は、A社、B社、C社、が倒産したとしましょう。
そして、その後に不良債権処理を行い、経済が回復したとしましょう。
すると……

×A社(供給能力10) × 0万円 = 市場に放出された供給能力0
×B社(供給能力20) × 0万円 = 市場に放出された供給能力0
×C社(供給能力30) × 0万円 = 市場に放出された供給能力0
D社(供給能力50) × 2万円 = 市場に放出された供給能力100
E社(供給能力70) × 2万円 = 市場に放出された供給能力140
F社(供給能力90) × 2万円 = 市場に放出された供給能力180
G社(供給能力100) × 1万円 = 市場に放出された供給能力100

(2017-11-18倒産企業を横線赤字で強調修正)

となり、

次期覇権国の供給能力(GDP)は = 520

となります。


ソレだけでは有りません。次期覇権国は強大な工業能力も有るので、貿易でも黒字を稼いでしまい、結果的に貿易黒字で稼いだ外貨で自国通貨を買い支えることが出来るため、財政出動しても通貨価値を落とさずに通貨量を増やす事が出来るのです。

つまり7万円だった、次期覇権国の市場に投入したマネーが倍の14万円に増えたとしましょう。すると……

×A社(供給能力10) × 0万円 = 市場に放出された供給能力0
×B社(供給能力20) × 0万円 = 市場に放出された供給能力0
×C社(供給能力30) × 0万円 = 市場に放出された供給能力0
D社(供給能力50) × 4万円 = 市場に放出された供給能力200
E社(供給能力70) × 4万円 = 市場に放出された供給能力280
F社(供給能力90) × 4万円 = 市場に放出された供給能力360
G社(供給能力100) × 2万円 = 市場に放出された供給能力200

(2017-11-18倒産企業を横線赤字で強調修正)

となり、

次期覇権国の供給能力(GDP)は = 1040

となるのです。

----------------

上記の例の場合は、バブル崩壊前と崩壊後のGDP(供給能力)は、約三倍の違いが有ります。そしてこの供給能力の拡大は、インフラ建設等の恐慌下における国民生活を支える経済政策が原因では有りません。

バブル崩壊により経済が緊縮状態なったため供給能力の無い企業が倒産し、不況を生き残った高い供給能力を持った企業にマネーが流れ込む事によって企業拡大も起こり、国家全体の供給能力が爆発的に上昇するのである。これによって強大な供給能力(GDP)を誇る超大国として台頭する可能性が出てくるのです。

またインフラ建設に関しても、ある程度企業が倒産した後に、次世代の企業が活動しやすい状況や拡大しやすい状況を整備する為に行うべきである。と言うのもバブル経済の時期の公共投資を前提に、バブル崩壊後直後に経済を支えるために行うのは、バブルの恩恵だけで成立していた競争能力の低い企業の淘汰を妨げる事になり、国民経済に関しては害にもなりうるからである。

この様に考えれば、「次世代インフラ建設」が、バブル崩壊から立ち直り覇権国家を生み出す要素になるのでは無く、バブル崩壊における企業淘汰こそが覇権超大国の成立に関わっているとみなすべきである。


------------------

今回は、あくまでも国内の産業や供給能力の観点から考察しました。

これ以外にも海外との関係も有りますので、それは次回に回そうかと思います。



ランキングボタンでクリックで応援してね!

人気ブログランキング


nh01ai33 at 07:30経済 | 戦略
プロフィール
ブログ主:無責任野郎
職業:今、無職

参考にした文献の著者
およびチャンネル、ブログなど

≪チャンネル≫
 地上波テレビ
 チャンネルグランドストラテジー
 THE STANDARD JOURNAL2
   アメリカ通信
 チャンネル桜
 虎ノ門ニュース(DHCシアター)
 国際政治チャンネル

≪経済評論家≫
 三橋貴明 氏
 藤井聡 氏
 上念司 氏
 渡邉哲也 氏

≪戦略家≫
 エドワード・ルトワック 氏
 孫子(兵法書)

・コメント欄について
 閲覧者様方のコメント入力フォームを削除させていただきました。
ランキング

国際政治・外交ランキング

ためになったらポチっ!
とリンクをクリックしてね♪

にほんブログ村 政治ブログ 国際政治・外交へ
にほんブログ村
記事検索
  • ライブドアブログ