2018年05月25日

情報を分析する上で大切にする事「前編」

今回はブログ主が政治ニュースを分析する上で重要視している事、注意している事に関しての考察となります。

皆さんが政治家のニュースを見ている時に、どういう情報を重要視して見ていますか?

このニュースを見る、又は情報を手に入れると言う事に関して、非常に重要な事が有ります。それは情報を得ると言う行為に関しても、その人ごとに手に入れようとする情報も変わりますし、同じ情報を視聴しても重要視する部分も変わりますし、受け取り方も千差万別です。

何故この様な事が起こるのでしょう?


★人は見たいものだけ見る、発信したい事だけ発信する
情報を収集する上で最も重要な事が有ります。それは人は「見たいモノを見る、信じたい事を信じる」生き物であると言う点です。

これに関しては、古来から言われている事なので、肝に銘じている人も多いと思われます。このブログを見ている人も、ブログ主自身も有る程度自分の求める情報を取捨選別して、集めて閲覧しています。(身に覚えが有るでしょう?)

この見たい情報だけを見る様な事が続くと、それが本当に真実であるかどうかが分からなくなり、間違った情報を基準にして生活してゆく事になります。この事に関して注意を促す意味で、「一つの情報発信媒体だけで情報収集をするのは止めるべきだ」と言っているのが現在の既存のメディアとなります。

彼らの言っている事は至極当然の正論で、インターネットで好きなキーワードだけで情報を集めたり、好みの雑誌一つだけ情報を収集する様な事を行うと、自分の好みの情報だけを集めてしまう事になるため、あらゆる方面から見た情報で考察する事ができなくなります。

これは情報を得ようとする者にとっては不治の病にも成り兼ねない危険な行為となります。

最もインターネット上に流れている情報は、フェイクニュースも多いので、ネットニュースを一から十まで信じている人は少ないとは思いますが・・・


もう一つ重要なのが、情報を発信する側も「自己の主観に沿った情報」や「自分の発信したい情報」を発信してしまっている可能性が有ると言う事です。

「真実である情報」から「発信する人が真実であると思っている情報」「発信する人が真実だと"思ってほしい"情報」「意図的なフェイクニュース」や「冗談で発信している情報」など様々な情報が世に出回っている。

実際に、新聞社や地上波メディアは、明らかに偏った情報を流していると批判されているのに、「ネットニュースは自分の見たい情報だけ見てしまうしフェイクニュースも多いのでインターネットは危険です。既存の新聞なども見てください」の様な事を発信している。

この既存メディアの言い分に関しては、「お前たちこそ偏向報道を行っているにも拘らず、何ネットを批判しているんだこいつ等は?」と言う人も大勢いる。

この様な事から情報を「受け取る場合」も「発信する場合」も、それらの点を注意して受信発信をしなければならないでしょう。

なおブログ主も、それが悪いを言っている分けではありません。その様な事を止める事は不可能ですし、情報を流す人たちも食うために行っている可能性も有るので、変更された情報やそれを非難するのでは無く、受け取り手がちゃんと注意して精査して受け止めるべきなのだと思います。

ただし被害者が出た場合は、情報を発信した社は非難の覚悟をしなければ成らないとは思いますが・・・


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では政治情報を見る上での注意点をいくつか挙げて行きます。

★国内政治の事を国内の事だけ見ての分析は行わない
まずブログ主が第一に気を付けているのが、「国内政治の情報を国内問題としての視点だけで、見る事は行わない様にする」と言う事です。

以前にも当ブログで書かせていただきましたが、日本国で行われている諸々の事象が、日本の国内だけの問題で収まるとは考えない様にしなければいけません。

例えばエネルギー政策ですが、現在の日本は多くの電力発電を行うに、他国からエネルギー資源を購入しています。そのため日本のエネルギーバランス政策が、そのまま資源輸出国に影響する事を自覚した上で、それらの情報に関わり政策決定を行う政治家を選ばなければ成りません。

それ以外にも、例えば特定の反日国から輸入量を制限したいので、反日国に不利になる政策を遠回しに行う可能性も有ります。

政治情報が出てきた場合、その情報に影響を受ける国、影響を受けた国の政策に影響を受ける国、など波及現象を考慮の上で、情報を見て行くと良いと思われます。

偶然その様に成る場合と、そうなる事を意図して政策を行ったり、情報を流したり、逆に他国が行っている可能性を常に考えるべきです。


★政治家は「政治外交において直接的な発言はしない」を考慮して見る
これも外交に関する事としては、当然の事なのですが、一般市民は余り考えずにニュースを見ています。

例えば最近では、米国がシリアのアサド政権が、国民に対して科学兵器を使用したとの疑いが出て来た途端に、米国がシリアにある科学兵器の生産拠点に攻撃を加えました。日本の安倍政権は、この米国の対応に関して、「化学兵器の拡散と使用は断じて許せないと言う米英仏の決意を支持する」と言っただけでした。

文を読まない人には安倍政権が欧米の軍事攻撃を支持したと受け取りますが、これは化学兵器を使用とする連中に対して、その様な事は許さないと言う断固たる決意を支持したのであって、戦争を支持したわけでは無いのです。


他にも日韓関係の悪化原因にもなっている、いわゆる従軍慰安婦問題に関しても、日本政府は一度たりとも日本軍の強制連行を認める発言はしていません。

日中関係の南京事件に関しても、日本政府は「戦時中に日本軍が南京で虐殺事件を起こして申し訳ございません」とは一言も言っていないのです。日本政府が謝罪したのは、あくまでも「迷惑をかけてしまった事」に関しての謝罪であって「虐殺に対しての謝罪」では無かったはずです。

最も日本国政府はそうでも、責任の無い野党は「日本は悪かった。日本は虐殺した。日本は強制連行した」と言い続けていますが、彼らはあくまでも野党なので、日本国としての発言に責任は生じません。

政府の公式見解ではない以上、その野党議員の発言を基に「日本はかつて中国韓国に酷い事をした」と考えるのは、その様に受け取り考えた人たちの勝手な解釈になり、「全て自分達の自己責任の上で、その様に受け取り、解釈して行動した」と言う事になります。


政府は責任のある立場ですので、「外交」や「歴史証拠」を考えて上で発言するので、基本的に外交において嘘を言う事は少ないです。逆に言えない事は言わなかったり、遠回しな言い方で発言したりして、お茶を濁しつつ、実際に行う政策などで態度を表明します。

そのため政治家の言う事に関しては、発言内容では無く、実際の行動と結果を見る事によって判断した方が良いでしょう。(やります!やります!言っても実際やらなければ、「やる気無し」と受け取った方が良いのです)


★対立軸を見る(コントロールも有り)

政治情報を見る上で最も重要な事は、「対立軸」となります。

これは民主主義下での政治(別に民主主義下だけじゃないけど・・・)が、国民の意見を反映するというやり方で政治を動かすのですから、政策を行おうとする側と、反対阻止しようとする側に分かれて、議論なり反対活動が行われ、対立軸が出来てしまいます。

そして政治と言うモノは、その対立軸によってダイナミックに動いて行くので、どの様な人が関係しているのかを見るのは非常に重要な事です。


最も余りにも大々的に、「どうでも良い事の対立」による騒動が起こっていると、その対立軸そのものが、何らかの意図をもって作られてモノである可能性も考慮に入れておかなければなりません。

有名の例では、小泉政権下での郵政民営化を提示しての解散総選挙で、見事それ以外の政策から目を逸らさせました。これは典型的な、劇場方対立軸の提示による世論操作で、当時はそれ以外の情報がメディアから消えてしまった覚えが有ります。

現在の、森友、加計、セクハラ、の問題で国会が全く進まず、野党審議拒否の欠席が続くなか、与党政府がいっきに法案を通してしまいました。(この辺りの法案に関しては、まったくと言っていい程、表に出てきていません)

つまり「対立軸自体が、国民の視線を逸らす機能を目的として提示している可能性」を常に考慮しておく必要が有ると言う事です。


更に対立軸自体が国民に向けての提示だけでは無く、海外に向けての提示である事も考えておかなければ成りません。特に海洋国家、島国国家における政治は、他国に対してのバランシングやコントロールが外交の基本になります。例えば政党や派閥の対立軸そのものが、海外の国に対する政策や同盟の偏向に関するメッセージになる可能性も考慮しておくべきでしょう。

関連リンク
政治家と政党の役割


★視線のコントロールが無いか?を疑う(雑誌、ネットなど)

新聞、雑誌、ネットを見る上で注意しなければ成らない事が、視線や思考のコントロールです。

例えば新聞で、「○○総理!賄賂受け取り疑惑!?」とか「○○氏!セクハラか!?」等と言う文字列が新聞や雑誌に大々的に出ていると、多くお人はその見出しだけで「総理が、汚職したんだって!」とか「アノ人がセクハラしたんだって!」等と言う噂が爆発的に広がりますが、実際記事を最後まで見て見ると、その様な事は一切書いてはおらず、「その様な疑惑が有りますよ」程度の記事で、中身が無いと言う事が多々あります。

この様な劇的で印象的な見出しで、世論を煽り、売り上げを伸ばす販売戦略や、多くの人に信じてほしい事を発信する情報戦略は、記事を全て読めば、見出しがミスリードである事が有る程度わかるのですが、多くの人はその様な面倒な事をせずに、見出しだけで全て判断してしまいます。


★政策における「陰の面」や「パラドックス」を視野に入れて置く
情報を見る上で重要な考え方が「陰陽の思想」と「パラドックス」である。

政治政策や現状の社会情勢及び国際情勢と言うモノは、そのままの状態で固定されていたわけでは無いし、これからもそのままの状態であり続けるわけでもない。

そのままの状態が続けば、権利や権力が淀み腐り破綻してゆくのは歴史が証明しています。

政治政策や外交で必ず不利益を被る状態を押し付けられ続けた側は、必ず反発を覚え、既存の体制から脱却しようと試み、そのための努力を行うようになり、結果、体制の変革に行き着きます。

例えばグローバル化や自由化が進み過ぎれば、それを促進させる政策で不利益を被る人は不満を覚え、その数が増え続ければ続ける程、グローバル化政策は破綻に行きつく。

これは利益を得る事の出来る人が居る言う面が「陽の面」不満を抱く感情が「陰の面」で、さらに負の面が増強される事により民の不満が暴発し、結果的に社会的な混乱が増大し、利益を得れた人さえも最終的にその混乱に巻き込まれ不利益を被ると言うのが「パラドックス」である。

この事象に対しての「陰陽の思想」と「パラドックス」を「予想される反発」や「時間軸」を考慮の上で、政治政策や国際情勢や外交を見る事が求められます。

関係リンク

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今回の記事は、余りにも長くなるため前後編に分けます。
今回が前編で、次回が後編です。

本日はココまでとなります。

次回:≪情報を分析する上で大切にする事「後編」


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