2018年06月06日

水と金で考える、「必要」と「価値がある」の違い

本日は、物に宿る「価値」や「必要性」に関する考察になります。
古来から現代までに様々なモノが世に出て、使用されたり交換されたりしています。

今回は、それぞれのモノの価値や必要性について、よく問題として取り上げられる「水(ウォーター)」と「金(ゴールド)」を代表例として取り上げて考察したいと思います。

"水と金"の価値の問題は、人格や価値観を調べるためのクイズとしてよく取り上げられる事が有りますので、取っつきやすい問題だと思い、この二つにする事にしました。



★「金」と「水」の価値と必要性
まず大前提の確認として、金と水の価値と必要性に関してでを記させてもらいます。

「水」は古来より、人が生きる上で「摂取しなければ成らないモノ」もしくは「農業や鉱業などの産業で使用するモノ」で、水が無ければ人間の生命も、文明の維持も不可能となります。現在の日本では、殆どタダ同然で手に入るため「価値が有る」と思っている人は少ないですが、日本以外の国や特に途上国では、非常に強く求められているモノです。

「金」は古来より、人間同士の商取引や国家間での決済手段として使用された歴史が有ります。現在では各国が発行する不換紙幣での決済手段が大部分と成っている為、昔ほどは使用される頻度は少なる成っていますが、通貨価値の安定しない途上国では、いまだに資産価値を保全する為のモノとして需要が高いです。

また装飾品などとしても人気のあるものですので、その点では先進国の人にも少なからず需要が有るようです。


★「水と金のどちらが必要で確保しておきたいか?」と言われたら?

この様に聞かれた場合、貴方はどの様に答えますか!?

ブログ主は、両方とも欲しいが敢えて言えば「水」と答えます。

この答えを聞いて、水が石油より貴重な砂漠の国であるのならばとにかく、水が豊富にある日本で、金より水が重要と答えるのは、土地によりモノの価値が変動する事を理解していない人の思考だ思われるかもしれません。

「金」は確かに価値の有ると思われている物質です。ですが、必要と思われている理由は、古来から「金(ゴールド)」が国際決済手段として使われ、地域を越えた希少性が有り一定の需要もあったからです。

しかし現在では「国家が自国の産業能力を担保とした発行した不換紙幣」での決済の手段が確立されており、自国の紙幣に信用が無い限りゴールドは必要とされていません。

ブログ主が、水が金より必要と考える理由もそこにあります。「金」はその流通量の少なさから既に決済手段としては、不適切な物質と成っており、如何に希少性が有ろうとも金(ゴールド)の様な決済手段として利用できないモノが求められ続けられるとは考え難いと思っているからです。

それに比べ「水」は、人が生きる上で絶対に必要とされているモノで、金(ゴールド)とは違い労力を無視すれば真水に関しては技術の向上で金(ゴールド)以上に増産も可能なモノで、いざと言う時に貨幣化による決済のための中間媒体化も可能であると考える事も出来るからです。(ゴールドでは、埋蔵量と埋蔵地域の関係でそれらができそうにありません)

更に今後、世界の人口が増えて、途上国が発展すればするほど、水の需要は高くなり、価値の上昇も見込める事も理由の一つとして挙げられます。

この様に、古来から信じられている価値を基準とするのでは無く、これからの未来を見据えた上で、時間軸を考慮に入れた上での考察となります。


★モノの価値と必要性を考えよう
上記では、水と金の使用用途と価値の変動に関して、需要と必要性に関して、考察しました。では、それ以外にも、いくつかのモノと照らし合わせて、それが「必要なモノなのか、不必要なモノなのか?」「価値のあるものなのか、無いものなのか?」を考察しようと思います。

対象となるモノは「水」「金(ゴールド)」「石ころ」「隕石」を対象に比べながら考察してみましょう。

水と金に関しては、先ほどの考察で例として取り上げました。ここでは新たに何処にでもある「石ころ」と、「隕石」を加えて見ます。石ころは、その辺の河原にある変哲もない石で、隕石は大気圏外から落ちてくる希少な石ころで、専門家でなくては判別は難しいモノです。


モノの価値は、基本的に次の三項目により決定される。

①需要があるor需要が無い
②希少であるor希少では無い
③生きる上で必要であるor生きる上で必要ではない

この三点を基準に対象物を、日本に住んでいるブログ主の視点で見比べて見ると・・・


・水
水は、農業、工業を始めとする全ての産業に必要であり、人が生きて行く為に必ず摂取しなけれれば成らない。また日本国内に限定すれば、どこにでも有ると言える。
そのため

①≪需要は絶大である
②≪日本では希少では無い、ほぼどこでも手に入る(海水よりは希少である)
③≪生きる上で絶対に必要である


・金、ゴールド
金は、稼いだ資産の価値を目減りさせない中間媒体としての重要と、宝飾品としての需要が有る。工業でも少なからず利用されている。

①≪需要は限定的である
②≪希少でありどこでも手に入れれるわけでは無く、価格も高い
③≪生きる上で直接的には必要とはされていない


・石ころ
石ころは、その辺に幾らでも落ちており、需要を満たす形や質量を有していない限り値段が付く事は無い。

①≪需要は適度にある(水ほどでは無い)
②≪基本的に希少価値は無い。需要以上の供給が存在している
③≪生きる上で不必要なわけでは無いが、代替えは幾らでもある


・隕石
隕石は、その辺りに落ちているわけでは無いが、専門家でないとタダの石ころかどうかの判別が出来ない。基本的に希少性による鑑賞物と学術研究以外では使い道が無い。

①≪需要は殆どない(物好きや学者が鑑賞や研究目的で集めるぐらい)
②≪希少価値は、ある程度存在する
③≪現時点では生きる上では全くの不必要


以上が各対象物の「需要、希少性、生存する上での必要性」の三点から見た価値でとなります。

「石ころ」は、需要以上に存在しているからこそ価値が無い事が分かります。

そして「金や隕石は一部の人達しか必要とされていない"希少価値のある不必要品"だからこそ代替品などの投資がされず、価格の下落も起こらず、価値が保たれている」と考察する事が出来るのです。

逆に水は、絶対的に必要だから如何なる投資をしてでも確保しようとして、結果、需要以上の供給をもたらし、価格が下落し、多くの人達が受益を受けることが出来るのです。(あくまでも現時点では、先進国に限りますが・・・)


★金の価値は上昇し続けるのか?

もし「希少で、価値があり、需要もあり、生きる上で必要でもあるモノ(この場合物質"α"と過程する)」が存在したのならば、如何にして産出るかの技術を磨き、物質"α"を取得しようとするか、それが不可能ならば物質"α"の代替物を探す事によって乗り切ろうとするはずです。

生きる上で、そうしなければ生存できないのであれば、その様な投資を行うのが人間としては当然の行動となる筈です。

結果、物質"α"の希少性と必要性は薄れる事になり、価値の下落が引き起こされるのです。

もし「金(ゴールド)」が生きる上で絶対に必要ならば、金の価値が下落するほど投資して産出させようとする事でしょう。しかし現にその様な状態には成ってはいませんので、結局金の価値と言うモノは、「綺麗さ、希少さ、劣化しにくい」以外には存在しない事になるのです。

つまり現在の金の価値を支えているのは、「人々が金に抱く幻想以外には殆どない」と言う事です。しかもこの幻想は「異なる地域の人々が、通商の決済を行うに当たり、信用取引が確立されていなかった頃の名残」ですので、信用取引が世界レベルで確立している現在では、今後も金が必要とされるかどうかは保証できない事になります。(断言は致しかねますが・・・)

逆に「水」は、実際に求められ、これから先も世界レベルでは需要の増大が見込まれるモノと成ります。ただし、必要とされるモノであるからこそ、需要を満たそうと活発な投資が行われ、消費者に水を供給できる様にするはずですので、価値の爆発的な高騰は無いかも知れません。


「必要だから価格が安くなる」と言う事もあるのです。


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以上がモノに関しての価値の考察となります。

この辺りの価値や必要性に関しては、人それぞれの価値観が有りますので、異論は幾らでも認めます。(あくまでもブログ主の個人の見解ですので・・・)

最後に人類の未来の事を考えて、もし人類が宇宙に飛び立つ日が来たのならば、間違いなく水こそが最も貴重資源となるでしょう。


本日はココまで!!


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