ラオス

2018年06月29日

本日は、日本では余り話題として取り上げられない「日本のカンボジアの選挙支援」に関する考察になります。

と言っても分からない人の方が多いと思いますが、簡単に説明すると

「日本がカンボジアの選挙の開催の支援を行おうとしているが、現カンボジアの独裁政権は最大野党の選挙参加を容認せずに、選挙を行おうとしている為、世界から批判されている状態に成っており、日本国内でも在日カンボジア人の人達が、独裁政権に力を貸さないように訴えるデモを行っている」

と言う状況のニュースとなります。

このカンボジア独裁政権は、自国内での最大野党の選挙参加を認めないだけでは無く、親中国政権としても有名で、このままでは中国の意向を実行するだけの傀儡政権化が促進されるだけで、全くカンボジアの人々のためには成らないと言う風潮が国際社会に生まれ始めています。

この様な「独裁政権の実質上の支援を行おうとしている日本国政府に対して、国際社会からも非難する声が上げられ始めている」の言うのが現在の状況と成っています。



★日本政府の実質上の中国支援
先ほどにも書いた通り日本の行っている事は、カンボジアの独裁親中政権支援とも言える行為なので、利益享受国として中国が上げられるため、日本の行っている事は「中国支援」の色合いの強い行為であると言えます。

これらの事をカンボジアと同じインドシナの国々から見た場合どのように映るのでしょうか?

カンボジアに隣接する、タイ、ベトナム、ラオスから見た場合、自国に隣接する国を中国の影響下に置こうとする行為になり、安全保障の上で日本の行っている事は、必ずしも歓迎される事では有りません。

ラオスは人口が700万人に成るかどうかの弱小国で、中国に対立する力を持ちえません。東南アジア諸港に対する実質上の侵攻経路として利用される恐れのある国である事を考えれば、その先のカンボジアを親中政権にすると言う事は、ベトナムとタイの両国の安全保障に多大なる負担をかける事になります。正直ラオスの国力では中国と対立軸を持つ事自体が不可能と言えます。

ベトナムは、古来から中国と対立している歴史が有り、隣接するラオスとカンボジアが中国に靡かざるを得ない状況と、なおかつ中国が海洋進出を加速させている現状を考慮すると、陸と海の双方から包囲下に置かれる様なモノで、絶対に容認できないはずです。

タイから見た場合、ラオス、カンボジアの双方が、中国に対する壁として利用することが出来ないのであれば、中国との関係が悪化した場合は、直接中国の矢面に立たせられる恐れがあり、これも容認するわけにはいかないはずです。

少し離れてミャンマーが有りますが、こちらは以前は親中国政権でしたが、現在では親中ぶりが若干少なくなった様に思えます。また中国の他国を借金漬けにして土地を差し押さえる外交方針を見て領土的野心の疑い始めたのか、中国と距離を置き始めています。

マレーシアは、中国の海洋進出の観点から注意して見ているようですが、表立ってこれらの事んい関して批判しては居ないようです。領土も離れており直接の侵略の脅威には晒されていないので当然かと思われます。

インドネシアは、離れすぎていて中国と直接的には領土問題は有りませんが、近年の中国の資本侵略を快く思っていないようで、復活を遂げたマハティール政権も中国からある程度距離を置く政策を行う事を明言してます。

シンガポールやボルネオは都市国家であり軍事力と言う観点から影響を与える事が出来ないので、説明から省かせてもらいます。


米国から見たら、日本の行っている事は、東南アジアを不安定化さる政策で、南シナ海の海洋通商ルートの治安維持を日本が行おうとしていない現状を考慮すれば、世界の治安維持の負担を米国に押し付けて、負担だけを増大させているように見えます。

日本のカンボジア援助は、容認できる事では会いませんが、中国が東南アジアから日本の方に軍事リソースを向けた場合、今まで以上に日本が中国と米国との間でのバランシング外交を強化させてしまう可能性が有るので、表立って非難をするのが難しいと思われます。


ロシアから見たら、日本のカンボジア独裁政権支援政策で、中国の軍事リソースがより東南アジアに向かうのであれば、潜在的な敵国である中国と事を構える必要が無くなり、更にはエネルギー需要による恩恵を受ける可能性も増大するので万々歳であると言えます。


★日本の視点と戦略

日本から見た場合、ロシアと同じで日本に向けれらる軍事リソースのコントロールできる事が有りますが、いざ東南アジアで混乱が起こるとエネルギー流通のシーレーンが被害を受ける可能性が有り、必ずしもプラス要素だけとは言えません。

と言いましても、いざと言う時にはロシアや北米から輸入すると言う手段を取ろことも出来ますし原発再起動と言う手段も可能なので、必ずしも打撃を受けるかどうかはまだ分かりません。

正直申しますと日本にとって、この様なコトントロールが成功の正否は問題には成りません。

制御できる範囲で紛争を押さえれれば良いですし、たとえ失敗して東南アジアを含む南シナ海で紛争が起きても打撃を受けるのは現地の国ですし、これで経済的な打撃を受けるのは、アジアに依存している米国が筆頭と言えます。

日本はこれらのコントロールを失敗して、中国の軍事リソースが日本に向けられても「日本を守らなければ沖縄を中国に売り渡すぞ」と恫喝まがいの弱腰外交を米国に対して行うだけです。いざと言う時はロシアとの関係を強めれば、米国も日本の安全保障にコミットメントせざるを得ません。

日本に全く影響が無いとは言えませんが、米国よりはマシなので相対的に日本の国力は保たれるので、成功しても失敗してもどちらでも良いと言う適当な感じで、対カンボジア外交戦略を行っているのでは無いでしょうか?


以上の事から中国の東南アジアへの進出は加速を強めると予測できますが、中国の恐喝的な外交による東南アジア諸国との対立軸が既にできているため、逆に東南アジア諸国の団結に繋がる可能性も十分有ると思われます。

六、七年前とは東南アジア各国の中国に対する態度が違うので、これらの考察が実現する可能性もは十分あると思われます。もしかしたら日本は対中国外交で各国が中国に反発し団結する事を考慮した上で、これらの事を行った可能性も十分あると思います。

また日本は2010年代に入り中国との関係が悪化の一途をたどっており、「チャイナ+1」等と言う言葉が流行るほど脱チャイナが加速しています。今後日本国内で工場の海外移転を加速しやすくなる消費税増税が行われる事も考えれば、東南アジアからインドに掛けての海洋アジアこそが、次の世界の工場に成る可能性は十分にあるのでは無いでしょうか。


---------------------

以上で日本のカンボジアの選挙支援に関しての考察を終わりにしたいと思います。

ちなみにこの予測が外れてもブログ主は一切責任は取りませんので、それを前提に読んでください。


本日はココまで!!


面白かったらポチっ!
とリンクをクリックしてね♪
    ↓

国際政治・外交ランキング
にほんブログ村 政治ブログ 国際政治・外交へ
にほんブログ村

nh01ai33 at 08:00
プロフィール
ブログ主:無責任野郎
職業:今、無職

参考にした文献の著者
およびチャンネル、ブログなど

≪チャンネル≫
 地上波テレビ
 チャンネルグランドストラテジー
 THE STANDARD JOURNAL2
   アメリカ通信
 チャンネル桜
 虎ノ門ニュース(DHCシアター)
 国際政治チャンネル

≪経済評論家≫
 三橋貴明 氏
 藤井聡 氏
 上念司 氏
 渡邉哲也 氏

≪戦略家≫
 エドワード・ルトワック 氏
 孫子(兵法書)

・コメント欄について
 閲覧者様方のコメント入力フォームを削除させていただきました。
ランキング

国際政治・外交ランキング

ためになったらポチっ!
とリンクをクリックしてね♪

にほんブログ村 政治ブログ 国際政治・外交へ
にほんブログ村
記事検索
  • ライブドアブログ