2018年04月21日

歴史で見る地政学スイス(世界大戦時の謀略)


今回は歴史で考察する地政学の「スイス」編となります。
スイスと言えば、風光明媚な山岳の国、多くの金融機関(プライベートバンク)が集う金融立国、高い技術力を有する技術立国など多くの側面を有しています。

しかし、このイメージだけ最高なスイスですが、第二次世界大戦頃の歴史を見た場合、かなり黒い行いをしている事が分かります。特にユダヤ人迫害問題などでは、現在でもユダヤ人から白い目で見られています。


★スイスの国と地理的位置
スイスは、正式名称で「スイス連邦」と呼ばれており、ヨーロッパのアルプス山脈北部に成立した山岳国家です。
アルプス山脈の北部一部、さらにそこから北部に広がる山林がかの国の領土と成っています。
歴史を遡れば、ローマ帝国の頃の遺跡が少なからずあるため、そのころには既に人が住んでいたみたいですが、正式にスイスとして成立したのは1291年頃と言われています。(少なくてもスイスではその様に言われているみたいですが、各国から承認されたのは、1648年のヴェストファーレン条約を待たなければ成らなかったようです)

以後守りやすく攻めにくい土地柄から独立を保っています。

スイスでは永世中立国であり、同時に徴兵制を採用している。男性は兵役義務があり女性も任意で志願する事が可能である。これによって国土や人口の割には巨大な軍事力を維持できており、第二次世界大戦でもソレによりナチスの侵略を回避できたと言われている。(これに関しては、黒い疑問点が存在している)


★米国やナチスと関係のあるスイス
始まりでも書きましたがスイスと言う国は、第二次大戦中にかなり悪どい事をしており、信用できない国と見ている人々も少なくありません。

得ナチスドイツのユダヤ人相手のホロコーストに加担したかとしか思えない政策をしたり、日本の敗戦直前の降伏に関するタイミングの操作を行おうとしたり、かなりドイツや米国に配慮した外交政策を行っています。

①ナチスへの援助
まず最初にナチスへの援助の件ですが、第二次世界大戦直前からのナチスのホロコースト政策に対して逃げて来たユダヤ人難民に対して、スイスの行った事は、かられの資産をスイスの銀行に預けさせて、ドイツに送り返すと言う「財産略奪とホロコースト支援政策」でした。

この政策を行った後にユダヤ人から預かった資産は、ユダヤ人の人達が虐殺されたため返済する必要のない資産となり、スイスのものになりました。無論、後にホロコースト被害者の家族から自分たち家族の資産が「預けた本人でなければ引き下ろし出来ないのはおかしい。そもそもホロコーストを行っているドイツ勢力下に送り返し虐殺の手伝いを行っているスイスは、最初から資産強奪の為に行ったのでは無いか?」との疑われ訴えられたため、後に支一部払いに応じる事になりました。

またナチスドイツが行ったホロコーストにより、ユダヤ人から強奪した金品がドイツによりスイスの銀行に預けられ、それが世界大戦後のドイツ復興に使用される事にもなったと言われている。

これを見る限り、ナチスと繋がっていたと考えられても文句は言えません。

②日本への降伏の為の情報提示
二つ目は、日本の終戦直前に「ソ連対日参戦」に関する情報がスイス経由で日本にもたらされている事に関してです。

「歴史で見る地政学アメリカ」でも述べましたが、第二次世界大戦における日本の降伏のタイミングは、恐らくあのタイミングが最善です。あれより遅かった場合は北海道をソ連に取られ、ソ連の太平洋進出圧力が更に巨大に成り、日本の戦後の防衛も負担が増大していました。

早すぎた場合は米国に千島までの日本列島全土を占領されて、戦後の冷戦軍拡競争であれほどまでに米国に軍事的負担を掛けさせる土壌が作られなかったでしょう。またその場合、米国が日本民族を日本列島内で生かして置く必要が無いため民族殲滅を受けていた可能性がゼロでは有りませんでした。

何故スイスは、米国の利益になりそうなタイミングで、日本の降伏を促す様な情報を日本の駐在武官に流したのでしょう?

(ただし、このソ連の対日参戦に関する情報は、スイス以外にはポルトガルからももたらされているため、スイスだけを取り上げるのはフェアでは無いと思われます)

無論、ソ連参戦に関してはスイスの問題では無く、米国がソ連に参戦を依頼している事が原因の一つとして挙げられます。ですが米国は、終戦頃にソ連が北海道まで進出しようとしている事に対して、徹底拒否しており戦争も辞さぬ態度で、それ以上の列島占領を拒否しています。

本当は米国は北海道はおろか千島列島さえもソ連に渡したくはなかったのでは無いでしょうか?

本当はソ連の対日参戦を促しソレの情報を日本に流す事により、早期に日本に降伏を促したかったのでは無いでしょうか?

そもそもソ連の対日参戦は、密約ですよね?

ソ連が対日参戦を行うのであれば、奇襲によるサプライズでなければ意味が有りません。何故関係のない第三国であるスイスからその様な情報が流れてくるのでしょうか?


★スイスの同盟国関係?
スイスは永世中立国であると言う事は世界的にも知られています。しかし本当にそれは真実なのでしょうか?

上記で語ったようにナチスドイツや米国に対して親和的な政策を行い、自国の利益にしてしまっている事を見ると必ずしも、永世中立では無かったと見なすことが出来ます。

ナチスドイツがスイスに侵攻を掛けた時も、一応戦う姿勢を見せて侵略をはねのけていますが、それが予め口裏合わせが行われた末の行動だった可能性も十分あります。

また日本の降伏のタイミング操作とも言える、米国の利益になりそうな情報流布に関しても、米国とつながりが無かったと言えなくも有りません。

そして何よりも地政学的に見て「米国によるナチスへの支援」や「ナチスによる米国(資本家)の利益になる行動」を見れば「米国=ナチスドイツ」のラインで同盟関係が裏であったと見なすことが出来、その米独と利益を共にしていたスイスが、米独と繋がっていた可能性が十分有ると考察する事が出来ます。


★地政学と実際の行動で見る真の同盟関係
先ほど書いた通り「米国=ドイツ=スイス」の同盟が考察でき、そこに中国も入る事になるでしょう。ぶっちゃけ中国は、米国やドイツに日本を大陸に引きずり込むための出汁程度に考えられ利用されていた可能性もあります。

そしてその対立軸として、「英国=フランス=ソ連」の同盟が有ったと思われます。この三国は、第二次世界大戦後にも何かと米国と対立し、ソ連に至っては米国と冷戦体制を演出し世界の覇権を掛けて軍拡競争を演じています。

それに比べて日本は極東で一国寂しく必死になって戦争をしていました。(ただし、日本に関しては、「英仏と裏で同盟を結んでいた可能性も無きにしも非ず」です)

スイスが必ずしも米国主導のユーラシア破壊に加担していたとは思いませんが、少なくてもその作戦を支援する実質上の「情報と金融のハブ」となっていた事がうかがい知れます。


★スイスは何故この様な事を行ったのか?

ひとえに国益と生存戦略かと思われます。

スイスと言う国は、山がちな地形で必ずしも土地から取れる物資による生産能力い優れた国では有りません。農業や鉱業程度では、豊かな国にはなれません。ので工業にも力を入れて育成しており現在でも世界屈指の技術力を有しています。当時のスイスも英国やナチスから戦闘機のライセンス生産を許されており、動員力や技術力の観点から見れば決して弱小国だったわけでは有りません。

ですが小国である事には変わりは有りません。

その小国が戦乱の欧州で域に貫くためには、危険な橋(中立国のフリをしたテロ支援)を渡らなければ成らなかったとしてもやむを得ない事かと思われます。

逆に何時でも潰せる小国であればこそ、無理に潰す必要が無く、それにより表向き戦争をしている米国とナチスの橋渡し役になれると言う考察も出来るのです。

どの様に考えるかは、読み手の方次第です。


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以上が歴史で見る地政学スイス編となりますが・・・
地政学と言うよりも第二次世界大戦でのスイスの真の立ち位置に関しての考察になってしまいました。

スイスに関しては、第二次世界大戦の時の政策は余りにもあからさまであるがゆえに、この様な考察となりました。あくまでもブログ主の個人の見解にすぎませんので、自己責任の上で読んで解釈を行ってください。責任は持てません。

後今回は地図を作る気力が無いので、自分で地図帳でも見てください。

本日はココまで!!


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