マッチポンプ

2020年05月28日

今回は、「新型コロナウイルスにおける世界的混乱下に置いて、中国が行っている対外外交が、結果的に中国の評価を落とし、その首を絞めているのでは無いか?」と言う考察となります。


さて、昨年末頃から現在まで、世界各国の人々が新型コロナウイルス騒動において、経済的に、また健康的に大きな被害を受けています。

そんな中で、中国が混乱している各国に医療品援助や経済援助を行い、世界に対して影響力を拡大させていると言われています。

これ等は、一見世界に置ける中国の影響が強化されているようにも見えますが、別の見方をすれば、「潜在的な影響力の減衰」と言う見方も成り立ちます。


なぜか?


ソレは、

「新型コロナウイルス騒動における、世界的混乱のそもそもの原因」や
「その後の実際の中国政府の行動」から
「真に世界各国の人々が中国が目指している事の可能性に抱いてしまう感情」

を考慮すれば、想定できない事では無いからです。



★世界的混乱のそもそもの原因
では、「世界的混乱のそもそもの原因」とは何を指すのでしょう?

無論、これは新型コロナウイルス騒動から生じた世界的な混乱を指しますが、この世界的な混乱の本質は、新型コロナウイルスが発生した事では無く、拡散してしまった事に有ります。

この新型コロナウイルス拡散における世界的混乱の責任に関しては、現在米中二国が覇権競争を繰り広げる傍ら、両国が互いに責任の所在を押し付け批判し合っています。

確かに中国が言う様に、「中国が発祥地の様に見えてしまうが、新型コロナウイルス自体が別の場所から持ち込まれたモノである可能性もある」と言う言い分に、一切の可能性が無いわけでは有りません。

ですが、「ウイルスの拡散」に関しては、「計画的なモノか?そうで無いか?」は別として、「中国政府の対処に問題が無かった!?」とは言えない筈です。

何といっても「未知のウイルス疑惑で活発な人の流動が危険視されている時期に、予め都市封鎖を予告し、封鎖されるまでの期間の間に、動きを束縛されたくない民衆を自発的に拡散させる」と言った"ウイルス四散政策"を行ったのですから、疑惑の視線を向けられても文句は言えない筈です。

この一点だけでも、「ウイルスの発生に関係が有るかは分からないが、世界に向けての拡散に関しては、中国政府の責任問題である」と言われても仕方ありません。


★中国の実際の行動と対処
そして二つ目に考えなければらない事が、「コロナウイルス騒動で混乱している世界に対しての中国政府の実際の行動」です。

例えば、ウイルス拡散に対して「中国に責任は無く、他のライバル国が中国を陥れようとして行った事である」と吹聴する。

例えば、医療品不足に陥っている国に対して、医療品援助を行う。

例えば、援助した国に対して、交換条件で中国の最新インフラ設備を導入させる。

等などが有ります。


まず第一に「ウイルスの発生」に関しては、考える余地は有りますが、「ウイルスの拡散」に関しては、中国が武漢市におけるウイルス感染拡大を隠蔽していた期間を含めれば、現在の世界的混乱に関しては、「中国政府の政策に責任が有る」と言われても仕方の無い結果が生じてしまっています。

にも拘らず「新型コロナウイルスによる世界的混乱に対しての責任は中国には無い!」とも取れてしまう厚顔無恥な態度を取っているため、中国の援助を必要としていない国々から見れば「余りにも面の皮が厚い態度である」と認識されてしまっています。

また援助を受けた国々からしても、コロナショックによる混乱で困窮している場合、どうしても経済危機&医療危機から脱したいが為に援助を歓迎し、中国に良い顔をしているだけで、本心では世界に混乱を撒き散らかしている中国の政策まで歓迎している訳では無いと考えられます。

この様に潜在的に中国に対して反発が増大する可能性が予測できる現状に置いて、中国側が「中国に逆らえない様にするための紐付き援助」を行い、今後も安易に中国を批判できない経済産業状況に仕立て上げようと言う政策が、各国の人達に対してどの様に思われるのでしょうか?

当然、良い様に受け取る人など少ないと考えられます。


★潜在的な反発の可能性
今回の新型コロナウイルス騒動における中国の行動に対して、世界各国はどの様に感じているのでしょうか?

まず新型コロナウイルスの被害をほとんど受けていない上に中国の援助を受けれる様な国に関しては、中国の対コロナウイルスの銘を打った援助に関しては悪い印象は受けないと思われます。

ですが、被害を受けた国にとっては、表向きは中国の援助を歓迎するでしょうが本心ではいい印象は抱かないと考えられます。

例えば、中国が世界中に医療品援助外交を行っていますが、「そもそもウイルス撒き散らかしたのは中国やんけ!」とか「配布しているマスクを作っている工場は、他国の資本によって作られた工場で、その工場を徴発したせいで、工場を保有している国は自国にマスクを輸入し難くなった」とか中国がマスク配布外交を行う上でとばっちりの被害を受けた国も有ります。(日本はまさにそれです)

またコロナ対策で使用される可能性のあるマスク等の医療製品を、中国が先に買い占めていた事から、「中国は他国に新型コロナウイルス対策を行わせずにウイルス蔓延を起こさせるために買い占めを行ったのでは?」と言う疑惑も抱かれてしまいました。

更には、援助を行うに当たり「中国の有する「第五世代移動通信システム(5G)」を導入するのが前提」と言った紐付き援助や「バイオ医薬やハイテク医療品を供給する」"健康シルクロード構想"なども新柄コロナウイルスの混乱を利用した影響力の拡大と考えられる。

これ等の援助を行う上での最大の問題点が、そもそもの原因に中国が有ると見なされているため「マッチポンプと見なされてしまう」と言う点である。

このマッチポンプ疑惑が有る限り、中国政府は新型コロナウイルス対策を行うに当たり、その行動すべてに疑惑の視線を向けられてしまう。

例えば、本当に中国が今回の新型コロナウイルスを兵器として利用しようとしておらず、また偶然の混乱であっても、ココまで疑いを向けられてしまっては、必死になってワクチン開発に成功しても、「兵器として利用しているのだからワクチンくらい最初から持ってたんだろう?」と言う疑いを抱かれてしまいます。

この事から「ワクチン開発に成功したとしても安易に発表する訳にはいかないし、自国で流通させて国民の命を守るために投与する事が出来ない」と言う状況に陥る可能性も出て来てしまいます。(他国を無視して自国民を優先した場合、「やはり新型コロナウイルスを兵器と利用しているんだ!」と思われ兼ねません)

以上の事から、今回の新型コロナウイルスを利用した中国の対外政策は、どの様に行動したとしても反発が予測でき、難しい舵取りが想定されると考えられます。


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以上を持って「コロナ外交で自滅するかもしれない中国!?」の考察を終了したいと思います。

今回の考察もあくまでもブログ主個人の見解に過ぎませんので、間違い等が有るかもしれないと言う前提を覚悟の上で閲覧してください。

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